<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>
■ニチレイロジグループ本社(株)<12月19日>
福岡東浜物流センターに太陽光発電システムを導入/グループ国内外拠点での総発電電力量は年間約1,600万kWh、CO2 排出削減量は年間約9,200tに
ニチレイロジグループ本社(株)は、ニチレイロジグループが地球環境に配慮した取組として進めているCO2排出量削減活動の一環として、福岡東浜物流センター((株)ニチレイ・ロジスティクス九州)に太陽光パネルを設置したと発表した。今回の同センターでの太陽光パネル設置により、同グループで既に稼働している拠点も含めた国内外での総発電電力量は年間約1,600万kWhとなる見込みで、CO2排出削減量は年間約9,200tに達するとしている。
同グループでは、発電電力の自家消費より自然エネルギー自給率も高める。今後も持続可能な社会の実現を目指し、さらなる環境負荷の低減に取り組む意向だ。
■(株)柴田屋ホールディングス、(株)SKL<12月20日>
首都圏物流網のさらなる強化を目指して東京都西東京市に物流拠点「西東京センター」に新設/首都圏でより迅速かつ安定的な定温物流サービスの提供が可能に
酒類事業をグローバルに展開する(株)柴田屋ホールディングス傘下の(株)SKLは、既存の物流3拠点に加え、東京都西東京市に物流拠点「西東京センター」新設した。首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の物流網をさらなる強化が目的。新拠点の稼働により、今後はより迅速かつ安定的な物流サービスの提供が可能となるとしている。
〇新拠点開設の背景と目的
SKLは、倉庫内の温度管理の徹底とリーファー車(冷蔵機能付き車両)の活用により、特に酒類や食品など温度管理が重要な製品の流通に強みをもつ。首都圏の中でも物流インフラのカバー率が低い西東京に物流拠点を設けることで、一都三県を効率的に結ぶ物流網を構築することが目的。新拠点が稼働すれば、これまで対応が困難だったエリアにもSKLの高品質な物流サービスを提供できるようになるとしている。
〇SKLの物流サービスの強み
①全拠点の倉庫が定温管理
全ての倉庫で定温管理を徹底。温度変化に弱い酒類や食品の保管に最適な環境を提供している。
②リーファー車を全車両に導入
保有する配送車両は全てリーファー車。庫内の温度を一定に保ちながら走行できる冷蔵機能付きトラックで、特に夏場の高温期でも温度管理を徹底している。
③倉庫内に大型冷蔵庫設置
日本酒やクラフトビールといった、温度管理が必須の製品を5℃以下の冷蔵で保管し、最適な状態で出荷する。
④食品や生鮮品の流通にも対応
温度管理が必要な野菜などの食品も定温管理倉庫とリーファー車の活用により、入荷から配送完了までの定温流通が可能。
※「西東京センター」の施設概要
所在地:東京都西東京市緑町1-4-3
敷地面積:576 坪
特徴:庫内全定温管理
■(株)シーアールイー<12月20日>
佐賀県鳥栖市で物流施設「(仮称)ロジスクエア鳥栖Ⅱ」の開発に着手/開発用地を確保して開発プロジェクトを始動、2025年11月着工を目指す
(株)シーアールイーは、佐賀県鳥栖市に物流施設開発用地を確保し、物流施設「(仮称)ロジスクエア鳥栖Ⅱ」の開発に着手した。同施設開発プロジェクトは一般事業法人との共同事業。2025 年 11 月着工を目指してすでに開発プロジェクトを始動させた。
〇開発プロジェクト概要
同施設開発地は、長崎自動車道「鳥栖IC」、および九州自動車道「小郡鳥栖南SIC」 へのアクセスに優れた場所に位置し、JR 鹿児島本線「鳥栖駅」からも徒歩圏内にある。鳥栖エリアは、九州自動車道、長崎自動車道、大分自動車道の結節点にあることから、九州全域をカバーする広域物流拠点立地としての優位性も備えている。同施設開発地周辺は大規模な工場・倉庫が立ち並んでおり、物流倉庫として 24 時間稼働が可能な立地となっている。
