<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■アイリスオーヤマ(株) <10月30日>
滋賀県甲賀市で建設を進めていた物流施設「アイリス甲賀物流センター」が竣工/「アイリスシンヨー滋賀工場」の土地・建物を再建、近畿・中部地方を中心とした物流網強化で商品や有事の救援物資などの安定供給が可能に
アイリスオーヤマ(株)は、アイリスグループの「アイリスシンヨー滋賀工場」として稼働していた土地および建物を「アイリス甲賀物流センター」として再建し、10月30日に竣工したと発表した。
同工場は、同社が2007年にシンヨー化成(株)をグループ化した際に取得したもの。建材用平板・波板を中心に製造する拠点だったが、アイリスグループの(株)アイリスプロダクトに製造および業務を統合し、今後はアイリスオーヤマの物流拠点として役割を担う。
新物流センターは国道1号に面しており、車で「甲賀土山IC」まで約10分、「甲南IC」まで約20分と主要道へのアクセスに優れる。既存の「三田工場」や「米原工場」、2026年竣工予定の「舞鶴工場」に新物流センターを追加することで、近畿・中部地方を中心とした物流網の強化を図り、商品や有事の救援物資などを安定供給できる体制を整えた格好だ。
※「アイリス甲賀物流センター」の施設 概要
所在地 :滋賀県甲賀市土山町大野3022
総投資額:約40億円
稼働日 :2025年10月30日より順次
敷地面積:1万3,189㎡
延床面積:2万5,562㎡(鉄骨4階建て)
従業員:約30人(本稼働時の正社員・パート社員の予定人数)
■(株)サンケイビル<10月30日>
宮城県富谷市で建設を進めていた物流施設 「SANKEILOGI仙台泉」が 竣工/物流施設 「SANKEILOGI」シリーズ第6弾で東北エリア初進出となる物件、交通アクセスの優位性と災害リスク対策が特徴
(株)サンケイビルは、宮城県富谷市で建設を進めていた物流施設「SANKEILOGI仙台泉」が10月31日に竣工すると発表した。同社の物流施設として東北初進出となる物件。「SANKEILOGI」シリーズの第6弾となる物流施設で、 地上4階建て(倉庫床は3階分)、延床面積1万5,185㎡のマルチテナント型となっている。
□「SANKEILOGI仙台泉」の特徴
① ハザードマップ上、浸水・土砂災害想定区域に該当していない高台エリア
同施設が位置する仙台市富谷市全体は丘陵の地形で高台に位置しており、当該地はハザードマップに該当する区域がない。災害リスクを抑えた物流拠点としてBCPの点から利用メリットが高い。
② 東北自動車道「泉IC」から1.6kmと国道4号線が交わる立地で抜群のアクセス性
宮城県は東北エリアの物流の中心であり、東北エリア全域をカバーできる。同施設は東北自動車道「泉IC」から約1.6km、国道4号線が交わる好立地に位置し、消費地である仙台市内まで30分圏内とアクセスが良好。東北エリアの配送、市内配送のいずれにも適した立地と言える。
③ 新興住宅地が近く、雇用面確保の機会に恵まれた立地
同施設周辺には「泉パークタウン」があり、住宅地やバス停にも近いため、従業員確保に有利。商業施設やホテルもあり、出張後の宿泊や日中の食事や買い物についても利便性が高い。
④ エリアニーズに合わせた分割使用にも対応可
床荷重1.5t/㎡、天井高5.5m(最上階は6.5m)、柱スパン10m以上、荷物用EV・垂直搬送機各2基設置が標準仕様。事務所を2カ所に配置し、分割対応も行える。分割した場合の倉庫貸し床はそれぞれ約1,700坪となり、周辺顧客ニーズに沿ったサイズ感での貸し出しが可能だ。小売りや食品メーカーの物流需要のほか、周辺に集積している半導体関連企業のストックヤードとしての需要にも対応できる。
⑤ 「ZEB Ready」認証を取得
同施設は654kW の自家消費型太陽光発電システムを備え、建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」において最高ランクの6スターおよび「ZEB」の評価を取得。高効率な設備と再生可能エネルギーの活用により、省エネルギー性能を高めた環境配慮型の物流拠点となっている。
