<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>
■(株)シーアールイー<10月25日>
埼玉県ふじみ野市で開発を進めていた大型物流施設「ロジスクエアふじみ野B」が竣工/2025年8月から国内大手物流企業の専用施設として稼働予定
(株)シーアールイーは、埼玉県ふじみ野市で開発を進めていた大型物流施設「ロジスクエアふじみ野B」が10月15日に竣工したと発表した。同施設の竣工に先立ち国内大手物流企業と1棟全体の賃貸借について合意しており、今後、入居に向けた各種準備工事を実施した後、2025年8月から同社専用施設として稼働開始する予定だ。
同施設は、埼玉県ふじみ野市の国道254号バイパス沿いの「国道254号バイパスふじみ野地区土地区画整理事業」地内に位置している。254号バイパスは片側2車線の幹線道路で、国道463号線(浦和所沢バイパス)や国道16号線などの幹線道路と連結する、道路ネットワーク上、重要な幹線道路だ。また、埼玉県南部、特に所沢・三芳・ふじみ野エリアは、都心部へのアクセスにも優れ、物流拠点立地として県内でも有数のニーズの高いエリアであり、同施設開発地は道路ネットワークの活用により広域物流拠点立地としても優位性を備えている。
ふじみ野市は人口11万4,000人超、世帯数約5万5,000世帯の都市で、東武東上線急行停車駅「ふじみ野駅」の開業により、良好な住宅整備が進行して人口も増加傾向。平成20年6月以降は、地下鉄有楽町線に加え、地下鉄副都心線との相互乗り入れも実現しており、都心への交通利便性がさらに向上したことから、同施設周辺エリアには人口集積もみられ、雇用を確保するうえで優位な立地環境にある。さらには、同施設で働く従業員の通勤利便性向上のため、「ふじみ野駅」から同施設までの通勤専用バスも運行しているという。
同施設は、地上4階建て、延床面積11万4,174.73㎡(3万4,537.85坪)の物流施設。2階および3階への大型車両の直接乗り入れを可能とするランプウェイを設けたほか、トラックバースを3階までの各フロアに備えるマルチテナント対応型の施設だ。ランプウェイは上り専用と下り専用をそれぞれ設置したダブルランプウェイ方式とし、車両動線を一方通行とすることで場内の安全性向上を図る。トラックバースは計134台の大型車が同時接車可能だ。
倉庫部分は基本スペックとして、外壁には金属断熱サンドイッチパネル、床荷重は1.5t/㎡、有効高さは1階で6.0m、2階から4階で5.5m以上(一部除く)を確保。テナント区画として、最大で8テナントの入居を可能で、最小約3,360坪から利用できる。
倉庫内の防火区画壁には耐火断熱パネルを採用し、冷暖房設備設置時の熱負荷低減につなげる。鋼板製のパネル仕上げによる倉庫内の美観、ならびに耐震性向上といった機能と合わせて、倉庫内職場環境の向上に寄与する仕様とした。
事務室の増床や、複層階を使用する場合の荷物用エレベーター、および垂直搬送機の増設、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場の確保等、入居テナントの将来ニーズにも一定対応可能な仕様とし、様々な物流ニーズに対応できる機能性・汎用性を兼ね備えたロジスクエアブランドの基本スペックを有する施設となっている。
アメニティについては、4階の東西2箇所に共用のカフェテリアを設け、今後、いずれにも従業員用の売店を設置する予定。また、ドライバー用の休憩室、トイレや喫煙室の充実など、従業員用の様々な共用設備を設ける。さらに、ロジスクエアシリーズのブランドコンセプトの1つでもある倉庫機能などを可視化したサイン計画も採用し、庫内オペレーションの安全面や機能面での向上、遊び心のあるピクトサインなどにより、リラックスできる明るい空間を提案することで、施設内従業員の快適性やユニバーサル面にも寄与する。
環境対策では、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネルギーに配慮した設備仕様とするほか、廃材をリサイクルした建材を内外装の仕上げなどで積極的に採用することで、BELS評価4スター、CASBEE-建築(新築)Aランクの認証を取得する予定。
また、同施設では、従業員の就業環境向上のために倉庫内全館空調を導入する予定で、消費電力を大幅に減少できるGHP(ガスヒートポンプ式空調)の採用により、電気を動力とするEHP(電気式空調)と比較して大幅なCO2削減が図れる見込みだ。今後は、(株)エンバイオ C・エナジー により、同施設と「ロジスクエアふじみ野A」(竣工済み)の屋根全面にそれぞれ約2MGW、計4MGWの太陽光発電システムを導入する予定で、発電した電力の供給を受けて自家消費するとともに、FIPを活用して売電する計画。「ロジスクエア」シリーズにおいて環境に優しい自然エネルギーを活用することで、脱炭素社会の実現に向けた社会的責任を果たすとしている。
