■物流施設 投資関連情報2023版<1.5~1.11>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 

■大和物流(株)<1月5日>
ベトナムに物流拠点「ディーアンロジスティクスセンター」を開設、ベトナムの現地法人Daiwa Logistics Vietnam Co.,Ltdを通じて


 大和ハウスグループの大和物流(株)は2022年12月21日、ベトナム社会主義共和国の現地法人 Daiwa Logistics Vietnam Co.,Ltd.(ダイワロジスティクスベトナム)を通じて、ビンズン省にベトナムで2か所目となる物流拠点「ディーアンロジスティクスセンター」を開設した。
①べトナムにおける国際物流事業について
 同社は、2021年11月にベトナムでの物流サービスを強化するため、ドンナイ省に物流拠点「ロックアンビンソンロジスティクスセンター」を開設し、日本との国際一貫輸送やベトナム国内での3PLなどの国際物流サービスを行ってきた。今回開設したディーアンロジスティクスセンターでは、立地優位性を活かした効率的な物流ソリューションを展開し、2023年度中に稼働率100%を目指す。また、「ロックアンビンソンロジスティクスセンター」とも連携することで、幅広い業種、業態の物流課題に対応していく。
②ディーアンロジスティクスセンターの特長
 本センターは、米国の大手民間投資企業であるWarburg Pincus LLCと、ベトナムの産業インフラ開発のパイオニアであるBecamex IDC Corp.の合弁会社であるBW Industrial Development Joint Stock Company(ビーダブリューインダストリアルディベロップメント株式会社)が開発したマルチテナント型物流施設の一部(2階建ての1階部分・01A区画)を賃借したもの。所在地は、工業団地が集積し、日系を含む多数の外資系企業が進出するビンズン省ディーアン市。ベトナム南部の主要貿易港「カトライ港」まで約30km、主要空港 タンソンニャット国際空港」まで約20kmの距離にあるため、空輸や海運による国際物流に適している。また、金融、商業、行政などの機能が集まるホーチミン市1区まで約25kmであり、都市部への輸配送拠点としての交通利便性にも優れている 。
③ディーアンロジスティクスセンターの事業内容
 本センターでは、主にベトナムの現地消費者をターゲットとした流通事業者や小売・EC事業者向けに、日用雑貨や衣料品、飲料などの店舗配送や在庫管理といった物流サービスを提供する。ベトナムと日本の在庫一元管理や多様な納入形態に対応した流通加工、現地パートナーとの連携によるラストワンマイル配送などを展開する。
④今後の計画
 同社は、経済成長を続けているベトナムで更なる事業拡大を図っていくため、2023年度中にベトナム北部でも物流施設を開設し、累計で自社運営の物流施設を3 拠点・延床面積約1万2,000㎡ に拡大する計画。今後も顧客のグローバルなビジネス展開を総合的に支援するロジスティクスパートナーとして、安定した国際物流ネットワークの構築を進める。

※「ディーアンロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:ベトナム社会主義共和国ビンズン省ディーアン市タンドンヒエップ区タンドンヒエップB工業団地内
総賃借面積:5,684.4㎡(約1,723坪)
構造:鉄筋コンクリート造 高床式
床荷重:3.0t/㎡
梁下有効高:9.0m
搬送設備:ドックレベラー3基

■(株)シーアールイー<1月5日>
千葉県白石で開発を進めていた物流施設「ロジスクエア白井」が竣工、テナント企業と一棟全体の賃貸借契約を締結


 (株)シーアールイーは、千葉県白井市で開発を進めていた物流施設「ロジスクエア白井」が2022年12月26日に出港したと発表した。本施設は、マルチテナント型施設として開発されたもので、竣工に先立ちテナント企業と本施設一棟全体の賃貸借契約を締結しており、当該企業の専用施設として、2023年1月から稼働している。
本施設は、千葉県内陸部の工業団地では最大規模の白井工業団地内に位置し、周辺は大規模な工場・倉庫が立ち並ぶ24時間操業可能な工業専用地域に立地している。常磐自動車道「柏IC」と東関東自動車道「千葉北IC」を国道16号線で結ぶ中間地点に位置し、今後、国道 464 号北千葉道路の延伸により、さらなる交通利便性の向上が見込まれるエリアに位置する。
 本施設は、地上3階建て、延床面積3万819㎡(9,322 坪)のマルチテナント対応型の物流施設。大型車両が直接2階へアクセス可能なスロープを備え、1階と2階にはトラックバース計36台の大型車が同時接車可能なトラックバースを備えている。倉庫部分の基本スペックとして、外壁には金属断熱サンドイッチパネル、倉庫内の全ての防火区画壁に耐火断熱パネルを採用し、倉庫部分の床荷重は1.5t/㎡(2.0tフォークリフト対応可)、有効高さは各階5.5m以上(一部を除く)、照度は平均300LXを確保している。昇降設備については、荷物用エレベーター(積載荷重 4.1t)4基を標準設置。さらに、将来的なオペレーションの対応として、垂直搬送機2基やドッグレベラーの増設を可能とする構造し、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場等の確保、事務所スペースの増床を想定した法的な対応等、入居テナントの将来ニーズにも一定の対応ができる仕様とし、様々な物流ニーズに対応し得る機能性・汎用性を兼ね備えた同社基本スペックに沿った仕様となっている。
 環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネルギーに配慮した施設計画とし、CASBEE建築(新築)のランクA、BELS評価4スターの認証を取得。今後は、(株)エンバイオ C・エナジーを通じ、本施設屋根全面に出力約1,000kWの太陽光発電システムを導入する予定で、発電した電力の供給を受けて自家消費すると共に、FITを活用して余剰売電する計画だ。同社は、「ロジスクエア」シリーズにおいて環境に優しい自然エネルギーを活用することで、脱炭素社会の実現に向けた社会的責任を果たしていくとしている。