※「SANKEILOGI 仙台泉」の施設概要
所在地:宮城県富谷市上桜木2-5-3(住居表示)
敷地面積:8,651.66㎡(2,617坪)
延床面積:1万5,185.16㎡(4,593坪)
構造/規模 :S 造/地上3階建て
着工:2024 年9月
竣工 :2025 年10月
○倉庫仕様
プラットフォーム:高床式1.0m
梁下有効天井高:5.5m、3階部分は6.5m
床加重:1.5t/㎡
垂直搬送機:2基
荷物用EV:2基
ドックレベラー:1基実装(1基将来対応可)
バース数:16台
■(株)センターポイント・ディベロップメント<10月31日>
「DPL新富士Ⅱ」を対象資産としたバリューアッド型ファンドを組成/先行ファンドと合わせ総額300億円超の物件取得、総運用資産額の拡大への取り組みを強化
(株)センターポイント・ディベロップメント(以下、CPD)は、外部開発者による既築の物流施設(以下、外部取得不動産)を対象資産とした私募ファン ド(以下、本ファンド)を組成した。本ファンドの対象物件は、大和ハウス工業(株)が開発した物流施設「DPL新富士Ⅱ」(以下、本物件)。外部取得不動産を裏付けとした私募ファンドは今年すでに2件 (以下、先行ファンド)組成しており、ファンド規模は総額300億円 超に達したとしている。
本ファンドは、希少性が高く一定以上のスペックが確保されている優良資産であるはずの対象物件がリースアップ途上であることに着眼し、CPDが開発ファンドで蓄積してきたリーシングネットワークを活用することで収益性や資産価値を高める投資手法(不動産 バリューアッド)に基づいて組成したもの。CPDのほか、国内事業会社や金融機関など計6社の投資家から資金の提供を受けている。
同社は現在、全国で15の物流施設(本物件を除く)を開発、運用中の産業アセット特化型の 不動産アセットマネジメント企業。これまで新築物件の開発に加え、工場から物流施設へのコンバージョンや既存築古物件のリノベーションにも取り組んできたが、足もとでは収益不動産の取得にも注力している。本物件は東京・名古屋間の物流の大動脈である新東名高速の中間に位置する「新富士IC」至近の施設であることから、CPDの戦略的な物流拠点として新たに取得を決定したもの。同社は今後も成長戦略の柱の一つである「総運用資産額の拡大」への取り組みを強化していく意向だ。
※本ファンド対象物件の施設概要
施 設 名:DPL新富士Ⅱ
所 在 地:静岡県富士市厚原1699-1
敷地面積:4万4,161.87㎡
延床面積:9万9,202.78㎡
構 造:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
竣 工:2020年4月
※ 先行ファンド対象物件の施設概要
施 設 名:CPD石川白山
所 在 地:石川県白山市木津町1815番
敷地面積:2万1,230.53㎡
延床面積:2万6,031.32㎡
構 造:鉄骨造
竣 工:2024年6月
施 設 名:CPD小牧物流センター
所 在 地:愛知県小牧市大字下末字長田790-1
敷地面積:1万1,009.14㎡
延床面積:1万473.44㎡
構 造:鉄骨造
竣 工:1994年8月
■オリックス不動産(株)<10月31日>
埼玉県三郷市で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「三郷Ⅱロジスティクスセンター」が竣工/「三郷駅」から徒歩圏内で全館空調設備も完備、(株)電響社への1棟貸しが決定
オリックス不動産(株)は、埼玉県三郷市で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「三郷Ⅱロジスティクスセンター」が竣工したと発表した。同施設はすでに、生活家電販売事業を営む(株)電響社へ1棟貸しが決定しているという。
同施設は、外環道「外環三郷西IC」から約2.9km、常磐道「三郷IC」から約2.6kmに位置し、東京都心まで1時間以内で配送可能なほか、首都圏エリアへの広域配送でも優位性がある。JR武蔵野線「三郷駅」から徒歩約14分(約1.1km)と通勤利便性が高く、入居テナント企業の雇用確保にも有利な立地と言える。
