物流施設 投資関連情報2022版<2.24~3.2>

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<2021年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■霞ヶ関キャピタル(株)<2月25日>
⇒物流施設開発用地2件の売却とアセットマネジメント契約締結を発表

霞ヶ関キャピタル(株)は、2021年12月3日に売却を公表した販売用不動産(物流施設開発用地)3 件のうち神奈川県厚木市案件と京都府京都市案件についてそれぞれ開発 SPC である(同)LOGI FLAG3号、(同)LOGI FLAG4号に売却決済を行い、当該 2 件のプロジェクトが開発フェーズに移行したと発表した。
同社は、併せてLOGI FLAG3号およびLOGI FLAG4号とアセットマネジメント契約を締結し、物流施設開発(開発、運用、売却等)に係るマネジメント業務を受託する。また、本件の開発期間中におけるプロジェクトマネジメントおよびサブアセットマネジメント業務については、同社子会社であるロジフラッグ・デベロプメント(株)が受託し、同社と連携して物流施設の開発を進めるとしている。

※「神奈川県厚木市」の案件
物件種類:土地(物流施設開発用地)
敷地面積:約7,300㎡

アセットタイプ:冷凍冷蔵倉庫
※「京都府京都市」の案件
物件種類:土地(物流施設開発用地)
敷地面積:約1万1,500 ㎡
アセットタイプ:冷凍冷蔵倉庫

■CBcloud(株)<2月28日>
⇒「CBcloud川口デポ」を3月に開設、荷主・配送パートナー双方の価値が上がるエコシステムの構築へ

CBcloud(株)は、埼玉県川口市に創業以来初となる物流倉庫「CBcloud川口デポ」を2022年3月1日に開設した。
同社は、荷主と配送パートナーを直接繋ぐ配送プラットフォーム「PickGo」を、単に車両を手配する「配送マッチング」ではなく、荷主の多種多様な物流ニーズに対応できる「配送プラットフォーム」へ進化させ、荷主の価値、配送パートナーの価値、双方を上げるエコシステムの構築を目指している。今回開設するCBcloud川口デポはこの構想の実現を後押しするもので、東京23区に近いデポに荷物を一時的に集約・保管することで配送先までの距離やリードタイムを短縮し、「PickGo」の強みである機動力と合わせることで、より速く効率的な配送を可能にする。同社ではまた、これまで大手物流企業では対応が難しかった深夜・早朝の時間帯などの配送にも対応することで、荷主企業の細やかな配送ニーズの補足や、大手物流企業の配送力強化を支援することが可能になるとしている。

 CBcloud川口デポは、トランスファーセンター(通過型物流センター)、ディストリビューションセンター(在庫型物流センター)の双方の機能を持つ物流施設で、さらに配送マッチングプラットフォーム「PickGo」による配送、デポに合わせた仕様に自社開発した宅配効率化システム「SmaRyuポスト」など、同社が持つアセットをフル活用した一気通貫型サービスを提供する。これにより、東京23区内へのECの即日配送も持続可能な形で実現できるという。宅配以外にも、リコール品の回収などの静脈・集荷物流、在庫商品の保管と即時補充など、物流に関わるさまざまな用途に対応し、荷主のコスト最適化、さらにはその先の顧客に待ち時間のない集荷、荷物配達時間の可視化など質の高い顧客体験を提供していく方針だ。

※「CBcloud川口デポ」概要
物件名:弥平小原倉庫
所在地:埼玉県川口市弥平3-12-6
フロア数:3階(延1,027坪)
事業内容:DCセンター/TC配送デポ

■東急不動産(株)<2月28日>
⇒関東最大規模となる「LOGI’Q 狭山日高」が竣工、大手 EC 企業の専用物流倉庫で従業員がより働きやすい空間を提案

東急不動産(株)は、シリーズ展開している物流施設「LOGI’Q(ロジック)」ブランドで7 棟目となる、テナント企業のニーズに応じて建築を行うBTS型物流施設「LOGI’Q狭山日高」(埼玉県狭山市)が 2022 年 2 月に竣工したと発表した

本物件は、狭山市の都市計画における狭山工業団地拡張地区内にあり、同社は土地区画整理段階から事業参画。同じ拡張地区内には、東急グループ会社である(株)セントラルフーズが食品工場を新設しており、本物件と両敷地に跨る従業員専用緑道も整備し、東急グループ一体の開発事業となっている。LOGI’Qシリーズでは関東最大規模となる延床面積3万4,439坪、敷地面積1万5,848 坪の物流施設となっており、首都圏中央道路自動車道「狭山日高IC」から約0.3km、国道407号線から約0.2kmと、首都圏をはじめ関東全域に配送可能な立地。建築計画では、テナント企業様の既存物流センターで従業員座談会を開催し、直にヒアリングを行うことで「従業員がより働きやすい空間」の提案を実現したという。また、LOGI’Q シリーズで初となるデザイナーを採用しており、同社ビル「渋谷ソラスタ」や、会員制シェアオフィス「ビジネスエアポート」でも実績のある(株) SIGNAL監修のデザイン設計になっている。