豪雨災害対策としては、区画整理事業にて整備された調整池に約7万㎥と、敷地内に設置した貯留槽に約1万㎥の合計8万㎥超の雨水の一時貯留が可能となっており、周辺地域も含めた一帯の地域防災へ貢献していく。
「ロジスクエアふじみ野プロジェクト」では、区画整理組合と所管行政との協力により、地区計画で必要となる敷地外周部の緩衝緑地帯に遊歩道や広場の整備し、ベンチなどのファニチャーを設置して、「ロジスクエアふじみ野」の従業員が休憩スペースとして活用できるランドスケープエリアを設けている。同エリアを一般開放して施設関係者以外でも幅広く利用することが可能となっており、コミュニケーションスペースとして地域の活性化につながるとともに、武蔵野の在来樹種を中心とした四季折々の緑豊かな植栽を植樹することで、周辺地域住民のウェルネスにも貢献する空間になっているという 。
※「 ロジスクエアふじみ野B 」の施設概要
所在地:埼玉県ふじみ野市福岡新田
敷地面積:10万1,128.48㎡(3万591.36坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造 地上4階建て
延床面積:11万4,174.73㎡(34,537.85坪)
着工:2023年3月15日
竣工:2024年10月15日
■ラサール不動産投資顧問(株)、(株)NIPPO<10月29日>
千葉県船橋市でBTS型物流施設「(仮称)船橋西浦物流センター」の着工へ/東京の中心地に至近、大消費地への配送拠点としての優位性備える
ラサール不動産投資顧問(株)と(株) NIPPOは、千葉県船橋市に建設する「(仮称)船橋西浦物流センター」の地鎮祭を10月29日に実施したと発表した。着工は11月1日で、竣工は2026年10月となる予定。竣工後はBTS型物流施設として稼働することが決定している。
同施設は千葉の湾岸エリアに位置し、東京の中心地まで車で約 30 分と、大消費地への配送に優れた立地に計画されている。さらに、東関東自動車道「湾岸市川IC」まで約 1km、京葉道路「船橋IC」まで約 2km と各ICから至近で、高速道路網を利用した首都圏広域への配送が可能。また、JR 京葉線「二俣新町駅」から徒歩圏内と交通アクセスが良好で、通勤にも適した立地となっている。
同施設は地上4階建てで、冷凍冷蔵機能を有するほか、最新鋭の物流設備を整える予定。また、LED照明や人感センサー、節水型衛生機器など、環境に配慮した設備の設置を計画している。
ラサールとNIPPOの両社は、引き続きBTS型物流施設を含む新たな物流施設の開発を通じ、多様化する企業の物流ニーズに応える優良施設の提供を続けることでマーケットの発展に寄与するとしている。
※「(仮称)船橋西浦物流センター 」の施設概要
所在地:千葉県船橋市西浦 2丁目
敷地面積:1万6,455.52㎡ (約4,978坪)
延床面積:2万9,162.31㎡ (約8,822坪)
構造:鉄骨造、地上4階建て
用途:専用物流施設
着工:2024年11月1 日
竣工:2026年10月31日(予定)
■日本GLP(株)<10月29日>
神奈川県厚木市でマルチテナント型物流施設「GLP 東名厚木」を着工/2026年7月竣工予定、物流2024年問題への対策でダブル連結トラック専用駐車スペースも用意
日本GLP(株)は、このたび神奈川県厚木市で延床面積約85,000㎡先進的物流施設「GLP 東名厚木」を着工し、本日起工式を執り行いましたのでお知らせします。なお、「GLP 東名厚木」は2026年7月末の竣工を予定しています。
同施設は、東名高速道路「厚木IC」から車で約2分、新東名高速道路「厚木南IC」から車で約1分と、両高速道路へのアクセスに優れ、さらに東名高速道路と首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の利用も可能なことから、首都圏全域をカバーする広域配送拠点として優れた立地条件を備えている。また、小田急小田原線「本厚木駅」とJR東海道本線「平塚駅」を結ぶ神奈川中央交通「戸田(新道)バス停」まで徒歩約2分の距離にあり、通勤の利便性が高く、雇用の確保にも有利な立地だ。周辺地域には、飲料や食品、自動車部品関連等の工場、そして3PLを含む物流企業が集積しているほか、厚木市まちづくりマスタープランにおける南部産業拠点として今後も新たな産業誘致が想定されるおり、先進的物流施設へのニーズがさらに高まるものとみられている。