建物は地上3階建てのBOX型。1階にバースを備え、最大24台の大型車(10t車)が同時接車できる。1階~3階の各階倉庫部分には空調設備を完備し、2階には休憩スペースとして利用できるラウンジを設けるなど、テナント企業の従業員に快適な職場環境を提供する。屋上には太陽光発電設備を設置し、再生可能エネルギー由来の電力を施設に供給。CASBEE(新築)Aランクの取得も予定されている。停電時でも24時間稼働が可能な非常用発電機を設置。主要な電気設備を2階バルコニーに配置して浸水を防ぐなど、BCPにも配慮した設計となっている。
□「三郷Ⅱロジスティクスセンター」の特長
① 東京都心および広域への配送と雇用確保に優れた立地
外環道「外環三郷西IC」から約2.9km、常磐道「三郷IC」から約2.6kmに位置し、東京都心まで車で1時間圏内。都心への配送と首都圏エリアの広域配送に適する。JR武蔵野線「三郷駅」から約1.1km(徒歩約14分)と、通勤利便性が高く、テナント企業の雇用確保にも有利。
② 働きやすく快適な職場環境を実現
1階~3階の全フロアの倉庫部分に空調設備を実装し、働く環境を重視するテナント企業のニーズに対応。2階には昼食や休憩などに利用できる35席のラウンジを設置。テーブル席や窓側のカウンター席を用意し、使い勝手に優れる休憩スペースとした。
③ 荷物の効率的な保管・運用が可能な仕様
1階に最大24台(10t車)が同時接車できるバースを実装。梁下有効高は約5.5mを確保(3階の一部区画を除く)した。荷物用エレベーターおよび垂直搬送機も2基ずつ設置している。
④ BCP対策を施した物流施設
BCP対策として、24時間稼働想定の非常用発電機を設置。災害などに伴う停電時にも荷物用エレベーターや照明などの使用が可能で、物流機能を24時間継続できる。浸水対策として主要電気設備を2階の設備バルコニーに設置し、水害時にも重要なライフラインを確保。物流機能の早期復旧を可能にする。
⑤ 100%再生可能エネルギー由来の電力を供給するなど環境面に配慮
施設の屋根にPPAモデルで太陽光発電設備を設置し、発電電力の施設内利用が可能。夜間や天候の影響で太陽光発電による電力供給量不足が発生した場合は、オリックス(株)から非化石証書付き(トラッキング付き)電力の供給を受けることで、テナント企業は使用する全電力を再生可能エネルギー由来電力として利用できる。こうした創エネルギーの取り組みや省エネルギー設備の採用などにより、本物件はCASBEE(新築)Aランクを取得する予定。敷地内の駐車場にはEV充電スタンドも設置し、積極的に環境配慮に取り組む。
※「三郷Ⅱロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:埼玉県三郷市南蓮沼287-10他(地番)
敷地面積:1万3,164.51㎡(約3,982.26坪)
延床面積:1万9,219.26㎡(約5,813.82坪)
規模・構造:地上3階建て、鉄骨造
駐車場台数:普通車55台(軽車両専用駐車場1台含む)、大型トラック待機場4台
その他:トラックバース24台(10t車)、床荷重1.5t/㎡、梁下有効高5.5m(3階一部4.35m)、全館空調、全館LED照明、非常用発電機、太陽光発電設備、主要電気設備を2階の設備バルコニーに設置、EV充電スタンド2基
着工:2024年9月1日
竣工:2025年10月31日
■日本郵船(株)<11月4日>
子会社のInternational Car Operators N.V.が完全自動型立体駐車場をベルギー「ゼーブリュージュ港」に建設/欧州港完成ターミナルで初、効率化によりGHG排出量削減にも貢献
日本郵船(株)子会社のInternational Car Operators N.V.(以下、ICO社)は、ベルギー「ゼーブリュージュ港」で運営する完成車ターミナルで完全自動型立体駐車場建設を計画し、9月15日にベルギー政府から正式な建設許可を取得したと発表した。完全自動立体駐車場が建設されるのは、欧州港の完成車ターミナルでは初めて。完全自動型立体駐車場による収容作業の効率化とこれによるGHG排出量削減により、欧州自動車サプライチェーンの発展と環境負荷低減の同時実現を目指す。