※「LOGI’Q狭山日高」の概要
所在地:埼玉県狭山市広瀬台4-5
用途地域:工業地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
敷地面積:5万2,391.46㎡(1万5,848.42 坪)
延床面積:11万3,850.45㎡(3万4,439.76 坪)
建物構造:RC 造+S 造 4 階建
着工:2020年8月1日
竣工:2022年2月28日
トラックバース:41 台
駐車場:普通自動車519台、トラック待機場27台

■楽天グループ(株)、(株)西友<2月28日>
⇒「楽天西友ネットスーパー」の物流センターを大阪府茨木市で稼働開始

楽天グループ(株)と(株)西友は、両社が協働運営するネットスーパー事業「楽天西友ネットスーパー」において、大阪府茨木市の専用物流センターの本格稼働を開始したと発表した。
近年はECが生活基盤として定着し、ネットスーパーに対する需要は急速に拡大している。「楽天西友ネットスーパー」も2021年の流通総額が前年比26%伸長しており、同サービスにおける物流センターからの出荷流通総額も前年比79%増と大幅に伸長している。
こうした中で新設した物流センターは、常温、冷蔵、冷凍の3温度帯で最大3万~4万アイテムを保管できるほか、搬送や保管などの自動化装備を導入することで、倉庫内の作業効率は大幅に向上するという。これを踏まえ、当該センターでは当日配送枠を拡充し、関西地域における供給能力強化に加え、サービスの利便性向上を図るとしている。
楽天と西友は、今後も強固なサービス供給体制の構築を推進し、高まるニーズに応え、ユーザーの利便性向上を目指す。

※新物流センターの概要
物件名: DPL茨木
所在地:大阪府茨木市丑寅一丁目1番1
稼動開始:2022年1月19日
延床面積:約1万7,600坪(約5万8,000㎡)
貸借面積:約1万5,700坪(約5万2,000㎡)

■日本トランスシティ(株)<2月28日>
⇒三重県三重郡朝日町に同社グループ最大の拠点となる新倉庫を取得

日本トランスシティ(株)は、2022年2月28日開催の取締役会で、三重県三重郡朝日町に同社グループ最大の拠点となる新倉庫を取得することについて決議したと発表した。
同社、住友電装(株)、伊勢湾倉庫(株)の3社は、住友電装(株)の国内物流および輸出入に関して、全体的な効率化を図るとともに体制を強化するため、住友電装の自動車用ワイヤーハーネス部材等の物流関連事業を担う合弁会社の設立する予定。日本トランスシティが今回取得することを決議した新倉庫は、同社の連結子会社となる合弁会社の事業で使用する物流拠点となるもので、本物件の取得に関しては、サステナビリティへの取組みの一環として太陽光発電設備(メガソーラー)の設置ならびに事業継続計画(BCP)への対応として非常用自家発電設備等の設置も含まれている。

※新倉庫の概要
名称:日本トランスシティ(株) 三重朝日物流センター
所在地:三重県三重郡朝日町大字埋縄(伊勢湾岸自動車道 みえ朝日インターチェンジ隣接)
投資総額:約140億円(土地・建物・設備)
資金計画:自己資金および借入金等(予定)
土地面積:約6万9,783㎡(約2万1,110坪)
倉庫棟:鉄骨造3階建
倉庫延床面積:約6万1,456㎡(約1万8,590坪)
事務所棟:鉄骨造3階建
事務所延床面積:約2,650㎡(約802坪)
倉庫設備:垂直搬送機、人貨用エレベーター、ドックレベラー 等
その他設備:太陽光発電設備、LED照明、非常用自家発電設備 等
業務内容:自動車用ワイヤーハーネス部材等の荷受・仕分け・保管・付帯作業・配送等の物流業務
取締役会決議日:2022年2月28日
土地建物売買契約締結日:2023年3月(予定)
竣工:2023年6月(予定)

