物流施設 投資関連情報2023版<12.21~12.27>

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<2023年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>

■(株)シーアールイー<12月25日>
インドネシア 西ジャワ州ボゴール県チルンシで物流施設開発用地の売買契約を締結/延床面積約6万5,000㎡のマルチテナント型物流施設の建設へ


 (株)シーアールイー連結子会社のCRE Asia Pte. Ltd.が参画する合弁会社Cella Management Pte.Ltd.は、開発プロジェクトの3号案件となるマルチテナント型物流施設の開発用地の売買契約を締結した。
 同プロジェクトの開発用地は、インドネシアの西ジャワ州ボゴール県チルンシに位置し、現在建設中の高速道路の入り口が約5km以内に完成する予定。同地区は、人口密度が高く、工業・製造業が多いため、周辺製造工場からの保管需要も見込める。開発前の段階で多国籍企業や、インドネシア国内物流企業から同施設に対する問い合わせが入っており、一部区画についてはすでに入居テナントが確定しているという。

※「インドネシア 西ジャワ州の物流施設」の開発概要
建物用途:マルチテナント型物流施設
建物構造:地上1階建て(一部メザニンあり)
延床面積:約6万5,000㎡(約2万坪)
竣工予定:Phase1部分:2024年春 Phase2部分:2025年春

■東亜建設工業(株)<12月25日>
カンボジア シハヌークビル港 新コンテナターミナル工事を受注/貨物取扱能力向上と物流機能強化で増加するコンテナ貨物需要に対応


 東亜建設工業(株)は、カンボジア王国シハヌークビル港湾公社からシハヌークビル港 新コンテナターミナル工事を受注した。工事期間は1,095日(約36か月)で、契約金額は約236億円となっている。
 同事業は、国際協力機構(JICA)による日本政府開発援助(ODA)の有償資金協力(円借款)により実施されるもの。シハヌークビル港に新たなコンテナターミナルを建設するほか、アクセス道路や橋などの土木工事および管制室などの建築も行う。
 シハヌークビル港はカンボジア王国唯一の大水深港で、同国の物流と経済発展に重要な役割を果たしてきた。だが、そのコンテナ貨物取扱容量では、近年堅調に増加するコンテナ貨物需要に対応できないことが予想されている。今回の受注工事により、同港の貨物取扱能力向上と、物流機能強化が図れることから、同国におけるさらなる貿易促進、および経済発展が期待されている。
 同社は2022年9月、円借款事業であるシハヌークビル港多目的ターミナル整備事業追加工事を受注しており、今回の受注工事と併せて、引き続き同国の港湾インフラ開発に携わる。また、今回の受注工事で建設予定の新コンテナターミナルは、将来的に第2ターミナル・第3ターミナルの拡張も予定される事業となる。

※「シハヌークビル港 新コンテナターミナル」の工事概要
発注者:シハヌークビル港湾公社(Port Authority of Sihanoukville)
新コンテナターミナルの建設:延長350m、水深-14.5m
浚渫工事:490万 ㎥
埋立工事 :127万 ㎥
プレファブリケイティッドバーチカルドレーン工事:38万 m
鋼管杭打設:350本
コンクリート舗装工事:5万7,038 ㎡
アクセス橋:2.2 km
建築施設:管制室など計14施設1万1,062㎡(合計延床面積)

■クリナップ(株)<12月25日>
首都圏物流強化の一環で進めていた 「相模原PF」全面改装が竣工/クリナップロジスティクス(株)の外販物流拠点や、同社による倉庫業拠点としての役割も担う


 クリナップ(株)は、首都圏物流強化の一環で進めていた「相模原プラットフォーム(相模原PF)」(神奈川県相模原市)全面改装が12月13日付で竣工したと発表した。
 相模原PFは、同社商品の物流拠点の一つだが、建屋の老朽化で2021年に閉所し、近隣の多摩PFや川崎PFなどに業務を振り分けていた。しかし、物流量の増加や交通事情の変化に対応し、タイムリーな商品配送を行うためには、相模原PFが必要と判断し、全面改装を進めていた。相模原PFの本格稼働は、2024年4月からとなる予定。稼働後の相模原PFは、同社商品の物流拠点としての役割に加え、関係会社のクリナップロジスティクス(株)の外販物流の拠点としての役割にも担うことになるほか、同社による倉庫業の拠点としての活用も予定されている。

※「相模原プラットフォーム」の施設概要
所在地:神奈川県相模原市緑区西橋本3-11-14        
敷地面積:約1,088坪
延床面積:(倉庫)約446坪、(事務所棟):約30坪
機能:幹線トラックバース 2台(10t車)、支線トラックバース 8台(2t車)