ICO社が運営する完成車ターミナルは世界最大級の規模で、欧州最大の貨物取扱量を誇る。現在は250haの平置き駐車場に完成車約7万5,000台を収容しており、2.5haの敷地に建設される立体駐車場の約1万台の収容能力がこれを補強する形となる。これによりICO社は、将来的に自動車の年間取り扱い台数を250万台から300万台に引き上げ、欧州の自動車市場の成長に対応する構えだ。
立体駐車場が稼働すれば、これまでドライバーの運転が必要だった搬出作業は、入口でのシステム操作により自動的に搬出される仕組みに変わる。これによりヒューマンエラーのリスク低減と貨物運用の安全性向上が見込める。
同ターミナルでは、貨物運搬用クレーンをターミナル内に設置された風力発電設備の電力で稼働させる。駐車場は船舶の接岸位置に近く、駐車場と船舶の間の運転距離も短縮できるため、従来比で大幅なGHG排出量削減にも寄与する。
■(株)ワールドサプライ、SGリアルティ(株)<11月4日>
茨城県つくば市に市内最大規模の危険物倉庫を併設した新拠点「谷田部センター」を開設/コンプライアンスと効率を両立した化粧品物流のワンストップサービスを拡大
SGホールディングスグループで百貨店・大規模小売店向けの納品代行や館内物流を展開する(株)ワールドサプライと、不動産の賃貸・管理・開発事業を展開するSGリアルティ(株)は、茨城県つくば市に「谷田部センター」を開設し、11月1日に本格稼働させた。
新センターは、SGリアルティが初めて手がけた危険物専用倉庫を含む次世代型物流施設。一般倉庫とつくば市最大級の危険物倉庫を同一敷地内に併設することで、法令遵守・安全性・環境配慮を高次元で融合させた化粧品物流のワンストップ提供を実現する。
香水やヘアオイルなど、アルコールや油分を多く含む化粧品は法令上「危険物」に分類されるものがあるが、その保管に対応する危険物倉庫は立地や構造の制約から数が少なく、保管先の確保は難しい。一般倉庫と離れているため、倉庫間輸送が発生し、リードタイムの延長や輸送コストの増加、CO2排出量増大などの課題も浮上していた。
ワールドサプライはこれら課題を克服するものとして、化粧品の入荷から出荷までを一貫して担う「コスメフルフィルメントサービス」を2021年から展開している。一般倉庫と危険物倉庫を同一敷地内に併設し、両倉庫を高度に連携させることで、危険物商材の保管に関する消防法の要件を満たしつつ、全ての商材を一つの倉庫にまとめて保管した場合と同等の高効率なオペレーションを実現。コンプライアンス遵守や倉庫間輸送解消によるリードタイム短縮、輸送コスト削減、環境負荷の低減といった明確なメリットを荷主にもたらす。
□谷田部センターの特長
①「コスメフルフィルメントサービス」でコンプライアンスと効率を両立
新センターは、危険物商材と一般商材を同一敷地で保管・出荷できる点が最大の特長。消防法上危険物に分類される一部の化粧品も、コンプライアンスを遵守したうえで安全・安心に取り扱うことができる。輸入化粧品に対応するため、日本語成分表示ラベルの貼付が可能な化粧品製造所を完備し、入荷から検体検査、製造、保管、出荷、配送まで、化粧品物流の全工程をワンストップで提供することが可能。これにより、輸送コストの削減・リードタイム短縮・CO2排出量削減といった効果を実現している。
②全国でも数少ない空調付き危険物倉庫
新たに建設した危険物倉庫は、SGホールディングスグループで不動産事業を展開するSGリアルティが初めて手掛けた危険物専用施設で、化粧品の特性に合わせた空調・消火設備を完備した。全国でも数少ない空調付き危険物倉庫のため、温度変化による品質劣化を防ぎ、商品の安全かつ衛生的な保管が可能。SGリアルティでは、「不動産で、物流を強くする。」というブランドメッセージのもと、社会課題に対応した施設開発を推進しており、新ンターはその象徴的な取り組みの一つ。
