<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■福山通運(株)<8月28日>
福島県会津若松市の「会津営業所」をリニューアル/2026年5月竣工予定、物流基盤を強化へ
福山通運(株)は福島県会津若松市にある同社グループの「会津営業所」をリニューアルする。物流需要の増加に対応するため、従来の「会津営業所」と「会津西営業所」の2拠点を統合・集約し、会津地方の物流基盤を強化する。
新営業所は敷地面積1万2,068.30㎡、延床面積3,754.11㎡の規模で、2026年5月に竣工する予定。今回のリニューアルにより、集配機能の一体化を進め、配送ルートの最適化や仕分け作業の効率化を図る。同社はグループとして、より迅速かつ高品質な物流サービスを提供し、多様化する顧客ニーズに応えていくとしている。
※「会津営業所」の施設概要
所在地: 福島県会津若松市町北町大字藤室字道下24
敷地面積:1万2,068.30㎡
延床面積:3,754.11㎡
その他:地上1階建て、鉄骨造
竣工予定:2026年5月
■日本梱包運輸倉庫(株) <8月28日>
栃木県さくら市に新倉庫を建設/自動車関連需要に対応、2026年9月稼働へ
日本梱包運輸倉庫(株)は栃木県さくら市に新倉庫を建設する。8月28日には建設工事に伴う地鎮祭を実施しており、2026年9月の稼働を目指す。自動車関連企業の研究開発需要の高まりに対応するため、物流サービスの付加価値向上と事業拡大を図る。
新倉庫は東北自動車道「矢板IC」からアクセスしやすい場所に位置し、敷地面積2万3,412㎡、延床面積7,056㎡の鉄骨造2階建てとなる。倉庫の2階は無柱空間設計とし、一部に空調設備を導入する。また全扉にカード式電子錠と監視カメラを設置し、高度なセキュリティを確保する。新倉庫稼働で物流効率の向上と顧客サービスの強化を図る。
■西日本鉄道(株)<8月28日>
佐賀県鳥栖市で単独では初となる賃貸用物流施設「MID LOGI鳥栖」を着工/新ブランド「MID LOGI」シリーズを展開、九州の物流網を強化
西日本鉄道(株)は、佐賀県鳥栖市に同社単独では初となる賃貸用物流施設「MID LOGI鳥栖」を着工すると発表した。9月に着工し、2026年10月に竣工する予定。物流業界の多様なニーズに対応するとともに、新ブランド「MID LOGI」を展開し、地域経済の活性化に貢献する。
新施設は国道3号線に面し、九州自動車道「鳥栖IC」にも近い立地で、福岡、長崎、大分、熊本方面へのアクセスに優れる。敷地面積は7,271㎡、賃貸面積は1万307㎡で、鉄骨造3階建て。トラックバースやトラック待機場も備え、効率的な輸送を可能にする。またJR鹿児島本線「弥生が丘駅」から徒歩圏内で、従業員の通勤にも配慮した。
※「MID LOGI鳥栖」の施設概要
所在地:佐賀県鳥栖市永吉町字土取598-5他
敷地面積:7,271㎡(2,200坪)
賃貸面積:1万307㎡(3,118坪) ※事務所部分含む・1棟貸想定
構造・規模:鉄骨造、地上3階建て
床荷重:1.5t/㎡
梁下有効高さ:5.5m
環境対応:「ZEB Ready」認証を取得
駐車台数:トラックバース9台、トラック待機場3台、乗用車駐車場39台(普通車37台、軽1台、HC用1台)、駐輪場18台
■(株)ecoプロパティーズ<8月29日>
首都圏物流施設2件のアセットマネジメント業務を受託/米ウォーバーグ・ピンカスが出資する「アイミッションズパーク印西」と「LOGITRES佐野」に関わる私募ファンドについて
エコプロパティーズは世界的な米投資会社のウォーバーグ・ピンカスが出資する首都圏の物流施設2件について新たにアセットマネジメント業務を受託したと発表した。
今回受託したのは千葉県印西市の「アイミッションズパーク印西」と栃木県佐野市の「LOGITRES佐野」。両施設ともに交通の便に優れ、幹線道路への接続性が高く、長期的な資産価値の創出が期待されている。
アイミッションズパーク印西は、延床面積11万㎡超の大型施設で、大手EC関連企業がテナントとして入居し、満室で稼働している。LOGITRES佐野」も築浅の施設だが、竣工以来満室を維持し、安定稼働を続けている。