■セイノーホールディングス(株)<12月25日>
「Green物流」実現に向けた大規模設備投資を計画/支店倉庫の新設や、トラックターミナルと物流倉庫を併せ持つ「ロジ・トランス」機能を備えた施設への支店の建て替えなど


 セイノーホールディングス(株)は、事業基盤である特積み輸送の効率化と、最適な物流を提案するロジスティクスを推進していくため、大規模な設備投資を計画していると発表した。
 2025年度~2026年度には、グループ中核会社の西濃運輸(株)が金沢支店金沢倉庫の新設に加え、横浜支店と市川支店をトラックターミナルと物流倉庫を併せ持つ「ロジ・トランス」機能を備えた施設に建て替える計画。収益拡大を目指すと同時に、サプライチェーン全体での環境配慮を促すため、顧客やパートナー各社との連携を強化し、チーム一丸で「Green物流」の共創に取り組むとしている。
 新設する金沢支店金沢倉庫は、金沢支店から北西約2.5km、北陸自動車道白山ICより約2.2kmに位置し、北陸エリア、石川県の中心にあるため、交通アクセスに優れる。新しい物流拠点の開設により、顧客に提供できるサービスの幅が広がり、物流サポートや調達物流などの受注も見込めるとしている。
旧横浜支店(現在は近隣に一時移転中)は、第三京浜「港北IC」から約0.4kmに位置し、1970年の竣工以来、横浜市及び川崎市の一部の商業地域・住宅地域をカバー。周辺環境は一大居住地域で、商業地域として開発されており、物量の増加が著しい。同敷地で保管倉庫を備えた施設に建て替えられ、新横浜支店となることにより、同支店における事業が拡大するものと期待されている。同支店は4階建てで、1階に両面のターミナル用バース(139.54m×2面・計77台接車)と、2階にターミナル用バース(58.65m・13台接車)と倉庫用のバース(69.00m・18台接車)を設置する計画。
 旧市川支店(現在は浦安市に一時移転中)は、首都高速湾岸線「千鳥町IC」より約1kmに位置し、1977年の竣工以来、市川市、浦安市、江戸川区、葛飾区をカバー。千葉県内と都内における経済・流通の中核地域をテリトリーとしてきた。5階建てとなる新市川支店は、1階に両面のターミナル用バース(144.50m×2面・71台接車)と2階に倉庫用バース(135.50m・33台接車)を設置する計画。敷地内には、既存倉庫も合わせ、合計5万5,885.86㎡(1万6,905.47坪)の倉庫を有することになるとしている。

※「西濃運輸 金沢支店金沢倉庫」の施設概要
所在地:石川県金沢市打木町東2023番
構造:S造 地上2階建て
敷地面積:1万4,701.31㎡
延床面積:1万8,949.38㎡
倉庫面積:1万6,980.60㎡
竣工予定:2025年5月

※「西濃運輸 横浜支店」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市都筑区川向町982
構造:RC+S造 地上4階建て
敷地面積:1万9,277.84㎡
延床面積:2万8,070.61㎡
倉庫面積:1万4,188.36㎡
竣工予定:2025年6月

※「西濃運輸 市川支店」の施設概要
所在地:千葉県市川市本行徳2554-17
構造:S造 地上5階建て
敷地面積:4万569.25㎡
延床面積:6万1,898.60㎡
倉庫面積:4万425.50㎡
竣工予定:2026年7月

■(株)シーアールイー<12月25日>
神奈川県厚木市酒井の開発用地で物流施設「ロジスクエア厚木南」開発に着手/鉄骨造地上4階建て、延床面積1万4,600㎡超の施設に


(株)シーアールイーは2023 年 12 月 25 日、神奈川県厚木市酒井に開発用地を確保し、物流施設「ロジスクエア厚木南」の開発に着手したと発表した。同施設の竣工は2025 年 10 月頃となる予定。
同施設の開発地は、厚木市酒井土地区画整理事業地内に位置する。同区画整理事業の施行面積は約 27万6,000 ㎡で、令和7年度の換地処分を目指した事業が進捗しており、同施設を開発する区画については 2023 年 10 月から使用収益が始まっている。
同開発地は、東名高速道路「厚木IC」から約 1.3km、新東名高速道路「厚木南IC」から約 1.3 km、小田原厚木道路「厚木西IC 」から約 1.3kmに位置し、「海老名南JCT」からは圏央道の利用も容易であることから、厚木市内への配送のほか、広域物流拠点立地としての優位性も備えている。 用途地域が工業地域に指定されており、周辺エリアは工場・物流倉庫等の開発が進んでいるため、物流倉庫として 24 時間稼働が可能な立地条件が整っている。