※「(仮称)ロジスクエア鳥栖Ⅱ」の施設概要
所在地:佐賀県鳥栖市
敷地面積:約 2万6,000 ㎡(約 7,865 坪)
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造 地上2階建て(予定)
延床面積:約 3万6,000 ㎡(約 1万890 坪)(予定)
着工:2025 年 11 月(予定)
竣工:2026 年 10 月(予定)
■日本トランスシティ(株)<12月24日>
タイ現地法人が進めていた倉庫増設工事が完了/グループにおけるグローバル物流事業の強化・拡大で海外現地法人の機能を強化
日本トランスシティ(株)は、タイの現地法人 Trancy Logistics(Thailand)Co.,Ltd.が倉庫増設に向けて進めていた建設工事が完了したと発表した。同社グループは、グローバル物流事業の強化・拡大を目的に海外現地法人の機能強化を進めており、今回の倉庫増設もその一環だとしている。
※タイ現地法人の倉庫
所在地: 7/157 moo 4 Amata City Industrial Estate,Tambol
Mabyangporn, Amphur Pluagdaeng, Rayong(現有する倉庫敷地内)
構造:鉄骨造 高床式
延床面積:約6,271㎡ (倉庫面積:6,007㎡、事務所264㎡)
倉庫設備:ドッグレベラー 4基
竣工:2024年12月19日
■NIPPON EXPRESSホールディングス(株)<12月24日>
NXスペイン(株)と矢崎ヨーロッパ(有)がスペイン・パレンシアに開設した「NX-YAZAKI バレンシア倉庫」の開所式を挙行/欧州の自動産業を強力にサポート、新規雇用創出でスペインに貢献
NIPPON EXPRESSホールディングス(株)は、グループ会社であるNXスペイン (株)と矢崎ヨーロッパ(有)が11月28日、スペイン・パレンシアに開設した「NX-YAZAKI パレンシア倉庫」の開所式を行った。
スペインは世界トップクラスの生産台数を誇る自動車生産国で、日系企業のみならず多くの欧米やアジアの自動車メーカーが進出している。同倉庫は2024年1月にNXスペインと矢崎ヨーロッパが共同で新設したもので、アフリカーヨーロッパ間のサプライチェーンの重要な結節点に所在しており、ヨーロッパ(スペイン、フランス、イギリス、ポルトガル、ルーマニア、トルコなど)に拠点を置く自動車メーカーをはじめとしたモビリティ関連産業への部品供給をより円滑にする役割を果たしている。
同倉庫は、平屋建てで延床面積は1万2,000㎡となっている。6基のトラックドックとサイドローディングドアを備え、2025年にはさらに6基のドックを増設する予定だ。建築物の国際的な環境性能認証制度であるBREEAMで「Very Good」評価の取得に加え、太陽光発電パネルや包括的なCCTVセキュリティシステムを導入するなど、様々な環境配慮施策も講じられている。
なお、同倉庫では、倉庫オペレーターや物流技術者、エンジニアなどの職種で現地直接雇用を創出しており、スペイン経済の活性化に貢献している。
※「NX-YAZAKI パレンシア倉庫」の施設概要
所在地:Via Servicio Km. 2,8 A-610 Magaz-Palencia 34190 Villamuriel de Cerrato-Palencia, Spain
敷地面積:3万㎡
構造:倉庫 S造平屋建て/事務所 RC造3階建て
倉庫面積:1万2,000㎡
主要設備:一般倉庫、ソーラーパネル、コンテナドック(6基)
■三和建設(株)<12月24日>
茨城県古河市で建設を進めていた大規模危険品物流拠点「プロロジスパーク古河6」が竣工/(株)丸和運輸機関の入居が決定、2025年2月には危険物倉庫10棟構成の新物流拠点着工の予定
