物流施設 投資関連情報2022版<9.15~9.21>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります

■日本GLP(株)<9月16日>
大阪府堺市で「GLP SJL堺」開発へ、JUSDA社やSJL社との共同投資による先進的物流施設開発プロジェクト


 日本GLP(株)は、シャープ(株)より購入した大阪府堺市堺区の用地において延床面積約9万3,000㎡の先進的物流施設「GLP SJL堺」を開発すると発表した。2022年12月に着工し、2024年1月に竣工する予定で、投資総額は約180億円だとしている。
 「GLP SJL堺」は、鴻海(ホンハイ)グループにおいてグローバルに物流関連業務および物流ソリューション業務を展開するJusda Supply Chain Management Co., LTD.(JUSDA社)と、JUSDA社がシャープ社と合弁で設立した物流ソリューション企業であるシャープジャスダロジスティクス(株)(SJL社)、そして日本GLPの3社で組成したJV(ジョイントベンチャー)によって開発され、竣工後はSJL社の専用施設として稼働する。
JUSDA社は中国でもGLPの施設を利用しているグローバルカスタマーで、日本でのニーズを満たすパートナーとして日本GLPとの連携を図る。SJL社は、「GLP SJL堺」を新たなディストリビューションセンターとして活用し、物流オペレーションの一層の効率化を図る予定だ。
 本施設は、阪神高速4号湾岸線と阪神高速6号大和川線の「三宝JCT」から約3.5kmに立地し、輸配送拠点である大阪南港からも約10 km、配送業者の営業所も近接することから、物流拠点としてのアクセスに優れる。設備面では、垂直搬送機の増設や床荷重増強などのカスタマーニーズを取り入れた最適な設計プランに加え、人感センサー付きLED照明なども積極的に取り入れる計画を進める。また、施設開発における持続可能性を高めるため、またカスタマーへのコミットメントの一環としてESGに取り組んでおり、本施設においてGreen Building認証であるCASBEEやZEBの取得のほか、太陽光発電設備の設置も予定している。

※「GLP SJL堺」の施設概要
所在地:大阪府堺市堺区匠町1
敷地面積:約5万㎡
延床面積:約9万3,000㎡
構造:地上4階建、S造
着工:2022年12月
竣工:2024年1月
認証取得:CASBEE(新築)認証(予定)、ZEB認証(予定)

■センコー(株)<9月16日>
北海道苫小牧市に倉庫機能を併せ持つ「苫小牧車両センター」を開設、北海道における配送ネットワーク拡充と海上輸送強化で


 センコー(株)と北海道センコー(株)は、北海道苫小牧市に倉庫機能を併せ持つ「苫小牧車両センター」を開設した。
苫小牧市は、北海道と本州を結ぶ海上輸送の玄関口で、苫小牧港には本州から19航路が発着し、2020年の国内取扱貨物量は全国1位。2030年には、北海道新幹線の新函館北斗駅から札幌駅までの延伸にともない、貨物列車の運行数減少が見込まれるため、今後は航路による輸送需要の拡大が予想されている。
 新センターは、苫小牧港より7km、道央自動車道「苫小牧東IC」より約8km に位置し、新千歳空港まで車で約20分とアクセスに優れる。新センターは、センコーが長距離幹線輸送サービスの「物流バス」を推進するなか、北海道と本州をつなぐハブ拠点としての役割を担う。また、北海道内では、札幌近郊・旭川で行っている小口配送事業について、新センターの開設により取り扱う物量を増やすことで道南・道東まで配送エリアの拡大を図る。さらに、拠点の拡充で北海道内のドレー事業の推進や本州向けの復荷獲得を図り、海上コンテナ事業の拡大も目指す考えだ。 

※「苫小牧車両センター」の施設概要
所在地:北海道苫小牧市あけぼの町5-9-985
建物構造:鉄骨造 平屋
倉庫面積:4,500㎡

■三井不動産(株)<9月20日>
「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)海老名Ⅰ」が竣工、最高ランク「ZEB」認証取得の環境配慮型「グリーンエネルギー倉庫」として