同施設は、近隣エリアでは希少な各階に繋がるシングルランプウェイを備えた地上4階建てのマルチテナント型施設で、最大12のテナントが入居可能だ。周辺地域の産業特性に鑑み、1階と2階を低床バース専用フロアとし、2.5t用フォークリフトの利用にも対応できる設計とする。さらに、1階の最大床荷重を2.0t/㎡とすることで、重量物の取り扱いにも柔軟に対応できる希少性の高い高付加価値な施設をめざす。さらに、トラック待機場をふんだんに設置し、ダブル連結トラック専用の駐車スペースも用意するなど、物流業界が直面する「2024年問題」への対策も講じる。環境への配慮では、自家消費型太陽光パネルの設置やLED照明の導入を行い、テナント企業のオペレーションの環境負荷を軽減するサポートも実施していく。
また、日本GLPの旗艦施設である「ALFALINK」での取組の一部を同施設においても実現することを検討しており、入居企業同士のビジネス共創や地域共生を促進し、日本GLP独自の施設運営によって地域住民の暮らしを支える物流拠点として貢献していく。
〇同施設の立地
・ 東名高速道路「厚木IC」から車で約2分(約900m)、新東名高速道路「厚木南IC」 から約1分(約500m)と両高速道路へのアクセスがよく、東名高速道路・首都圏中央連絡自動車道(圏央道)を活用した首都圏全域をカバーする広域配送拠点として優れた立地。
・ 小田急小田原線「愛甲石田駅」から約1.8km、神奈川中央交通「戸田(新道)バス停」が徒歩約2分にあり、公共交通の利便性の高い施設。
〇同施設の特長
・ 地上4階建てで、各階に繋がるシングルランプウェイを備え、最大12テナントが入居可能なマルチテナント型施設。
・ 1階と2階に低床バースを用意し、2.5t用フォークリフトにも対応。1階は最大床荷重2.0t/㎡と、重量のかかる荷種にも対応が可能な高付加価値な施設をめざす。また、トラック待機場を多数設置し、ダブル連結トラック専用の駐車スペースも設置することで、「2024年問題」への対策も実施。
・ ラウンジとセルフ式コンビニを設置し従業員の方々の快適な就労環境を整備することで安定的な雇用確保をサポート。また、ラウンジ内には一部会議スペースを設置し、入居企業同士の交流を促す機会を設けるなど、施設を拠点とした新たなビジネス共創をサポート。
・ 日本GLPが旗艦施設である「ALFALINK」で培ってきた地域貢献・地域共生活動のノウハウを活かして、入居企業のESG/CSR推進をサポート。
〇同施設におけるサステナビリティへの取組
日本GLPは、GLPグループが掲げるサステナビリティ原則に沿って、カーボン・ニュートラルの実現や地域社会への貢献、BCP対策等、「持続可能な資産の開発・運営」のための取組を推進しており、同施設では以下の対応を予定している。
・ 災害への対応:浸水対策として地盤レベルを周辺道路より高く設計。
・ 再生可能エネルギーの活用:環境配慮として、太陽光パネルの設置するほかLED照明を設置し、入居企業のサステナブルな取り組みをサポート。
・ 環境認証の取得:CASBEE認証、ZEB Ready認証を取得予定。
※「GLP 東名厚木」の施設概要
所在地:神奈川県厚木市酒井土地区画整理事業地内
敷地面積:約3万7,000㎡
延床面積:約8万5,000㎡
構造:地上4階建て、耐震S造
着工:2024年11月
竣工:2026年7月末(予定)
認証取得:CASBEE認証(予定)、ZEB Ready認証(予定)
■TC神鋼不動産(株)<10月30日>
三重県鈴鹿市でBOX型物流施設「AS-LOGI鈴鹿」の開発に着手/中部圏における同社初の物流施設、2025年4月着工・2026年3月竣工の予定
TC神鋼不動産(株)は、物流施設「ASLOGI」シリーズを関西・関東を中心に展開しており、このほど三重県鈴鹿市において第6弾となる物流施設「AS-LOGI鈴鹿」の開発に着手すると発表した。同計画は中部圏における同社初の物流施設で、2025年4月に着工し、2026年3月に竣工する予定だ。
〇同施設の立地特性
同施設は、東名阪自動車道「鈴鹿IC」まで約2.3km、新名神高速道「鈴鹿PA」SIC まで約7.3kmで、新名神高速・名阪国道等の複数ルートから大阪方面への広域集配拠点として機能することが期待されている。主要エリアの名古屋に加え、四日市・桑名方面、さらに昨年、中勢バイパスが延伸されたことで、松阪・津市への個配送にも適した立地となっている。
〇同施設の仕様・設備
同施設は、トラックバースとトラック待機場と一般駐車場を備えた地上2階建てのBOX型物流施設であり、床荷重 1.5t/㎡、梁下有効高5.5m を確保した汎用性の高い仕様とする計画。荷物用エレベーターおよび垂直搬送機を2基設けることで、上下階の荷物の搬送に十分な能力を確保するとしている。
※「AS-LOGI鈴鹿」の施設概要
所在地:三重県鈴鹿市伊船町字北上ノ割2032番他
敷地面積:1万2,077.83㎡(3,653.54坪)
延床面積:1万937.56㎡(3,308.61 坪)
階数:S造・2階BOX型
着工:2025年4月
竣工:2026年3月
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。