※「ロジスクエア白井」の施設概要
所在地:千葉県白井市中
敷地面積:16,792.04 ㎡(5,079.59 坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造、地上3階建て
延床面積:3万819㎡(9,322.74坪)
着工:2021年 12月1日
竣工:2022年 12月26日

(株)ロジランド<1月10日>
大阪府八尾市で延床面積約2万6,422㎡の物流施設開発用地を取得、「LOGI LAND八尾」の開発へ


 (株)ロジランドは、大阪府八尾市で「LOGI LAND東大阪」、「LOGI LAND野洲」に次ぐ、関西エリアで3件目の物流施設となる「LOGI LAND八尾」の開発用地を取得した。
 本物件は、近畿自動車道「東大阪南IC」が最寄り(約 2.5km)のインターチェンジで、大阪市内と奈良方面の東西を結ぶ阪神高速道路と大阪府内の南北をつなぐ中央環状線の結節する同「東大阪荒本IC」(東大阪 JCT)からも約 3.4km に位置しており、大阪市内や大阪府内外へのアクセスも良い立地環境にある。また、本物件の北側約 1.7km に近鉄奈良線「若江岩田駅」、南側約 2.4km には近鉄大阪線「近鉄八尾駅」及び同「久宝寺口駅」があり、周辺に住宅地も多く、従業員確保にも優位な、物流拠点として需要の高いエリアに位置する。
本物件は、バース前面車路部分について32.5mを確保。また、ロジランドの標準仕様でもある雨天時の荷役にも有効なピロティタイプトラックバースの採用に加え、約8mの庇を設置することで、大型ウィング車の荷捌き等、広い前面車路部分も有効に利用可能な物件となっている。本物件の従前の敷地では、2か所ある出入口のうち1か所が接道する道路の幅員が狭く、大型車の運用が困難だったが、市や近隣との協議の上、道路の拡幅及び整備を行うことで大型車も運用可能な物流施設としたという。
 同社は、物流施設開発で開発難易度の高い物件についても行政や近隣住民の協力を得ながら竣工にこぎ着けてきた実績がある。その結果、竣工済の関西エリアの2物件を含め、現時点で開発する全物件が竣工前にテナントが決定している。なお、同社では、今後もテナントに寄り添った使い勝手の良い物流施設を適正立地に適正賃料で、全国に展開していき、新たなる物流価値の創造を築き上げていくとしている。

※「LOGI LAND 八尾」の物件概要
所在地:大阪府八尾市泉町3-17
敷地面積:1万5,852㎡(4,795坪)
延床面積:2万6,422㎡(7,992坪)
構造:鉄骨造
規模:地上4階建
着工:2023 年5月
竣工予定:2024年9月