 三井不動産(株)が建設を進めていた「三井不動産ロジスティクスパーク海老名I」(MFLP 海老名I)が 2022 年 9 月20日に竣工した。本施設は、最高ランクの「ZEB」認証を取得するなどCO2排出量を実施ゼロ化した環境配慮型の「グリーンエネルギー倉庫」で、使用開始前の施設を地域の子供たち等に開放し、学びの場を提供するイベントを行う等、街づくりを通じて地域への貢献を目指すとしている。
 本施設は、首都圏と近畿圏・中京圏とを結ぶ新たな広域物流拠点。圏央道「海老名IC」と隣接しており、首都圏の主要エリアへのアクセス性に優れる。JR相模線・小田急電鉄小田原線「厚木駅」からも徒歩11分と通勤利便性に優れており、人材確保にも有利だ。
 本施設の設計・施工を担当したのは日鉄エンジニアリング(株)。MFLPとしては本施設が5例目で、日本製鉄グループとして培ってきた技術力を反映した。本施設の免震構造は、施設に保管される商品の増減による加重変化に対し、常に安定的な免震性能を発揮する「NS-SSB」(球面すべり支承)を250台採用し、震災リスクに対して施設本体のほか、保管される商品の安全性も考慮した構造となっている。
 本施設では、各種の創エネと省エネの取り組みにより、建物全体の基準排出量と比較して122.6%のCO2削減を実現した。また事務所部分については、地中熱ヒートポンプやデシカント空調といった省エネアイテムを採用することでCO2排出量を50%以上削減している。また、省エネについては、直径約15cmの杭44本を地下約100mまで打ち込み地中熱を活用することで空冷エアコンに比べて30%以上の省エネ効果のある「地中熱ヒートポンプ」のほか、湿度と温度が別々に調整可能で標準エアコンと比べて20%程度の省エネ効果のある「デシカント空調」や、LED照明等の省エネアイテムを採用。創エネにおいては、屋根には太陽光発電設備(設備容量:約 2000kW、発電量:約220万kWh/年)を設置し、発電電力を共用部およびテナント専有部へも供給するという。
本施設の共用部には、スケルトン天井の開放感あるワークプレイス(天井高3.5m)や、WEB会議にも対応した個人ブースを設け、新しい働き方をサポート。建物東側の事務所棟バルコニーやスカイデッキには緑化を施し、最上階には相模川越しに丹沢連峰や富士山を一望できるラウンジを配した。
 倉庫エリアは約6,000坪。4階までのスムーズなアプローチを可能とするダブルランプ仕様であり、40フィートの大型トレイラーにも対応する余裕あるトラックバースを設けた。72時間対応の非常用発電機や、免震装置、洪水時を想定した地盤高さの設定など、災害時を見据えたBCP機能も充実している。感染症対策として、エントランスには体温測定付き消毒液ディスペンサーを設置。非接触型のセキュリティゲートやエレベーターも採用した。また、ラウンジを分散配置することで休憩時間における利用者の密を減らし、安心して利用できる施設環境を整えた。

※「三井不動産ロジスティクスパーク海老名Ⅰ(MFLP海老名Ⅰ)」の施設概要
所在地:神奈川県海老名市中新田3290-38ほか
敷地面積:5万4,847㎡(開発区域面積5万6,543㎡)
延床面積:12万2,180㎡
規模・構造:6階建・鉄骨造・免震構造
着工:2021年5月6日
竣工:2022年9月20日

■大和ハウス工業(株)<9月20日>
海外で同社最大規模の延床面積を誇る大型物流施設「DPL Malaysia Ⅲ」を着工


 大和ハウス工業(株)は、マレーシア・セランゴール州で、同社マレーシア3棟目となる大型マルチテナント型物流施設「DPL Malaysia Ⅲ(DPLマレーシアⅢ)」(地上3階建て、敷地面積:6万742㎡、延床面積:15万6,292㎡、賃貸面積:11万4,122㎡)を2022年10月1日に着工すると発表した。本施設は、海外における同社最大規模の延床面積を誇る大型物流施設になるという。
 大和ハウスグループでは、「第7次中期経営計画(2022年4月~2027年3月)」の事業施設事業にで、日系企業のグローバル戦略のサポートにより、事業の成長を目指している。マレーシアにおいては、多様化する物流施設のニーズに対応するため、2019年1月より「DプロジェクトマレーシアⅠ」(2020年9月竣工、敷地面積3万379㎡、延床面積1万7,660㎡)、2020年9月より「DプロジェクトマレーシアⅡ」(2021年11月竣工、敷地面積2万8,660㎡、延床面積1万9,966㎡)に着手。両施設ともテナントに高く評価され、竣工前に満床になったことから、このたび本施設の開発着手に至ったものだ。
 本施設は、「DプロジェクトマレーシアⅠ・Ⅱ」の隣接地で、クアラルンプール中心部から南西へ約27km、「クアラルンプール国際空港」から北へ約40km、シャー・アラムの工場や物流施設が建ち並ぶエリアに位置している。海外における同社最大規模の延床面積(15万6,292㎡)を誇る物流施設で、地上3階建て、ECや食品卸売業者、小売業者などのテナント企業の入居を想定し、各階に接車ができるようランプウェイを設けた大型マルチテナント型物流施設とする計画だ。最大12テナントが入居可能で、各区画に事務所を設置できるとともに、各区画へのアクセスが容易な屋内駐車場を設けることで、各区画にスムーズに移動することができるなど、安全性と利便性に配慮するとしている。

※「DPL Malaysia Ⅲ」の施設概要
所在地:マレーシア・セランゴール州シャー・アラム(Lot22203, Jalan 33/52, Section 33, 40450 Shah Alam, Selangor, Malaysia)
建物用途:マルチテナント型物流施設
構造・階数:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)・地上3階建
有効高さ:各階12m、床荷重:3.0t/㎡(一部1.5t/㎡)
幅:276m
奥行き:1階123m、2・3階108m
主な設備・仕様(予定):事務所(各区画分)、全館LED照明、太陽光発電設備、
フォークリフト充電用コンセント、ドックレベラー。
総事業費:約170億円
敷地面積:6万742㎡(約1万8,374坪)
延床面積:15万6,292㎡(約4万7,278坪)
賃貸面積:11万4,122㎡(約3万4,522坪)
入居可能テナント数:12テナント
着工:2022年10月1日
竣工予定:2025年1月31日
入居予定:2025年2月1日

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