三和建設(株)は、茨城県古河市で建設を進めていた大規模危険品物流拠点「プロロジスパーク古河6」が竣工したと発表した。
同拠点の設計・施工は、特殊機能倉庫に特化した同社倉庫建設ソリューションブランド「RiSOKO®」で対応。化粧品やアルコール類など、取り扱いに注意が必要な危険品の保管に特化しており、8棟の倉庫および付属棟からなる総延床面積約2,700坪(約8,900㎡)の物件となっている。
同拠点は、入出庫作業の効率化を図るため、車両動線をワンウェイとしたほか、第3種移動式泡消火設備の設置、キュービクルなどの電気系統設備の管理棟上部への設置など、水害発生時のBCP対策を徹底することで安全性の高い物流環境の提供を実現している。また、奥行5mの庇も備えているため、雨天時の荷降ろし作業もスムーズに進めることができる。
同社は、プロロジスとの連携で両社ノウハウを結集することにより、顧客企業のニーズにきめ細かく対応できる、汎用性の高い危険物倉庫群を実現したとしている。既に同拠点全棟について(株)丸和運輸機関の入居が決定。丸和運輸機関では、ドライ倉庫の「プロロジスパーク古河4」との一体運用により、通販商材の拠点として利用する予定だ。
三和建設は、2025年2月から「プロロジスパーク古河6」隣接地に危険物倉庫10棟構成の「プロロジスパーク古河7」建設に着手する予定。関東地方では、このほかにも4件の危険物倉庫プロジェクトが進行しており、引き続き関東地域の危険品物流のインフラ強化に貢献する意向だ。
■ニチレイロジグループ本社(株)<12月25日>
品川物流センター内の一区画に「ニチレイロジグループR&Dセンター」を開設/持続可能な定温物流実現に向けた先端技術を検証、テスト稼働を開始
ニチレイロジグループ本社(株)は、持続可能な低温物流の実現に向けた先端技術を検証するため、品川物流センター((株)ロジスティクス・ネットワーク首都圏事業本部)内の一区画に「ニチレイロジグループR&Dセンター」を開設し、テスト稼働を開始した。
労働力不足が深刻化する中、同社は中期経営計画の重点施策の1つとして「業務革新の推進」を掲げており、事務業務や物流センター作業など、様々な業務の変革に取り組んでいる。庫内作業の省力化の取組については、これまで低温環境下での自動化機器の導入や先端技術の実証実験を通じ、物流センターにおける個々の作業の最適化を推進。しかしながら、物流センターでの実証実験実施は、実施時期や検証のための庫内環境の整備などで制約を受けることが課題だった。
同センターは、保管庫(F級・C級)、荷捌きスペース、トラックバースを備えている。これにより、低温環境下での入荷から保管、ピッキング、出荷などの庫内作業に加え、荷積み、荷おろしも含めた、物流センターにおける一連の作業フローにおける技術検証が可能。最先端の自動化機器の研究に加え、従来のMH機器やシステムとの連携についても検証を進めることで、庫内作業全体の最適化を目指すとしている。
■ESR(株)<12月25日>
佐賀県三養基郡基山町で物流施設「ESR基山町ディストリビューションセンター」を開発/九州エリアの物流要所「鳥栖IC」に近接、2026年2月竣工を目指す
ESR(株)は、佐賀県三養基郡基山町の長崎自動車道および県道3号線沿いに、同社として佐賀県で初めて、九州地方では2件目となる物流施設「ESR基山町ディストリビューションセンター」(基山町DC)を開発すると発表した。
同施設は、敷地面積3万5,106.55㎡(1万620坪)・延床面積6万5,987.11㎡(1万9,961坪)の4階建てマルチテナント型物流施設。2024年12月に着工しており、2026年2月での竣工を予定している。総投資額は約170億円。発表ベースでは全国で37件目の開発物件になるという。