同社はこれまでの物流不動産に特化したアセットマネジメントの知見を生かし、投資家とテナント双方の持続的な価値向上に貢献していく。
■佐川グローバルロジスティクス(株)<8月29日>
愛知県小牧市に新たに「尾張小牧営業所」を開設/ドミナント展開で東海エリアの物流体制をさらに強化、EC需要にも対応
佐川グローバルロジスティクス(株)は9月1日、に愛知県小牧市に「尾張小牧営業所」を開設する。
同営業所は東名高速道路・名神高速道路「小牧IC」から約4kmに位置する。関東・関西方面への広域配送に加え、愛知、岐阜、三重などの近隣地域への配送にも有利な立地だ。
同社は同営業所新設により東海エリアにおける物流体制のさらなる強化を図る。近隣の既存4営業所との連携で人員リソースの共有し、繁閑基の物流波動に対応する。エリア全体のオペレーションの最適化を目指す。
同営業所は佐川急便(株)の中継センター「中部ハブセンター」に隣接するため、配送効率向上も見込める。倉庫スペースも十分に確保されており、365日稼働が求められるEC物流拠点としても活用可能。多様化する顧客ニーズへの対応力が高まるとしている。
※「尾張小牧営業所」の施設概要
所在地:愛知県小牧市文津神子349
面積(借り入れ分):倉庫、バース2,842.66坪、事務所271.73坪
■霞ヶ関キャピタル(株)<8月29日>
神戸市須磨区に保有する物流施設用地を売却/売却先とアセットマネジメント契約を締結、サブアセットマネジメント業務受託の子会社と冷凍自動倉庫開発進める
霞ヶ関キャピタル(株)は兵庫県神戸市須磨区に保有する物流施設開発用地を売却した。
同用地の売却先は(同)LOGI FLAG12号で、売却価格は未公表。同用地では冷凍自動倉庫の開発が進められる。霞ヶ関キャピタルはLOGI FLAG12号とアセットマネジメント契約を締結し、物流施設開発に関するマネジメント業務を受託。開発期間中のサブアセットマネジメント業務は霞ヶ関キャピタル子会社のロジフラッグ・デベロプメント(株)が受託し、霞ヶ関キャピタルと連携して開発を進める。
※売却した物流施設開発用地の概要
所在地:兵庫県神戸市須磨区
アセットタイプ:冷凍自動倉庫
物件種類:土地(物流施設開発用地)
敷地面積:8,408.44㎡
■大和ハウス工業(株)<8月29日>
神奈川県相模原市でマルチテナント型物流施設「DLP相模原Ⅱ」を着工/大和ハウス工業初の試みとしてレンタルラボを併設、EC物流や研究開発需要に対応
大和ハウス工業(株)は神奈川県相模原市中央区でマルチテナント型物流施設「DPL相模原Ⅱ」の建設に着工した。同社初の試みとしてレンタルラボを併設する。EC事業者や医薬品、化学品メーカーなどの多様なニーズに対応する施設への開発を進める。
同施設の延床面積は7万7,700㎡超で、建屋は地上5階建ての規模となる。圏央道「相模原IC」や「相模原愛川IC」から約5kmに位置し、広域配送に便利な立地が強み。
施設内は物流区画(最大7テナント)とレンタルラボ区画(最大26テナント)に分かれ、最大33のテナントが入居可能。レンタルラボは小規模研究開発拠点として利用可能で、高度なBCP機能も備える。
同施設では自家消費型の太陽光発電設備を導入し、オンサイトPPA方式で運用する。入居企業の企業価値向上につなげる。余剰電力は売電することで再生可能エネルギーの普及拡大に貢献する。BELS 6☆の取得とNearly ZEB以上の基準の達成も目指す。施設内ワーカー向けに託児所やカフェテリアを設けるなど、労働環境改善にも配慮した施設に仕上げる。
※「DPL相模原Ⅱ」の施設概要
所在地:神奈川県相模原市中央区南橋本4-79-1(地番表示)
敷地面積:3万3,567.67㎡ (1万154.22坪)
建築面積:1万9,156.41㎡ (5,794.81坪)
延床面積:7万7,730.81㎡ (2万3,513.57坪)/物流施設 6万7,727.52㎡ (2万487.57坪)、レンタルラボ 7,657.47㎡(2,316.38坪)、共用部 2,345.82㎡(709.61坪)
賃貸面積:6万1,298.20㎡(18,542.70坪)/物流施設 5万5,604.71㎡ (1万6,820.42坪)、レンタルラボ 5,693.49㎡(1,722.28坪)