③立地の優位性とBCP対応
本センターは常磐自動車道「谷田部IC」から約2.2kmに位置し、都心部へのアクセスにも優れる。地盤が固く液状化リスクが低い地域であることに加え、一般倉庫には太陽光発電設備などBCP対策を考慮した設計を採用し、自然災害にも強い安全性を確保している。
※「 谷田部センター」の施設概要
所在地:茨城県つくば市谷田部字本郷3735-1
稼働開始日:2025年11月1日
主な機能:一般倉庫・危険物倉庫・化粧品製造所(日本語成分表示ラベル貼付対応)
○危険物倉庫(新設)
構造・階数:鉄骨造1階建て
主な設備:空調完備、二酸化炭素消火設備、指定数量 約3,000倍
特徴:温度変化に敏感な化粧品を安定保管。薬剤汚損リスクの低減。
○一般倉庫
構造・階数:鉄骨造2階建て
主な設備:空調完備、化粧品製造所完備、ドックレベラー、垂直搬送機、貨物エレベーター
特徴:在庫管理に加えデバンニング、ラベル貼付作業など対応可能
■日本GLP(株)<11月4日>
熊本県大津町で建設を進めていた物流施設「GLP 熊本大津」が竣工/(株)近鉄ロジスティクス・システムズが半導体戦略の旗艦拠点として1棟利用
日本GLP(株)は、熊本県大津町で延床面積1万3,235.2㎡の先進的物流施設「GLP 熊本大津」が竣工したと発表した。
同施設は、同社が熊本県で初めて開発した物流施設。半導体やパソコン・サーバーなどの高品質輸送で実績のある(株)近鉄ロジスティクス・システムズが専用施設として利用し、九州半導体戦略の旗艦拠点と位置付ける。
同施設の立地は、TSMCや世界有数の半導体製造装置メーカーである東京エレクトロン(株)などが集結する半導体産業団地の近隣に位置しており、半導体の関連部品や精密機械を保管するための先進的物流施設への需要が高い。「熊本空港」から約7km、九州縦貫自動車道「熊本IC」から約11km、「益城熊本空港IC」から約16kmの距離にあり、九州全域をカバーする広域配送の拠点として優れた立地条件を備えている。
日本GLPと近鉄ロジスティクスは用地取得段階から綿密なコミュニケーションを交わしてきた。近鉄ロジスティクスは、半導体産業団地と熊本空港との結節点となる同施設立地の利便性を高く評価したほか、効率的なオペレーションを実現する日本GLPの提案力や柔軟な対応、これまで積み重ねてきた物流施設開発の実績などを評価したという。
□「GLP熊本大津」の立地
・熊本空港から約7km、九州縦貫自動車道「熊本IC」から約11km、同じく「益城熊本空港IC」から約16kmと交通アクセスが良好で、九州全域への広域配送拠点として優れた立地。
・半導体関連企業やメーカー企業が集積する産業団地の近隣に位置し、半導体関連の部品や精密機械の保管拠点として、先進的物流施設への需要が高いエリアに立地。
□「GLP熊本大津」特長
・地上4階建てのボックス型の施設で荷物用エレベーターと垂直搬送機を設け、施設内の効率的な物流オペレーションをサポート。
・床荷重は1.5t/㎡で、重量のある荷種にも対応が可能。
・全館に空調設備を設け、従業員の方々の快適な就労環境を整備。
□「GLP熊本大津」におけるサステナビリティへの取り組み(予定)
・自然環境の保全:LED照明を導入し、入居企業の脱炭素化に向けたサステナビリティ推進への取り組みをサポート。
・環境認証の取得:CASBEE認証を取得予定。
※「GLP 熊本大津」の施設概要
所在地:熊本県菊池郡大津町大字杉水3713-1他
敷地面積:6,432㎡
延床面積:1万3,235.2㎡
構造:地上4階建て、耐震S造
着工:2024年10月
竣工:2025年10月
認証取得:CASBEE認証(予定)
■(株)日本ベネックス<11月5日>
福岡県久山町で九州最大級の屋根借りメガソーラーが稼動/吉田海運ロジソリューション(株)との初めての協業案件
(株)日本ベネックスは、福岡県糟屋郡久山町で吉田海運ロジソリューションズ(株)が開発した物流施設「YKW久山久原」の屋根に約3.7MWの太陽光発電所「ベネックス久山ソーラーポート」(以下、本発電所)を設置し、運転を開始した。日本ベネックスにとって吉田海運グループとの協業は今回が初めて。