同施設は、長崎自動車道や国道3号など、九州の東西南北を結ぶ交通結節点で九州の物流の要所である「鳥栖IC」から約5.8km(車で約13分)に位置しており、九州全域への配送を網羅できる。九州縦貫自動車道沿いで、高速道路からの視認性も高く、佐賀県の新たなランドマークとなりうる建物とする計画だ。
また、JR「博多駅」、「福岡空港」、「博多港」のいずれも車で30分圏内と、陸路・空路・海路の輸送インフラも整っており、九州地方で産業集積が進む半導体に加え、一般雑貨、通販商材などエリア特性を活かした、幅広いニーズに対応できる物流拠点構築が可能だという。
稼働時には250人以上の雇用を創出予定。ワーカーの主な通勤手段は自家用車と想定されるため、人材確保の施策として、ワーカー専用駐車場284台分も完備する。また、JR鹿児島本線「弥生が丘駅」より約1.6km(徒歩21分)、甘木鉄道「立野駅」より約700m(徒歩9分)の距離にあるため、公共交通機関を利用した通勤も可能となっている。
建物は4階建て、1階には2面、3階には1面のトラックバースが設置。スロープで3階までアクセスでき、最小賃貸区画は約2,050坪、最大8テナントに分割することができる。敷地内に大型車の待機スペースを十分に確保することで、安全性に配慮した効率的な入出庫オペレーションを実現する。倉庫部分は、1~2階、3~4階はメゾネット仕様で、16基の荷物用エレベーターによる高い縦搬送能力を備えている。床荷重の基本スペックは、1階が2.5t/㎡、2~4階が1.5t/㎡となっており、梁下有効高は5.5m以上を確保し、柱ピッチは間口11m×奥行10.5mとするなど、物流運営の効率性と汎用性を重視した設計とする考えだ。また、2階に人用空調区画、4階に半導体管理に適した空調対応区画を設ける。駐車場エリアには、需要が高まっているスプレー、香水、リチウムイオン電池などを保管する危険物倉庫の増設も可能とするなど、エリア特性にふさわしいスペックを付与する。
同施設では、自家消費型太陽光発電所の設置を進め、発電した電力をテナント企業に供給する予定。全館 LED 照明、トイレ・喫煙室・廊下・EV ホールの人感センサーによる照明点滅など、環境配慮型照明システムを導入し、外壁には断熱性の高いサンドイッチパネルを採用するほか、ヒートポンプ式空調・節水器具など省エネルギーの設備機器を導入するなど、環境負荷低減に配慮した建築計画により、 CASBEE A ランク、BELS 6 スター、ZEB Ready の各認証を取得する予定だ。
BCP対策については、非常用自家発電機を完備し、停電時でも一定時間、防災センター(全て使用可能)、荷物用エレベーター、電動シャッター、トイレ、倉庫照明、テナント事務室の証明・コンセントの一部の使用を可能とする計画。また、施設運営・管理のスペシャリストであるESR社内のプロパティマネジメントチームにより、テナント企業とワーカーに安心・安全な施設環境を提供する。
ワーカーのための施設として、1 階・ 3 階それぞれに約 200 ㎡規模のワーカー用休憩室を完備する。建物エントランスのスロープや館内のバリアフリー設備、優先駐車場の確保など、車いすユーザーや障害者が安心して働ける環境を整える。また、2024 年問題を見据え、ドライバー専用の休憩室やトイレ、喫煙所も完備し、トラック待機場も十分確保するなど、ドライバーにも配慮した施設づくりを進める。
※「ESR基山町ディストリビューションセンター」の施設概要
所在地:佐賀県三養基郡基山町大字長野宇三川上 38 -1 他 19 筆
敷地面積:3万5,106.55 ㎡(1万620 坪)
延床面積:6万5,987.11 ㎡(1万9,961 坪)
構造: 地上 4 階建て /鉄骨造 耐震構造
都市計画地域:市街化調整区域(地区計画)
着工:2024 年 12 月 13 日
竣工:2026 年 2 月 28 日(予定)
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。