入居テナント数:最大33テナント(1区画約5,000㎡~入居可能)/物流施設 最大7テナント (1区画約5,000㎡~入居可能)、レンタルラボ 最大26テナント(1区画約200㎡~入居可能)
構造等:S造+SRC造、耐震構造、地上5階建て
床荷重:最大2.0t/㎡、梁下有効高さ:5.5m
建物用途:マルチテナント型物流施設
着工日:2025年9月16日
竣工予定日:2027年9月27日
入居予定日:2027年10月1日
総事業費:非公表
■(株)イトーキ<9月1日>
「関西物流センター」を大阪府茨木市の「GLP ALFALINK 茨木3」に移転/西日本の製品供給体制を再編、在庫・輸送拠点配置最適化で配送時間短縮と製品安定供給を実現
(株)イトーキは「関西物流センター」を大阪府茨木市の物流施設「GLP ALFALINK 茨木3」に移転し、9月1日に稼働させた。同センターは関西2府4県(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県)への製品供給の拠点。西日本全域への製品供給を担う「滋賀ロジスティクスセンター」(滋賀県近江八幡市)とともに西日本の製品供給網を再編し、配送効率向上と施設内ワーカーの労働環境改善を図る。
移転前の関西物流センターは約50年間の稼働で老朽化し、耐震性能に課題があった。また5階建てで上下搬送が必要な構造だったため、作業効率も低かった。今回の移転はこれら課題に対応するために決定したもの。移転後の新センターは約2,000坪のワンフロア構造のため搬送時間短縮が図れる。保管能力も増強されており、取り扱い量の増加や大型製品の保管にも対応
新センターの立地は、名神高速道路や新名神高速道路のインターチェンジに近く、関西圏のみならず、西日本エリアへの広域配送に適する。滋賀ロジスティクスセンターとの連携で首都圏と同じく関西圏の中継・集約機能が整い、在庫・輸送拠点配置の最適化が図られることにより配送時間短縮と製品の安定供給の実現が見込まれている。
新センターでは施設内ワーカー向けの休憩スペースやカフェテリアも設置するなど、労働環境改善にも配慮している。
※「イトーキ関西物流センター」の施設概要
所在地:大阪府茨木市南目垣3-2-1号 GLP ALFALINK 茨木3 6F
稼働開始:2025年9月1日
倉庫敷積:約2,000坪
事務所面積:約80坪
構造:地上6階建て(倉庫エリアはワンフロア運用、耐火構造、免震構造)
配送エリア:関西2府4県(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)
■日鉄興和不動産(株)<9月1日>
名古屋市守山区で「(仮称)LOGIFRONT名古屋守山」を着工/物流施設ブランド「LOGIFRONT」シリーズの中部圏における第2弾、日本製鉄(株)提供の環境対応素材を採用
日鉄興和不動産(株)は愛知県名古屋市守山区で物流施設「(仮称)LOGIFRONT名古屋守山」の建設に着工した。
同施設は同社物流施設ブランド「LOGIFRONT」シリーズの中部圏第2弾となる物件。名古屋第二環状自動車道「勝川IC」から約5kmに位置し、名古屋市内へのアクセスに優れる。JR中央本線「新守山駅」から徒歩圏内で、施設内ワーカーの通勤利便性も高い。施設計画では、大型車両と一般車両、歩行者の動線を分離して安全性を確保する。建屋は地上4階建てのボックス型で、最大4分割して利用できる汎用性を備えている。
環境面では、日本製鉄(株)が提供するグリーンスチール「NSCarbolex® Neutral」を鉄骨の一部に採用したほか、日本製鉄の高機能製品・ソリューション技術「NSCarbolex® Solution」に内包される建築ソリューション「ProStruct®」も併せて採用。これにより鉄鋼生産から施工時までのCO2排出量削減を見込む。同社はこれまでも太陽光発電設備や全館LED照明の採用、CASBEE新築(Aランク)の取得など、環境配慮型物流施設の実績を積み重ねてきた。今後も新たな環境技術を検討し、試していく方針だ。
※「(仮称)LOGIFRONT名古屋守山」の施設概要
所在地:愛知県名古屋市守山区幸心3-1601~1603(地番)
