<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>
■日本通運(株)<7月4日>
兵庫県尼崎市に「NX尼崎港危険物倉庫」を新設/危険物第1~6全類に対応可能な2,535㎡の新倉庫でワンストップサービスを提供
日本通運(株)は、兵庫県尼崎市に新倉庫「NX尼崎港危険物倉庫」を開設し、12月中旬に稼働開始する予定だと発表した。
兵庫県尼崎市は、日本有数の工業地帯である阪神工業地帯の一角をなし、金属・機械・化学メーカーをはじめとした、多くの企業が集積している。今回新設する危険物倉庫は、阪神高速5号湾岸線「尼崎東海岸IC」から550m、阪神工業地帯の中心部の大阪市と兵庫県の境に位置し、大阪港・神戸港から約30分とアクセスも良好で、阪神工業地帯の主要物流拠点としても優位性がある。
危険物倉庫は「第4類引火性液体」のみ取り扱い可能な倉庫が一般的だが、新設倉庫は第1~6類の危険物全種類の対応が可能な自社倉庫となっている。隣接する同社の一般品倉庫と連携することで、顧客ニーズに合わせた柔軟なサービスが提供可能だ。さらに保税エリアも設置し、輸出入に関わる通関・ドレージ・フォワーディングまで、End to Endでのソリューションをワンストップで提供できるとしている。
※「NX尼崎港危険物倉庫」の施設概要
所在地:兵庫県尼崎市東海岸町13
構造:地上1階建て/1号倉庫、2号倉庫、屋外貯蔵所
延床面積:1号倉庫:972㎡、2号倉庫:972㎡、屋外貯蔵所:591.48㎡
指定数量倍数:200倍以上
主要設備:保税エリア(324㎡予定)、パレットラックエリア
営業開始日:2024年12月中旬予定
■(株)ニチレイロジグループ本社<7月4日>
ベトナム子会社NTBAの物流センターが稼働/タイ、マレーシアに続く、アセアン地域では3カ国目での事業展開
(株)ニチレイロジグループ本社は、ベトナム子会社であるNichirei TBA Logistics Vietnam LLC(NTBA)が、ベトナムのロンアン省に所在するロンハウ工業団地内に設置した物流センターを稼働させたと発表した。同センターの稼働により、ニチレイロジグループ本社の事業展開は、タイ、マレーシアに続き、アセアン地域では3カ国目になったとしている。
同センターは、ホーチミンエリアにおいて最大の規模となるカトライ港と、リーファーコンテナの取扱いの増加が期待されるヒエップフック港の両主要港からアクセスに優れるロケーションに立地している。また、ベトナム南部は、日本や欧米向けの一大製造エリアであり、工場向け原料や製品などのおう盛な保管需要が見込めるという。
ニチレイロジグループ本社は今後も、同社の強みである冷蔵倉庫の運営ノウハウの展開を通じ、ベトナムにおける顧客の多様なニーズに対応していくことで、アセアン地域における事業のさらなる拡大をめざす。
※「NTBAの物流センター」の施設概要
所在地:Lot D.03, Street No. 01, Long Hau Industrial Park, Can Giuoc District, Long An Province, Vietnam
設備能力:4万2,985t
接車バース:32基
設備機能:移動ラック、急速凍結室、太陽光パネル
■西日本鉄道(株)<7月5日>
千葉県習志野市の「関東ロジスティクスセンター」が営業開始/同社国内最大規模のロジスティクス拠点、国内外を結ぶ高付加価値拠点としての機能を担う
西日本鉄道(株)は7月1日、千葉県習志野市に設置した「関東ロジスティクスセンター」の営業を開始した。
同施設は、同社の国内最大規模のロジスティクス拠点で、同社物流事業におけるフラッグシップ。 同センターの稼働により、航空、海上、国内輸送、倉庫といったサービスを一括して提供できる体制が整ったことから、これまで以上に顧客のサプライチェーン最適化に貢献できると同社ではしている。
同施設は、羽田空港や成田空港、横浜港、東京港といった主要港や鉄道貨物ターミナルから40km圏内と、航空・海上輸送サービスの提供に適した立地にある。同社ではこの立地優位性を活かし、サービスの充実と品質向上を図ることで、国内外を結ぶ高付加価値拠点として同施設を機能させ、顧客の物流ニーズに対応する。 また、西鉄物流(株)と協働し、関東エリアの集配送における、将来のトラック配送網の拠点化をめざす。
同施設では、半導体などの精密機器の保管や定温定湿機能を備えた冷蔵倉庫での対応が可能。また、非常用電源を設置し、BCPに対応するほか、太陽光パネルの設置によるクリーンエネルギーの活用など、サステナブルな取り組みを推進していく。
※「国際ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地: 千葉県習志野市茜浜2-4
営業開始日: 2024年7月1日
敷地面積:8,844㎡
延床面積:1万9,343㎡ /倉庫 1万6,632 ㎡、事務所 772 ㎡、トラックバース等 1,939㎡
建物構造:鉄骨(S造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)4階建て、耐震設計、各階天井高5.5m 、床荷重1.5t/㎡(倉庫)
倉庫仕様:4階 空調倉庫、3 階 空調倉庫、2 階 空調倉庫、1 階 常温倉庫、冷蔵倉庫(定温定湿)
■東急不動産(株)<7月10日>