■ESR(株) <3月1日>
⇒関西圏最大規模となる「ESR川西ディストリビューションセンター」開発へ

ESR(株)は、兵庫県川西市東畦野、東多田の各一部に敷地面積50万5,647㎡(15万2,958坪)の土地を購入し、「ESR川西ディストリビューションセンター」(川西DC)を開発すると発表した。
同社はまず1期目として、本計画地内の敷地面積14万4,852㎡(4万3,818坪)に物流施設2棟(A・B)を建設する。A棟、B棟ともに地上6階建て、免震構造のシングルランプ式マルチテナント型で、延床面積はA棟が8万9,800㎡(2万7,160坪)、B棟が9万5,700㎡(2万8,950坪)の規模となっている。A棟、B棟ともに2023年7月着工、2024年12月竣工を予定している。2期目には、2025年以降に物流施設2棟を建設する計画だ。

 川西DCは川西市北部・舎羅林山(しゃらりんざん)の北側、国道173号線沿いに位置し、新名神高速道路「川西IC」より3.8km、国道173号線経由で阪神高速11号池田線を利用して大阪国際空港(伊丹)に11 kmと近接している。また、川西ICから新名神高速道路経由で箕面有料道路や新御堂筋を利用することで、北摂エリアまで10分、大阪中心市街地まで30分以内でのアクセスが可能だ。新名神高速道路の全線開通(2023年度予定)に伴い、神戸や京都など近畿エリアから、広域には西日本エリアまでをカバーする物流拠点として利便性の高い立地環境となっている。
また、能勢電鉄妙見線「一の鳥居駅」から川西DCのエントランスまで約200m(徒歩2分)と公共交通のアクセスにも優れており、近隣には生活環境が整った阪急北ネオポリス地区をはじめとした大規模ニュータウンがあり、職住近接の就労環境が整っているため、人材確保にも有利な立地だと見られている。
川西DCは、同社の基本理念「HUMAN CENTRIC DESIGN.」に基づき、ワーカーファーストの充実したアメニティを備えるほか、環境や省エネルギーに配慮してCASBEE 1 Aランク基準を満たすなど、次世代の物流施設の礎となるような最新鋭の建物とする計画だ。
川西DCは発表ベースで全国33件目、関西圏では6件目のプロジェクトで、第1期の総投資額は502億円となっている。

※「ESR川西ディストリビューションセンター」の概要
所在地:兵庫県川西市東畦野、東多田の各一部
敷地面積:[全体]50万5,647㎡(15万2,958坪)/[1期目計]14万4,852㎡(4万3,818坪)
延床面積:(A)8万9,800㎡(2万7,160坪)/(B)9万5,700㎡(2万8,950坪)
用途地域:工業地域
構造:(A・B)地上6階建 免震構造
着工:(A・B)2023年7月(予定)
竣工:(A・B)2024年12月(予定)

■オリックス不動産(株)<3月1日>
⇒「加須ロジスティクスセンター」を着工、100%再エネ由来の電力使用可能、環境配慮型物流施設を開発

オリックス不動産(株)は、埼玉県加須市でマルチテナント型の物流施設「加須ロジスティクスセンター」を着工し、2023年4月末の竣工を目指すと発表した。
本物件は、東北自動車道「加須IC」から約4.5kmに位置し、東北道・圏央道を利用した埼玉県内配送、関東全域および東北地方へも繋がる広域配送が可能。周辺には流通・工業団地も多く、複数の物流拠点が形成されており、需要が見込めるエリアだ。

建物は延床面積約1万4,507.42坪(4万7,958.42㎡)、地上3階建てのマルチテナント仕様。最小区画は約1,800坪からで、最大5テナントの入居に対応できる。1~2階はスロープ型で、最大105台(10t車)が同時接車できるバースを備える。1階は梁下有効高約7.0m、2階と3階は約5.5mを確保。また、荷物用エレベーターを5基、垂直搬送機を4基実装し、効率的な保管・運用を実現する仕様となっている。
屋上には太陽光発電設備を設置し、天候の影響や夜間など発電量が不足する場合にもオリックス(株)から非化石証書付き(トラッキング付き)の電力を供給するため、入居テナントは100%再生可能エネルギー由来の電気を利用することができる。敷地内には電気自動車(EV)充電スタンドも設置し、環境に配慮した開発を進めるとしている。
オリックスグループは、東名阪を中心に43物件の物流施設の投資開発実績を持つ。今後も進化するサプライチェーン戦略や、環境に配慮した物流施設の開発を目指すとしている。

※「加須ロジスティクスセンター」の概要
所在地:埼玉県加須市道目1765番
敷地面積:3万0,155.25㎡
延床面積:4万7,958.42㎡
規模・構造:地上3階建、S造
駐車場台数:普通車75台、トラックバース105台、大型トラック待機場6台
その他:床荷重1.5t/㎡、梁下有効高1階7.0m/2階・3階5.5m、全館LED完備、
非常用発電機完備、太陽光発電設備実装、電気自動車(EV)充電スタンド5台設置
着工:2022年3月1日
竣工:2023年4月末(予定)

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