※「ロジスクエア厚木南」の施設概要
所 在 地:神奈川県厚木市酒井
敷地面積:7,043.35 ㎡(2,131.12 坪)
用途地域:工業地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造 地上 4 階建て
延床面積:1万4,644.30 ㎡(4,429.90 坪)(予定)
着工:2024年10 月(予定)
竣工:2025年10月末(予定)

■霞ヶ関キャピタル(株)<12月26日>
埼玉県越谷市に冷凍自動倉庫の物流施設開発用地を取得/同社物流施設ブランド「LOGI FLAG」開発を進める計画

 霞ヶ関キャピタル(株)は2023年12月26日、物流施設開発用地取得の契約を締結したと発表した。取得した開発用地は、埼玉県越谷市の物件。冷凍自動倉庫を備えた施設を建設する予定だ。
 同社は、ECの拡大や2030年のフロン規制、冷凍食品の消費増加等により需要が拡大している物流施設の開発を展開している。今回取得した開発用地では、同社物流施設ブランド「LOGI FLAG」の開発を進める。

※「埼玉県越谷市の冷凍自動倉庫」の施設概要
所在地:埼玉県越谷市
物流施設:冷凍自動倉庫
敷地面積:約6,900㎡
売買契約締結日:2023年12月26日
売買決済予定日:2024年5月上旬

■大和ハウス工業(株)<12月26日>
地上6階建てのマルチテナント型物流施設「DPL東大阪」が竣工/拠点の分散化や都心への交通利便性の高さで需要高まる大阪府内陸部で満床稼働へ


 大和ハウス工業(株)は、大阪府東大阪市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「DPL東大阪」(地上6階建て、敷地面積:7,940.72㎡、延床面積2万3,669.03㎡)が2023年12月26日に竣工したと発表した。
 関西地区では、EC関連の物流量増加を背景に、マルチテナント型物流施設への需要が堅調に推移している。そこで同社は、マルチテナント型物流施設「DPL茨木北」(2022年8月竣工)や「DPL兵庫川西」(2023年10月竣工)、「神戸長田物流センター」(西棟2023年7月竣工、東棟10月竣工)を手掛け、豊富な物流ニーズに対応してきた。2022年11月には、拠点の分散化や都心への交通利便性の高さから需要の高まる大阪府内陸部の立地で同施設開発に着手。このたび竣工を迎え、満床稼働する予定だとしている。

①交通アクセスに優れた北・中河内地域
 同施設は、物流拠点から大阪市内のエンドユーザーへのラストワンマイルにおいて、最適な物流サービスの提供が可能な北・中河内地域に位置する。阪神高速道路13号東大阪線「中野出入口」から約600mに立地し、近畿道にも近接しているため、大阪市内への配送に適するほか、周辺都市へのアクセス性も高く、近畿全域の輸送拠点としても機能する。
②テナント企業の従業員が確保しやすい立地環境
 同施設が位置する東大阪市は、大阪府の中でも、大阪市や堺市に次いで人口が多く、雇用確保の観点からも優位性が高い。また、近鉄けいはんな線「荒本駅」まで徒歩15分(約1.2 km)に位置するほか、2029年には、大阪モノレール延伸に伴って「(仮称)荒本駅」新設の予定もあるため、施設内の従業員による通勤など就労環境も整っている。
③スピーディーに事業展開できるマルチテナント型物流施設
 同施設は、地上6階建て、延床面積2万3,669.03㎡で、テナント企業2社の入居が可能なマルチテナント型物流施設。マルチテナント型物流施設は、テナント企業が建設費や維持管理費を抑えて物流事業を展開できることが特長。自社専用に建設するBTS型物流施設と比べ、事業開始までの期間を短縮のほか、物流ニーズの多様化により、急速に変化する事業環境のなかでスピーディに事業を展開することができる利点がある。

※「DPL東大阪」の施設概要
所在地:大阪府東大阪市菱江3丁目15-60
敷地面積:7,940.72㎡(2,402.06坪)
建築面積:5,314.45㎡(1,607.62坪)
延床面積:2万3,669.03㎡(7,159.88坪)
構造・規模:鉄骨造 6階建て
着工日:2022年11月15日
竣工日:2023年12月26日
入居開始日:2024年1月5日

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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