<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■(株)ライフサポート・エガワ東北<12月18日>
仙台市宮城野区に保冷対応の大型物流センター「扇町DCセンター」を新設/東北エリアの物流機能強化と保管能力拡大が目的、既存の「扇町センター」は「扇町TCセンター」に
(株)ライフサポート・エガワ東北は、東北エリアの物流機能強化と保管能力拡大を目的に、宮城県仙台市宮城野区に保冷対応の大型物流センター「扇町DCセンター(LOGIBASE仙台)」を新設した。
同施設延床面積は従来の約6倍となる1万3,766㎡(約4,164坪)で、東北エリアのマザー拠点としての役割を担わせる。既存の「扇町センター」は「扇町TCセンター」として活用し、隣接する2拠点で効率的な業務運営を実現する。
○同施設の特徴
①大型車両が16台同時着者可能。乗用車53台分の駐車スペースを確保。
②全館空調完備(下記20℃±2℃)。食品物流に最適な低温環境。
③天井高5.5m、耐荷重1.5t/㎡、荷物用エレベーター2基、垂直搬送機2機。
④シートシェルター採用で安全性・採光性を確保。移動ラックで保管効率を向上。
※「扇町DCセンター(LOGIBASE仙台)」の施設概要
所在地:宮城県仙台市宮城野区扇町7-3-26
延床面積:1万3,766m²
■プロロジス<12月18日>
「北上金ヶ崎IC」隣接地のマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク北上金ケ崎」が竣工/延床面積ベースですでに75%分が賃貸契約締結済み
プロロジスは、岩手県金ケ崎町で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク北上金ケ崎」が竣工したと発表した。同施設は床面積ベースですでに75%分が賃貸契約締結済みとなっており、満床を目指して引き続き入居企業の募集を進める。
同施設は、東北を縦断する東北自動車道「北上金ヶ崎IC」隣接地に開発された。同地域は南北に物流の大動脈である東北自動車道や国道4号、東西に秋田自動車道や釜石自動車道が交わる地点に位置するため、東北各地域にアクセスしやすい。また、東北新幹線「北上駅」から車で約15分(約10km)、東北本線「金ケ崎駅」から約10分(約6km)とアクセスしやすく、雇用にも有利な立地だ。
同施設は、約7万8,500㎡の敷地に地上2階建て、延床面積約5万5,000㎡のマルチテナント型物流施設として開発された。両フロアとも有効天井高約5.5m、床荷重1.5t/㎡を確保し、汎用性を高めた。1・2階を縦に一体利用できるメゾネット型の物流施設のため、保管効率も高い。荷物用エレベーターを備え、迅速な荷捌きを可能としたほか、将来的に垂直搬送機の追加にも対応できるものとした。1階には建物内部を通る2つの車路に沿って着車できる高床式トラックバースが設けられているため、天候に関係なくスムーズにアクセスし、荷捌きを行うことができる。敷地内動線は全ルート一方通行を基本とすることで、安全性と機動性の向上も高めた。
降雪時作業の安全性と作業効率性を確保するため、施設側で除雪サービスを提供する。施設の雨どいには融雪ヒーターを整備し、雪置き場についても外構スペースの利用を妨げない位置に設置している。
全長約280mという施設の特性に合わせ、1階それぞれの専有部の事務所横にラウンジと給湯スペースを設けた。入居企業スタッフに移動負担をかけないため、共用ラウンジをあえて設けず、来客対応や休憩に適した環境を各区画内で完結できるよう整備した。
現在の募集区画は4,000坪で、1,500坪と2,500坪に分割しての対応も可能。現在の荷物用エレベーター2基に加え、垂直搬送機の追加設置にも対応できる。
なお、同施設の隣接地にはBTS型物流施設「プロロジスパーク北上金ケ崎2」の開発が決定している。規模や階数、棟数などの施設設計は、入居企業の要望に合わせて行う予定。保管場所の需要が急増している化粧品やアルコール類などの保管も可能なHAZMAT(危険物倉庫)や、冷凍冷蔵倉庫の整備、製造業への対応として耐荷重の増強などにも柔軟に対応するとしている。