本発電所は、吉田海運ロジソリューションズが開発した福岡県糟屋郡久山町の物流施設「YKW久山久原」の屋根を賃借し、オンサイトPPA・全量FIP売電の2つの発電所を設置したもの。太陽電池容量はオンサイトPPA約0.5MW、全量FIP約3.1MWの計約3.7MW。全量FIP部分の年間発電量は、一般家庭約1,155世帯分の消費電力に相当する約347万kWhを見込む。日本ベネックスでは、屋根借り方式の太陽光発電設備として本発電所が九州最大級になるとしている。
※「ベネックス久山ソーラーポート」の施設概要
事業主:(株)日本ベネックス
所在地:福岡県糟屋郡久山町
出力:合計3,659.2kW (DC)(オンサイトPPA:515.8kW、全量FIP3,143.4kW)
年間予想発電量(全量FIP):約3,46万7,000kWh (一般家庭約1,155世帯分)
FIP運転開始日:2025年11月2日
■澁澤倉庫(株)<11月5日>
飲料物流専用の新倉庫を千葉県習志野市に開設/さらなる競争力強化とサービス品質向上へ
澁澤倉庫(株)は2026年3月、コアビジネスである飲料物流分野でさらなる競争力強化とサービス品質向上を図るため、千葉県習志野市に飲料物流専用の新倉庫を開設する。新倉庫はマルチテナント型物流施設を最大限に活用し、同社独自の飲料物流ノウハウを適用することで、従来の倉庫より機能・規模ともに大幅に拡張し、顧客へのより高品質で効率的な物流サービスを提供していくとしている。
新倉庫が所在する千葉県習志野市は、関東全域を網羅する物流ネットワークの要衝で、主要幹線道路へのアクセスに優れ、交通利便性が高い。近隣に点在する同社既存飲料物流拠点との連携を強く意識した配置により、地域内でのドミナント戦略の一層の深化と、拠点間ネットワークの強化を同時に実現する。複数拠点の相互補完により、物量の波動や緊急対応に柔軟に対応できる体制を構築し、関東全域において安定的かつ高品質な物流サービスの提供を可能にする意向。
同社はマルチテナント型物流施設の 2F フロアを賃借し、これまでに培ってきた飲料物流に特化した高度なオペレーションノウハウを最大限に活用。施設の特性に応じたノウハウの最適化を図ることで、マルチテナント環境においても専門性、柔軟性、効率性を高次元で融合させた運用体制を構築する。これにより多様化・複雑化する顧客ニーズにも迅速かつ的確に対応可能な強固なサービス基盤を整える。
同社は、既存施設を大きく上回る拡張性を新倉庫が備えることから、年々多様化が進む顧客ニーズや、飲料繁忙期における大幅な物量増にも柔軟に対応できる強固な体制構築を進める。また、効率的なレイアウトの導入により、物流オペレーションの最適化を推進し、車両の待機時間短縮や、入出庫から保管に至るプロセス全体の効率化を徹底することで、顧客によりスピーディーで確実なサービスを提供する考えだ。
□飲料物流専用新倉庫の主な特長
① 物流スピードの更なる改善
入出荷バース数を従来の1.5 倍以上に大幅拡張し、大型車両のスムーズな入退場と滞留解消を実現し、配送のリードタイムを短縮します。
②在庫対応力の強化
従来と比べ約35%増加した保管スペースを確保します。これにより、季節的な在庫変動や多様な商品形態に柔軟に対応することが可能となり、お客様の販売機会の最大化を強力にサポートします。
③環境負荷低減と効率化の両立
リチウムイオンバッテリーフォークリフトの全面導入で充電時間短縮やバッテリー交換作業負荷低減による業務効率向上を実現。従来の鉛蓄電池方式と比較して約 30%のCO2排出量削減を実現。環境負荷の低減に大きく寄与し、環境と効率性を両立させたサステナブルな物流を提供します。
※飲料物流専用新倉庫の施設概要
所在地:千葉県習志野市茜浜3-7-2 Landport習志野
契約形態:賃借
構造:地上5階建て、CFT造、耐震、ダブルランプウェイ型
同社利用部分:地上5階建の2階フロア(延床面積2万2,522.84㎡)
稼働開始:2026年3月(予定)
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

