<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■野村不動産ホールディングス(株)、プランティオ(株)<9月11日>
物流施設「Landport横浜杉田」屋上にスマートコミュニティ農園「“Vegestic Farm” Yokohama Sugita by grow」を設置/地域交流と防災拠点を兼ねた新モデル、IoT活用で持続可能な都市農業を推進
野村不動産ホールディングス(株)は、(株)IHIと共同開発した大規模物流施設「Landport横浜杉田」(横浜市金沢区)の屋上にスマートコミュニティ農園「“Vegestic Farm” Yokohama Sugita by grow」を設置し、9月8日にオープニングイベントを開催した。
同農園は、プランティオ(株)が提供するデジタルファーミングプラットフォーム「grow」を採用しており、食と農を体験するためにDX化された共同運営型農園。プランティオが開発したIoTセンサー「grow CONNECT」や活用し、土壌水分量や温度の分析、水やりのタイミングなどを利用者に通知することでスマートな野菜栽培が行える。栽培する野菜は参加者自身が選定し、共同で育てる形式を採用。施設利用者のエンゲージメント向上とコミュニティ活性化を図る。
同物流施設は複数企業が個別スペースを持ちながら物流インフラやサービスを共有するマルチテナント型賃貸物流施設で、屋上農園の導入は国内初の試み。屋上農園設置により、従来の物流機能に加え、地域交流・防災・文化発信の拠点としての役割も担う。
オープニングイベントでは同物流施設のワーカーや開発関係者が協力して土入れや種まきを行った。今後は近隣住民も巻き込み、食と農の体験を通じた交流の場として活用する予定だ。
なお、施設内広場「LandHOOP(ランドフープ)」では、杉田地域の歴史的樹木「杉田梅」の植樹が行われ、江戸時代の食文化や農業にちなんだコンテンツの提供も計画されているという。
■国土交通省、横浜市港湾局、横浜川崎国際港湾(株)<9月12日>
横浜港本牧ふ頭D-5号コンテナターミナルの一部供用を開始/岸壁改良やヤード拡張等の再整備工事の進捗により
国土交通省 関東地方整備局 港湾空港部、横浜市港湾局物流企画課、および横浜川崎国際港湾(株)は、横浜港本牧ふ頭D-5号コンテナターミナルの岸壁改良やヤード拡張等の再整備工事の進捗に伴い、9月16日からD-5岸壁およびヤードの一部供用を開始すると発表した。再整備工事はコンテナ船大型化への対応やコンテナ取扱機能の強化が目的。9月16日にはD-5岸壁への第一船寄港が予定されている。
3者は今後もD-4/D-5ターミナルの稼働を維持しつつ、工事の円滑な実施に向けて連携し、D-5ターミナルの早期完成を目指すとしている。
■大和ハウス工業(株)<9月16日>
石川県白山市でマルチテナント型物流施設「DPL石川白山」を着工/地理的優位性で需要が高まる石川県白山市にグループとして9カ所目の物流拠点
大和ハウス工業(株)は9月16日、石川県白山市でマルチテナント型物流施設「DPL石川白山」の建設に着手した。
物流2024年問題への対応が急務となるなか、石川県白山市が新たな配送拠点として注目を集めている。北陸地域の中心に位置する地理的優位性を背景に、同市では物流施設の需要が高まっており、企業による拠点整備が進展しているからだ。こうした状況を踏まえ、大和ハウスグループでは、大和物流(株)が2022年4月に「金沢物流センター」を、若松梱包運輸倉庫(株)が今年年7月に「本社第二共配センター」を稼働させており、グループ全体で白山市内に9カ所の物流拠点を構えるに至っている。DPL石川白山の開発はこの流れを受けたもの。事業開始までの期間を短縮できるほか、EC事業者や消費財を扱う小売業者など、変化の激しい市場環境に柔軟に対応できるマルチテナント型物流施設とすることを決めた。
白山市は北陸地域の中心部に位置し、金沢市や小松市などの石川県の主要都市のほか、北陸自動車道や国道8号線などを通じて近隣県への短時間配送も可能だ。DPL石川白山は白山市湊町に位置し、北陸自動車道「能美根上SIC」から約500mと近接。北陸3県の中央に位置しているため、金沢市中心部まで車で約30分、富山市中心部および福井市中心部まで車で約1時間と近隣地域に短時間でアクセスできる。
DPL石川白山は最大2テナントの入居が可能。年間を通じて風雨の強い日が多い地域でもあるため、トラックバースを室内に設置し、悪天候でも安心して積み下ろし作業ができる体制も整える計画だ。
大和ハウス工業は今後も顧客ニーズに即した施設展開を進める方針で、物流施設新設を検討する企業に対し積極的な誘致活動を展開していく。
※「DPL石川白山」の施設概要
所在地:石川県白山市湊町 井1-22、子4-4
敷地面積:1万8,793.75㎡(5,685.10坪)
建築面積:1万2,081.25㎡(3,654.82坪)
延床面積:1万2,061.54㎡(3,648.38坪)
賃貸面積:1万1,943.02㎡(3,612.53坪)
入居:最大2テナント/1区画の面積約5,260㎡(1,590坪)~
構 造 ・ 規 模:鉄骨造・平屋建て
建物用途:マルチテナント型物流施設
着工日:2025年9月16日
竣工日:2026年9月30日
入居可能日:2026年10月1日
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。