※「プロロジスパーク北上金ケ崎」の施設概要
所在地:岩手県金ケ崎町六原土井道合、後平地内
敷地面積:7万8,484.31㎡(2万3,741.50坪)
延床面積:5万5,112.26㎡(1万6,671.46坪)
構造:地上2階建て、鉄骨造
着工:2024年6月
竣工:2025年12月
■阪急阪神不動産(株)、(株)シーアールイー<12月19日>
ベトナム北部での物流不動産開発プロジェクト「セミコープ ロジスティクスパーク(トゥイグエン)」が竣工/ベトナムにおける物流施設の総賃貸面積は約16万㎡に
阪急阪神不動産(株)と(株)シーアールイーは、ベトナム北部の VSIPハイフォン複合都市・工業団地内で開発を進めていた物流施設「セムコープ ロジスティクスパーク(トゥイグエン)」が竣工したと発表した。
両社はシンガポールのSembcorp Development Ltd.(セムコープ デベロップメント社)と共同で、Sembcorp Infra Services Pte. Ltd.(セムコープ インフラ サービス社)に出資し、ベトナム北部・中部で物流不動産の開発・運営に取り組んでいる。今回竣工した物流施設は、セムコープ インフラ サービス社を通じてベトナムで運営している竣工済みの物件のなかで初めての 2 階建て倉庫。1棟あたりの賃貸面積も約2万㎡で、過去最大規模となっている。
同施設の竣工により、ベトナムの竣工済み物流施設は、北部ハイフォン市内の6棟と中部の6 棟(クアンガイ省内およびゲアン省内の各3棟)を合わせて計12棟となり、総賃貸面積は約16万㎡に達している。
※「セムコープ ロジスティクスパーク(トゥイグエン)」の施設概要
敷地面積:約2万3,000㎡(約7,000坪)
建物構造:地上2階建て
棟数:1棟
賃貸面積:約2万㎡(約6,000坪)
着工:2024年10月
竣工:2025年11月
■ラサール不動産投資顧問(株)、東急不動産(株) <12月22日>
横浜市中区でマルチテナント型物流施設「(仮称)本牧物流センター(西)」着工へ/横浜ベイエリアの物流適地に設備充実の大型物流施設を供給
ラサール不動産投資顧問(株)、東急不動産(株)は、特定目的会社を通じて共同で開発するマルチテナント型物流施設「(仮称)本牧物流センター(西)」を2026年1月5日に着工し、2028年2月に竣工予定であることを明らかにした。
同施設は、横浜市中区に立地し、人口集積地である横浜市中心部へのアクセスが容易。首都高速湾岸線「本牧ふ頭 IC」から約 2.7km の位置にあるため、東京中心部や羽田空港へのアクセス にも優れる。工業専用地域に立地するため24時間稼働が可能で、国際貿易港である「本牧ふ頭」「南本牧ふ頭」にも隣接していることから、コンテナターミナルとの一体的運用にも適する。
同施設は、1階から5階までの各階に接車可能なランプウェイを2基設置する。最小分割面積は約770 坪で、ワンフロア全体約1万3,000坪まで様々なニーズに対応できる。1階には可変温度仕様(-25℃~+5℃)の冷凍冷蔵設備を実装。2階から5階には、夏の熱中症対策のため、竣工時から作業用空調設備を導入する予定だ。1階から4階 はプラットフォームの高さが1.0mの高床倉庫とし、5階はトラックバースと倉庫をフラットに利用できる低床倉庫とする計画。敷地内には危険物倉庫の設置も予定している。
防災面では、揺れに強い制振構造を採用。地震による揺れを大幅に低減する。洪水・高潮リスクに備え、基礎の高い位置に電気・水道のインフラ設備の置き場を設ける。72 時間稼働可能な非常用発電機も設置し、災害時でも事業継続が可能な体制を整える。
環境面では、自然冷媒の冷凍冷蔵設備や省エネルギー型 LED 照明を採用するなど、環境に配慮した計画とすることで、CASBEE「Sランク」およびBELS「ZEB Ready」の取得を見込んでいる。
※「(仮称)本牧物流センター(西) 」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市中区錦町38-8
敷地面積:11万3,545.33㎡ (約3万4,347坪)
延床面積:本体建物 25万8,518.75㎡ (約7万8,201坪)/危険物倉庫 957.60㎡(約289坪)