物流施設「LOGI’Q」シリーズの新規物件「LOGI’Q蓮田」を着工/延床面積3万坪、多様なニーズを受け入れる大型マルチテナント型物流施設
東急不動産(株)は7月10日、全国各地に展開している物流施設「LOGI’Q(ロジック)」シリーズの新規物件「LOGI’Q蓮田」(埼玉県蓮田市)の建設に着手した。竣工は2026年1月となる予定だ。
同施設は、同社と伊藤忠商事(株)、伊藤忠都市開発(株)が3社共同で開発を進める次世代物流施設。圏央道「白岡菖蒲IC」から約1.7km、東北自動車道「久喜IC」から約5.9kmに位置し、首都圏に止まらず関東一円をカバーすることが可能なロケーションにあるため、中広域配送に適しているという。
同施設は、最大6テナントの入居が可能な延床面積約3万坪の大型マルチテナント型施設とする計画。立地特性を活かし国道から直接2階へアクセス可能なスロープを計画し、施設への効率的なアクセスを実現する。1・2階への接車可能な設計により一定のバース数を確保したことで、様々な面積ニーズに対応可能だ。また、テナントのオペレーション要望により、配送重視の1フロア利用や保管も兼ねた2フロア利用などの選択も可能となっている。
BCP対策としては、1階倉庫の床レベルを内水氾濫浸水レベル以上に設定することで、入居企業の荷物と従業員の安全を確保する。また、防災備蓄庫、非常用発電機の設置も計画しており、非常時にもオペレーションが可能な施設にする。
屋上には太陽光パネルを設置する計画で、施設の使用電力として自家消費することで、テナントの環境経営にも貢献できるとしている。
※「LOGI’Q蓮田」の施設概要
所在地:埼玉県蓮田市大字根金字後塚907他
用途地域:市街化調整区域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
敷地面積:1万4,183坪
延床面積:2万9,757坪
建物構造:S造4階建て(倉庫部分3フロア)
着工:2024年7月10日
竣工:2026年1月20日
トラックバース:116台
駐車場:普通自動車174台(EV急速充電器6台設置)、トラック待機場14台
駐輪場:39台
環境認証(予定):CASBEE A認証 BELS 5star認証 ZEB Ready認証
■ヒューリック(株)<7月10日>
物流施設「ヒューリックロジスティクス」第4号物件「ヒューリックロジスティクス橋本」が竣工/メゾネット(最大4分割)での利用が可能でTCと DCの両機能にも対応
ヒューリック(株)は、神奈川県相模原市で開発を進めていた「ヒューリックロジスティクス橋本」が竣工したと発表した。
同施設は、同社が首都圏の人口集積地に近接した立地で展開する「ヒューリックロジスティクス」シリーズの第4号物件。同施設の特徴については以下のとおりだ。
〇同施設の特徴
① JR相模線「南橋本駅」 徒歩4分の希少性
最寄駅のJR相模線「南橋本駅」から徒歩4分と通勤利便性に優れるほか、周辺人口が豊富でコンビニも近く、雇用確保に有利。 また、国道16号・国道129号に至近で、圏央道にもアクセスしやすく(「相模原愛川IC」へ6.5km、「相模原IC」へ7km)、 幹線輸送に加え、東京西部・神奈川エリアへの広域アプローチが可能だ。
②1階と3階にトラックバースを設けたスロープ型物流施設
建物は地上4階建て延床約1万9,000坪のスロープ型で、1・2階、3・4階のメゾネット(最大4分割)での利用が可能で、TCと DCの両機能に対応することができる。また、空調設備やMH機器の追加設置が可能な電気容量を確保し、幅広いニーズに応えられる倉庫仕様となっている。共用部には就業者向けのラウンジを整備し、快適で働きやすい環境を提供する。
・床荷重1.5t/㎡、梁下有効5.5m、基本柱間隔12.2m×10.5mのワイドスパンを実現。
・大型ウイング車のオペレーションに配慮し、オーバースライダー開口高5.2mを採用。
・倉庫内の区画壁はシャッター主体で構成し、自由度の高い庫内レイアウトを実現。
・トラックバースに隣接して各テナント専用のドライバー用トイレ・喫煙室を実装(4カ所)。
・雨天時のオペレーションに安心なピロティ型の車路を採用。
③ 高耐震性・BCP性能
同社基準の高い耐震性能、BCP 性能を備え、災害時においても物流機能を継続できる建物仕様とすることで、社会インフラとして求められる物流施設の役割が果たせる。
・耐震性能については、建築基準法耐震基準の約 1.25倍の強度に準ずる構造体を採用。
・2回線受電(本線予備線方式)、非常用発電(72時間相当)、マンホールトイレなど高いBCP仕様を採用。
・地盤が強固かつ水害リスクが極めて低いエリアに立地。
④ 環境配慮
外部認証として BELS(5スター)、CASBEE認証(Aランク)の取得に加え、大容量の太陽光発電設備(設備容量:約2,080KW、年間発電量:約2,040MWh)を実装したことで ZEB 認証を取得。DBJ Green Building認証(3スター)も取得予定。また、外構舗装の一部に廃プラスチック材と廃木材を用いた循環型素材を採用することで、廃棄物処理にかかるCO2排出量の削減にも積極的に取り組んでいるという。
※「ヒューリックロジスティクス橋本」の施設概要
所在地:神奈川県相模原市中央区南橋本1-23-2号(住居表示)
敷地面積:2万7,927㎡(8,448坪)
延床面積:6万2,797㎡(18,996坪)
構造・規模:鉄骨造
竣工: 2024年7月