敷地面積:1万8,338.63㎡(5,547.43坪)
延床面積:3万7,480.32㎡(1万1,337.79坪)
構造・階数:S造・4階建てBOX型
着工:2025年9月
竣工:2027年1月末(予定)
■(株)上組<9月1日>
北海道苫小牧市の物流施設「晴海物流センター」が竣工/貨物需要拡大への対応と顧客への安定したサービス提供を実現、定温庫・冷蔵庫・燻蒸庫を備え多様な貨物保管が可能に
(株)上組は9月1日、北海道苫小牧市の「苫小牧港」で建設を進めていた物流施設「晴海物流センター」が竣工したと発表した。
同社は前から同港に物流施設を保有している。最近は政府米・国産飼料米等の取り扱い増加し、今後も需要拡大が見込めるため、新たな施設の建設を決めた。新施設稼働により貨物需要の拡大に確実に対応するほか、顧客への安定したサービス提供を実現する。
新施設は定温庫がメインだが、冷蔵庫と燻蒸庫を備え多様化する貨物に対応する。既存施設よりも同港に近いため輸送時間短縮が図れるほか、顧客ニーズに即したより一層質の高いサービスが提供できる。
※「晴海物流センター」の施設概要
所在地:北海道苫小牧市晴海町42番1
竣工:2025年9月1日
延床面積:1万5,317.64㎡
敷地面積:2万6,082.30㎡
構造:鉄骨造・2階建て
主要設備:LED照明 全灯、垂直搬送機 2基、バルク車積込ホッパー 160t(20t×8本)
■霞ヶ関キャピタル(株)<9月1日>
マレーシアで冷凍自動倉庫開発プロジェクト「Setia Alama」を始動/クアラルンプールで現地法人を設立、海外初のプロジェクトを契機にASEANでの事業展開進める
霞ヶ関キャピタル(株)はマレーシア・クアラルンプールに現地法人KASUMIGASEKI CAPITAL (MALAYSIA) SDN.BHD.(以下「霞ヶ関キャピタルマレーシア」)を設立し、霞ヶ関キャピタルとして初の海外開発となる冷凍自動倉庫プロジェクト「Setia Alaman(セティア・アラマン)」を始動する。
同社はマレーシアを東南アジアの物流拠点として有望な市場とみている。安定した経済成長に加え、ECの拡大やハラール製品の輸出増加が予測されるなか、高品質な物流施設の需要が高まると判断した。
同社はマレーシア証券取引所上場企業の完全子会社である大手デベロッパーと土地売買契約を締結。今後は日本国内で培ってきた冷凍自動倉庫の知見を生かし、持続可能なサプライチェーン構築に取り組む。また今回のマレーシア市場参入を足掛かりにASEANでの事業展開を進める。
■霞ヶ関キャピタル(株)<9月1日>
川崎市川崎区で冷凍自動倉庫「LOGI FLAG TECH東扇島Ⅱ」を着工/自動ラック導入で冷凍庫内の入出庫作業を自動化、自然冷媒冷却器採用と太陽光発電パネル敷設で環境にも配慮
霞ヶ関キャピタル(株)はアセットマネジメント業務を受託物件である冷凍自動倉庫「LOGI FLAG TECH 東扇島Ⅱ」の建設に着手した。同施設建設は物流業界の慢性的な労働力不足と冷凍倉庫における過酷な就労環境の改善が目的。自動ラックを導入し冷凍庫内の入出庫作業を自動化する計画だ。
同施設の建設地は冷凍・冷蔵物流施設が集積する東扇島湾岸エリア。首都高速湾岸線「東扇島 IC」から約 1.7km の好立地に所在しており、関東全域をカバーする配送拠点や輸出入貨物の 集約拠点として高い利便性を有する。
同施設の倉庫部分は2層構造の立体型。1層目はトラックバースと荷捌きエリア(+5℃ 帯 )、 2層目は天井吹き抜け高さ27mの空間内に自動ラックを設置する冷凍保管エリア(−25℃帯)で、冷凍保管エリアには日常的な作業で立ち入る必要性がない施設構成となっている。冷凍保管エリアには高効率保管を実現する立体倉庫が設置されており、2万644パレット分の貨物収容が可能だという。
2030年のフロン規制を見据え、同施設では自然冷媒を用いた冷却機を採用する。屋根には太陽光発電パネルを敷設し、再生可能エネルギーを用いた電力供給を行う予定となっている。
※「LOGI FLAG TECH 東扇島Ⅱ」の施設概要
所在地 :神奈川県川崎市川崎区東扇島17-9
敷地面積:8,548.52 ㎡(2,585.92坪)