構造:本体建物 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、地上 5階建て、制震構造/危険物倉庫 鉄骨造、地上1階建て
用途:マルチテナント型物流施設
着工:2026年 1 月 5 日(予定)
竣工:2028年 2 月29 日(予定)
■安田不動産(株)<12月23日>
千葉県習志野市で開発を進めていた物流施設「LOGION習志野」が竣工/同社初のBOX型冷凍冷蔵物流施設、ブランド名称・入居テナントも決定
安田不動産(株)は、千葉県習志野市で開発を進めていた同社初のBOX型冷凍冷蔵物流施設「LOGION 習志野」が竣工したと発表した。同施設はシングルテナント施設で、すでに(株)北部市場運送の入居が決定している。
同施設は、物流集積地の千葉県習志野市茜浜に所在し、東関東自動車道「谷津船橋IC」から約1kmであるほか、JR京葉線「新習志野駅」からも徒歩圏内のため、物流拠点や雇用確保の観点からも高いポテンシャルを有する。幅広いテナントのニーズに応えるため、一部区画には-25℃~+5℃の範囲で温度調節が可能なチルド・フローズン対応の冷凍冷蔵設備を導入。倉庫内は梁下有効天井高で5.5m、床荷重は1.5t/㎡を確保し、汎用性を高めた。環境に配慮し、00%自然冷媒を活用した冷却システムを採用したほか、屋上には太陽光パネルを設置しており、その発電電力を施設内で自家消費できるようになっている。
同社開発物流施設のブランド名称は「LOGION」に決定。今回竣工施設をブランド第1弾物件とし、名称を「LOGION習志野」とした。
※「LOGION 習志野」の施設概要
所在地:千葉県習志野市茜浜1-4-1(住居表示)
敷地面積:3,961.40㎡(1,198.32坪)
延床面積:8,093.69㎡(2,448.34坪)
構造規模:鉄骨造地上4階
竣工:2025年12月
賃貸契約開始:2026年2月
■丸紅ロジスティクス(株)<12月24日>
茨城県常総市に「常総物流センター」を開設/アパレル・フットウェア分野における物流課題への対応を強化
丸紅ロジスティクス(株)は、アパレル・フットウェア分野におけるビジネス特性への対応強化の一環として、茨城県常総市に「常総物流センター」を開設する。
新センターは、複数の荷主による段階的な稼働を予定されており、2026年5月には延床面積が8,133.52坪に達する計画。アパレル・フットウェア業界特有の需要変動や多品種・小ロット対応、付加価値サービスへの柔軟な対応を可能とすることで、荷主のサプライチェーン高度化に貢献する。
丸紅ロジスティクスは、商社系 3PL 事業者である強みを生かし、サプライチェーン・ソリューション・カンパニーとして複数のコア事業を立ち上げ、事業拡大を進めてきた。同社のコア事業の1つであるアパレル・フットウェア分野での物流課題は、①物量波動が大きいビジネス特性を踏まえたフレキシビリティを重視した倉庫スペースの確保、②オペレーションの見直しおよび省人化マテハンによる労働力不足の解消―の2点であると考え、これら課題解決のための拠点として新センター開設に踏み切った。
新センターは、ワンフロアオペレーションによる庫内作業の効率化に加え、マルチベンダー対応とスケーラブルな仕分け機能に特化した省人化MH機器を導入し、労働力不足も解消。今後は、既存顧客の新センターへの段階的な移管を進めるとともに、新センターのスペース拡張にも取り組み、積極的に新規顧客を誘致する。
※「常総物流センター」の施設概要
所在地:茨城県常総市むすびまち12番地、11番地(「グッドマン常総2」 1階A及びB区画)
建屋仕様:鉄筋コンクリート造合金メッキ鋼板ぶき5階建て
建屋形状:5 層ダブルランプウェイ構造
敷地面積:6万8,367.13 ㎡(2万681.05坪)
総延床面積:15万9,869.65㎡(4万8,360.56坪)
同社延床面積:2万6,887.74㎡(8,133.52坪)
開設日:2025 年 12 月(第1期)、2026年5月(第2期)
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

