
大日本印刷(株)(DNP)とグループ会社の(株)DNPロジスティクスは4月1日、メディカルヘルスケア業界向けの物流拠点「小豆沢(あずさわ)センター」を東京都板橋区に開設する。
同センターは強固なセキュリティ管理体制を備え、「医薬品卸売販売業」および、医薬品の包装・法定表示を製品に貼付するなどの「医薬品製造業(包装・表示・保管)」の許可を取得している。DNPロジスティクスは、製薬会社や検査薬・医療機器のメーカー等に向けて、医薬品・医療機器の保管からセット作業、配送まで対応する「メディカル物流アウトソーシングサービス」を提供し、各企業の間接業務の削減や物流の効率化・コスト低減に貢献する。
近年は医薬品・医療機器の流通でも物流課題への対応に迫られており、安定的な物流と厳重なセキュリティ管理体制を備えた物流拠点の必要性が高まっている。DNPロジスティクスでは、各物流拠点でプライバシーマークを取得してきた「情報管理」や印刷事業で培った「製造・流通加工」の強みを活かしてメディカル物流アウトソーシングサービスを提供しており、今回の新センター開設はその一環。商業印刷向けの製造拠点をメディカル物流の施設として転用することで、投資の効率化や事業ポートフォリオの変革を図る。
〇「小豆沢センター」と「メディカル物流アウトソーシングサービス」の特長
①「医薬品卸売販売業」と「医薬品製造業(包装・表示・保管)」の許可を取得
新センターは、医薬品卸売販売業と医薬品製造業(包装・表示・保管)の許可を取得している。従来は医薬品と別に保存・管理していた販促物を新センター1カ所でセットアップして配送できるようになり、配送・管理のコストやリードタイムの削減、医薬品納入先の店舗へのサービス品質の向上につなげることができる。また、検査薬メーカーに代わり、人手のかかる診断薬キット部材の検査・封入を行い、直接工場に納品することで、工場での検査工程の手間の低減と、診断薬キットの生産効率の向上も図れる。
②厳重なセキュリティと個人情報の保護
新センターは強固なセキュリティ機能を備え、特に個人情報の取り扱いに関しても万全の体制を整えている。医薬品や医療機器などの取り扱いに求められる厳重なセキュリティ管理に対しても、BPO(業務委託)を通じて培ったノウハウを活かす。
③国内6拠点で「メディカル物流アウトソーシングサービス」を提供
関東・関西を中心に全国に拠点を展開するDNPロジスティクスは、医薬品・医療機器・化粧品などの各種許可を得た日本国内6拠点(草加・川越・小豆沢・中部・関西・九州)でメディカル物流アウトソーシングサービスを展開している。医薬品・医療機器の保管から、2次包装・流通加工、輸送、販売(通販受託/2025年度内に開始予定)まで対応し、サプライチェーンに応じたアウトソーシングのサービスを展開している。医薬品流通においてDNPロジスティクスの東西の拠点と全国の物流網を活用することで、自然災害時などにおけるBCPにも対応している。
〇今後の展開
DNPロジスティクスは、製薬会社・検査薬メーカー・医療機器メーカー等に、「小豆沢センター」を活用した「メディカル物流アウトソーシングサービス」を提供し、2030年度に年間30億円の売上を目指す。また、新センターでの「医療機器製造業」と「医薬品店舗販売業」の許可取得も目指す。