延床面積:2万5,863.38 ㎡(7,823.67坪)
パレット数:2万664 枚
竣工予定:2028 年1月
建物構造:鉄骨造・地上3階建て
■TC神鋼不動産(株)<9月1日>
神奈川県相模原市でマルチテナント型物流施設「AS-LOGI綾瀬」が竣工/鉄骨地上4階建てのBOXタイプ、首都圏における同社初の物流事業物件
TC神鋼不動産(株)は同社物流施設第5号物件となるマルチテナント型物流施設「AS-LOGI 綾瀬」が9月1日付で竣工したと発表した。同施設は同社初となる首都圏での物流事業。今後はこの実績を踏まえ首都圏での物流施設開発をさらに拡大していく考えだ。
同施設は東名高速道路、圏央道、各主要国道が交差する交通の要所に位置し、周辺には物流施設や工場等が集積している。東京中心部から約40km圏内、東名高速道路「綾瀬SIC」から約3kmの立地で、都心への配送に加え広域配送でも高いポテンシャルを有する。綾瀬市役所を中心とした市街地にも近く、最寄りの神奈川中央交通「綾瀬工業団地入口バス停」から徒歩6分で、従業員雇用にも有利な立地。綾瀬工業団地に立地するため、24時間稼働が可能な点もアピールポイントだ。
同施設は鉄骨造地上4階建てのBOX型物流施設。大型車26台が同時接車可能なトラックバースと42台分の一般駐車場を備える。床荷重1.5t/㎡、梁下有効高5.5mとし、標準スパン間隔を11.5m×10.6m確保したほか、荷物用エレベーター4基、垂直搬送機2基を備えるなど汎用性の高い仕様とした。建物内はフレキシブルに2区画に分割できるため、多様な荷主ニーズに対応することができる。 共用部は従業員の満足度向上のための仕様となっており、各階女性トイレにパウダーコーナー設置。1階にはドライバー用トイレを設けた。
環境面では全館LED照明や節水型衛生器具を採用。CASBEEかながわAランク認証やZEB Readyを取得している。BCP面では24時間対応の非常用発電機を装備したほか、有事の事業継続サポートのための備蓄品を保管する防災倉庫と防災備品を設置した。屋根上への太陽光発電設備の設置を想定し、建屋はこれに対応できる耐荷重設定になっている。
倉庫内での作業用空調設備設置も想定し、キュービクルの電気容量確保のほか、配管ルートや室外機置場も備えており、スムーズに倉庫内空調を実装することができる。施設内ワーカーの労働環境に配慮し、2階にはラウンジを設置する計画。ラウンジ内には冷凍・冷蔵食品サービスを導入予定だ。
※「AS-LOGI綾瀬」の施設概要
所在地:神奈川県綾瀬市深谷上8-17-1
敷地面積:1万1,529.71㎡(3,487.74坪)
延床面積:2万4,907.08㎡(7,534.39坪)
構造・規模: S造・4階建てBOX型
着工:2024年5月
竣工:2025年9月
■八木建設(株)<9月2日>
埼玉県久喜市で「DVC久喜物流センター」を着工/首都圏の広域物流を支える拠点、EC拡大で高まる地域物流ニーズに対応
八木建設(株)は、埼玉県久喜市で物流施設「DVC久喜物流センター」の建設に着手した。8 月19 日に地鎮祭と決起集会を実施。加須・久喜両インターチェンジから30 分圏内の立地を活かし、今後の流通需要に同施設で対応する。竣工は2026 年9 月の予定だ。
EC 市場の拡大や即配サービスの普及により、都心部の大規模倉庫だけでは対応できない物流ニーズが高まっているという。都心に比べ地価の抑えられる埼玉県北部や群馬・栃木南部はそのための拠点設置の好適地。こうした地域に小・中規模の物流倉庫を設置し、効率的な物流網を整備することが求められていることから、同社は同施設をそのモデルとなる物件に仕上げる意向だ。
※「DVC 久喜物流センター」の施設概要
所在地:埼玉県久喜市高柳字溜井2927-1 他10 筆
敷地面積:5,846.82 ㎡
建築面積:3,900 ㎡
延床面積:7,090 ㎡
構造:倉庫棟 鉄骨造2 階建て、事務所棟 木造2 階建て
主要用途:賃貸用倉庫
着工:2025 年8 月
竣工:2026 年9 月予定
■CBRE<9月3日>
北海道苫小牧市で賃貸型危険物倉庫開発プロジェクトを推進/半導体関連産業の成長を背景に戦略的物流施設の構築を目指す