■日本GLP(株)<1月11日>
大阪府茨木市で「GLP ALALINK茨木1」を着工、地域との融合により創造連鎖するマルチテナント型先進的物流施設


 日本GLP(株)は、大阪府茨木市で延床面積約16万5,000㎡の大型物流施設「GLP ALFALINK 茨木1」を着工した。本施設は、大規模面開発を通して新たな価値を提供する「ALFALINK」ブランドの第3弾となる「GLP ALFALINK 茨木」の第1棟目。プロジェクト最大規模の大型マルチテナント型先進的物流施設として、2024年7月での竣工が予定されている。
 本施設の6階にはトラックターミナル区画が設けられ、佐川急便(株)の入居が決定しており、施設に入居する企業は本ターミナルを利用することで荷物の出荷・集荷の効率化が可能。また、1階の一部区画には冷蔵対応の区画が整備されており、近年物量が増加し、冷蔵倉庫の旺盛なニーズにも対応することができる。施設内ワーカー専用の共有休憩室は、家のような居心地の良い空間であるとともに、企業間の垣根を超えたコラボレーションを誘発する場を目指すとしている。地域に開かれたスペースとしては、エントランスと一体感のある公園と、共用棟を設置。共用棟には、公園につながるスキップテラス付きのカフェテリア、売店、託児所などが整備される予定。2階部分には、倉庫棟と共用棟をつなぐブリッジを設置し、歩車分離を行うことで、地域と共生する施設として、事業推進における安全性を確保する考えだ。
 なお、本施設は「令和4年度(第1回)サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に選定されており、地域特性や建物特性を踏まえた多様な省エネ対策、ワーカーへのウェルネスに配慮した設備設計、また将来的に災害拠点として機能できる点など、物流施設として先導的なモデルであると評価されている。
◇本施設の立地
①大阪府道14号沿いに位置し、名神高速道路、近畿自動車道、中国自動車道の結節点となる「吹田JCT」から約6.2kmとアクセスに優れた立地。
②近隣にトラックターミナル、卸売市場、鉄道貨物ターミナルなどの物流関連施設があり、物流拠点として高いポテンシャルが見込まれる。
③大阪内陸での人口密集地である北摂エリアに立地することから、雇用確保の面でも優れている。
◇本施設の特長
①4つのフロアコンセプトによるハイブリッド型施設。
・両面バースを完備した冷蔵対応(1階)
・EC需要に対応した庫内自動化が可能な設計(2~5階)
・工場対応も可能な、幅広いニーズに対応した施設設計(2~5階)
・ターミナル機能の設置(6階)
②各階への効率的なアクセスを可能にするダブルランプウェイを整備。
③一区画1,000~5,000坪の柔軟な区画設定に対応。
④倉庫棟の広々とした休憩室と共用棟にある厨房付きのカフェテリア、託児所、売店などのアメニティを充実させるなど、快適な働く環境を整備。
⑤施設全体にバイオフィリックデザインを採用し、働く環境の快適性を確保しながら就労者の生産性向上にも寄与。
◇本施設のBCP、環境配慮について
①BCP面では、非常用発電機や防災センターを2階に設置することで、浸水や地震による停電などの災害に備え、非常時には井水利用を想定した設備設計を実施。
②環境配慮面では、屋上に自家消費型の太陽光パネルを導入予定で、館内電力の一部を賄う。
◇「GLP ALFALINK 茨木」について
 「GLP ALFALINK 茨木」は「ALFALINK」ブランドのコンセプトの一つである「Open Hub」の取り組みとして、地域に開かれた公園と物流施設がシームレスにつながるような施設設計にし、従業員用のメインエントランスと公園に一体感が生まれるようデザインされている。
 カスタマー同士・来訪者同士をつなぐ仕組みとして、3つのゾーニングを行う。「集まる」ゾーンとして、スポーツコートや公園など人々が目的を持って訪れる施設を、「誘う」ゾーンとして、カフェテリアやフィットネスジムなど集まるゾーンと連携しカスタマーも来訪者も利用したくなる施設を、そして「繋がる」ゾーンとして、ギャラリーやショールームなど情報配信を促し物流をより身近に感じてもらえる施設を配置する計画。バラエティに富んだ共用施設を提供し、様々なシーンで「GLP ALFALINK 茨木」を利用してもらうことで、物流施設をより身近に感じてもらい、ワーカーや地域住民など訪れた人々の豊かな生活をサポートし、心身の健康をも向上できるような施設づくりを行う。
 また、広大な敷地面積を活かし、ランニングコースやカフェテリアなどの共用スペースを整備し、同敷地に出店予定の商業施設と連携することで、ワーカーや地域住民、買い物に訪れた人々にとって魅力的なまちづくりを行う。施設内には休憩室、売店、託児所などの様々なアメニティを充実させ、地域住民はもちろん、施設内ワーカーにも利用してもらうことで、入居企業の事業の効率化、従業員雇用の促進、企業間の連携などを通じて物流課題の解決をサポートする。

※「GLP ALFALINK 茨木1」の施設概要
所在地:大阪府茨木市南目垣・野々宮区画整理事業地内
敷地面積:約6万9,000㎡
延床面積:約16万5,000㎡
構造:地上6階建、PC免震造
着工:2023年1月
竣工:2024年7月(予定)
認証取得:LEED GOLD認証、ZEB認証(予定)

■デリカフーズ(株)<1月11日>
広島県安芸郡坂町に「広島センター」を新設、中国地区の物流機能強化と全国幹線便の一層の強化が目的


 デリカフーズ(株)は、「広島センター」を新設すると発表した。デリカフーズグループは2021年に発表した中期経営計画「Transformation 2024」の基本方針のひとつである「青果物流通インフラの構築」にもとづき、新エリアでの拠点開設の準備を進めてきており、このほど、中国地区の物流拠点となる本施設新設を決めた。本施設は、今後懸念される「物流業界の 2024 年問題」にいち早く対応するために、従来空白地帯だった中国地区の物流機能強化に加えて、関西地区と九州地区の間の中継基地として全国に跨る幹線便をより強化する機能を果たすもの。デリカフーズグループは、事業環境の変容に対応し、更なる成長モデルを確立するとともに、SDGsの潮流に適応した真に社会に望まれる「農」と「健康」を繋ぐ創造企業として更なる企業価値向上に努めていくとしている。

※「広島センター」の施設概要
所在地:広島県安芸郡坂町字亀石山
賃貸面積:325.1 坪(賃貸物件)
機能:冷蔵包装・仕分け
投資額:約 2.5 億円(改修費用等)
資金計画:産地生産基盤パワーアップ事業にかかる補助金等
竣工:2023年3月(予定)
営業開始:2023年4月(予定)

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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