シービーアールイー(株)(以下CBRE)は北海道苫小牧市で複数棟からなる賃貸型危険物倉庫の開発を推進する。同プロジェクトはCBREのアセットマネジメント部門が主導し、特定目的会社(SPC)を通じて8月8日に土地の売買契約を締結し、9月3日には用地を取得している。
同プロジェクトは、CBRE札幌支店が苫小牧市内の土地取得をサポートし、マーケット調査・分析に基づいた企画設計を実施。設計・施工を担うパートナーの選定を行い、土地の不動産価値を最大化する開発プランを策定した。
施設の開発フェーズではCBREグループでプロジェクトマネジメントおよびコストマネジメントを展開するグループターナー&タウンゼント(株)と連携し、設計・施工のプロセスを支援。竣工後は、CBREのプロパティマネジメント部門が施設管理を担い、インダストリアル&ロジスティクス部門がリーシングを担当するスキームとなっている。
半導体産業の急成長で半導体製造に不可欠な危険物原材料の保管需要が増している。同プロジェクトで開発する危険物倉庫は北海道苫小牧市に位置し、「苫小牧港」から車で約10分、「新千歳空港」から車で約15分と立地的に有利。半導体関連産業が集積する新千歳空港周辺エリアと、本州からの危険物海上輸送の拠点である苫小牧港の中間に位置するため、危険物倉庫需要の受け皿としなることが期待されている。
※「北海道苫小牧市賃貸型危険物倉庫開発事業プロジェクト」の概要
事業会社:HKプロパティーズ特定目的会社(SPC)
出資者:(株)NAMIJU、ラサールロジポート投資法人、京阪電鉄不動産(株)、A.P.リアルティ(株)
事業地:北海道苫小牧市
土地面積:約1万2,000㎡
施設:賃貸型危険物倉庫
■阪急阪神不動産(株)<9月3日>
大阪市内で同社初の物流施設「ロジスタ大阪淀川」を10月に着工/広域輸送とラストワンマイル配送に適する高い機能性と汎用性を兼備、2027年2月竣工予定
阪急阪神不動産(株)は10月、物流施設「ロジスタ大阪淀川」の新築工事に着手する。同施設は同社物流施設ブランド「ロジスタ」において大阪市内初となる開発物件で、2027年2月末に竣工する予定だ。
企業サプライチェーンの見直しを契機に拠点再編・統合が進み、物流施設にはより利便性の高い立地が求められている。EC市場の継続的な成長に伴い、物流施設に求められる機能性も高くなっているのが実情で、環境配慮も必須条件となっている。同施設はこれらニーズに対応するもので、広域輸送のほかラストワンマイル配送にも適し高い機能性と汎用性も併せ持っている。
同施設は最大2テナントの入居が可能。施設の東側と西側に10tトラックが20台同時に接車できるトラックバースを設けており、荷物の取り扱いを高回転率で処理することできる。分割区画ごとに荷物用エレベーター(W4.3m×L3.7m)と、垂直搬送機(かご車・パレット兼用)を1基ずつ設置。施設内の荷物を縦方向に効率よく搬送することができる。
倉庫部分は床荷重が1.5t/㎡で各階の天井有効高が5.5mとなっており、標準柱の間隔も10.45m×11.7mを確保するなど汎用性の高い仕上がりとなっている。 夏季は屋根からの輻射熱で室内温度が上昇するため、最上階の倉庫部分にシーリングファンを設置。庫内の就労環境にも配慮した設備仕様となっている。
1階に設けた全20台分のトラックバースは、車両保管場所として車庫証明取得が可能。駐車場としても利用できるため、トラック保有事業者の多様なテナントニーズにも対応可能だ。共用部には従業員用のラウンジやトラックドライバーの休憩室などを設け、施設内ワーカーの利便性や快適性の向上を図った。建物内の中間階にも事務所エリアを設けるなど就労環境にも配慮した。
環境面では館内LED照明や高効率な空調設備を採用し、「ZEB Ready」認証を取得する予定。
※「ロジスタ大阪淀川」の施設概要
所在地:大阪府大阪市淀川区十八条2-213外(地番)
敷地面積:約7,700㎡(約2,300坪)
延床面積:約1万7,000㎡(約5,200坪)
構造規模:S 造・地上5階建て(倉庫4層、事務所のみのフロアが1層)
施設タイプ:BOXタイプ
竣工:2027年2月末(予定)
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。