■物流施設 投資関連情報2024版<10.10~10.16>

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<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>

■イケア・ジャパン(株)<10月15日>
島根県松江市に商品受取りセンターを10月17日に開設/商品受取りセンター開設は島根県でも山陰地方でも初めて


 イケア・ジャパン(株)は10月17日、同社のオンラインストアや店舗で購入した大型家具を通常配送より低価格で受け取ることができる商品受取りセンターを島根県松江市に開設する。商品受取りセンターの開設は島根県でも山陰地方でも今回が初めて。
 同社は、顧客ニーズに対応した買い物方法の提供や、より購入しやすい価格設定を追求するなか、顧客とのタッチポイントをつなぐオムニチャネル化を推進している。商品受取りセンターの展開もその取組の一つで、今回の島根県松江市でのセンター開設により、同市ならびにその周辺地域の顧客利便性向上が図れる。また、商品受取りセンターの全国拡大への取組を通じ、物流2024年問題の解決やラストワンマイル配送の負荷軽減のほか、環境負荷低減などにも貢献しているとしている。なお、同受取りサービスはビジネスパートナー協力のもとで提供しており、回の鳥取県松江市でのセンター開設により、その拠点数は全国で48拠点に達している。

※「商品受取りセンター松江」の施設 概要
受取場所:(株)山陰物流サービス 島根県松江市東出雲町錦浜583-19
サービス申し込み受付開始予定日:10月17日
サービス申し込み場所:IKEAオンラインストアまたは全国のイケア店舗
商品受取り可能時間:9:00~19:00(年末年始などを除く)
センター受取りサービス料金:総商品重量上限300kgまで一律3,900円
商品出荷店舗:IKEA神戸

■ラサールロジポート投資法人、ラサールREITアドバイザーズ(株)<10月15日>
埼玉県川越市の物流施設「ロジポート川越」の信託受益権をLJPF(同)に譲渡/アクティブ運用戦略の一環、譲渡予定価格は130億円


 ラサールロジポート投資法人は、同投資法人が資産運用を委託する資産運用会社、ラサールREITアドバイザーズ(株)が埼玉県川越市の物流施設「ロジポート川越」の信託受益権を譲渡すると発表した。
 同施設は、首都圏の主要環状線である国道16号線や国道254号線に近接し、関越道、圏央道、首都高へのアクセスが良好な好立地に建設されたマルチテナント型物流施設だ。倉庫建屋は鉄筋コンクリート造・鉄骨造合金メッキ鋼板板ぶきの4階建てで、延床面積は約5万㎡の規模。譲渡先はLJPF(同)で、譲渡予定価格は合計130億円となっている。
 同投資法人は、足もとの資本市場環境に鑑み、資本コストや投資口価格を意識したアクティブ運用戦略を掲げ、資本市場の変化に応じた最適な資金調達方法と投資主価値向上に資する資金使途を追求するなか、資金調達については、不動産市場と資本市場の資本コストの逆転現象を踏まえ、継続的な物件売却を実施している。売却資金については、その売却益を複数期にわたって投資主に分配するほか、資本コストを上回る高収益の投資への充当、および投資妙味のある価格水準での自己投資口取得等の投資主還元に活用しているという。今回のロジポート川越の信託受益権売却もこの戦略の一環。2025年8月期、および2026年2月期の2 期にわたって譲渡し、譲渡益を分配金水準の向上のための配当原資として全額還元することが投資主価値の最大化に資すると判断した。
なお、同投資法人は、譲渡先のLJPFに対しロジポート川越の信託受益権を譲渡する一方、特別目的会社(SPC)を通じてLJPFから「ロジポート川崎ベイ」の信託受益権(準共有持分 15%)を取得するという交換的な取引を企図しているという。また、その中身については、足もとの資金調達環境に鑑み、同投資法人がロジポート川崎ベイの信託受益権を直接取得するものではなく、LJPFからロジポート川崎ベイの信託受益権(準共有持分 15%)を取得するSPCへの出資(間接投資)を行うことを検討しているものだとしている。

■ミヨシ油脂(株)<10月15日>
茨城県稲敷郡阿見町に新設した物流施設「阿見倉庫」の営業を開始/東京都葛飾区の物流倉庫をすべて新施設に移転、製品提供における安全・安心レベルのさらなる向上へ


 ミヨシ油脂(株)は、茨城県稲敷郡阿見町に建設した新物流施設「阿見倉庫」の営業を10月15日に開始した。これまで東京都葛飾区にあった物流倉庫を新施設にすべて移転することで、顧客への製品提供における安全・安心レベルをさらに高める。

※「阿見倉庫」の施設概要
・所在地:茨城県稲敷郡阿見町よしわら1-19-19

■CBRE<10月16日>
千歳流通業務団地内での大型賃貸用物流施設開発をサポート/投資家による物流施設開発事業に関わる用地取得から運用までトータルソリューションを提供


 CBREは、アセットマネジメント部門主体で設立した特定目的会社を通じ、北海道千歳市内に大型マルチテナント型物流施設を開発すると発表した。
 同プロジェクトは、CBRE・札幌支店が、千歳市が分譲する千歳流通業務団地内の土地の取得に向けて、千歳市役所との商談を始めたことがきっかけでスタート。CBREでは、マーケットの調査・分析結果に基づき、企画設計および設計施工を担うパートナーを選定、当該地の不動産価値を最大化するプランを策定したとしている。
 CBREは同プランに基づき、投資用不動産運用部門であるアセットマネジメント(AM)部門の主導のもと、物流施設開発を進める事業スキームを構築し、複数投資家が出資する千歳ヤマセミ特定目的会社(SPC)を通じて用地を取得。複数投資家を募ることでリスク分散を図るとともに、千歳市への投資機会を提供。施設開発フェーズにおいては、プロジェクトマネジメント部門が、設計・施工の建設プロセスを支援し、施設竣工後の管理をプロパティマネジメント部門、リーシングをインダストリアル&ロジスティクス部門が担当している。
 同開発事業における不動産ノンリコースローンは(株)北洋銀行を通じて実行。設計施工業務は萩原建設工業(株)に委託する形で開発を進め、2025 年 3 月に着工、2026 年 10 月に竣工する計画だという。
 同物流施設は、新千歳空港へ約 5.4km、千歳駅へ約3.3 kmと交通アクセスに優れた好立地に位置していることから、竣工後は半導体関連の物流需要の取り込みをめざす。

※「北海道千歳市物流施設開発事業プロジェクト」の概要
事業会社:千歳ヤマセミ特定目的会社(SPC)
出資者:(株)NAMIJU、清水総合開発(株)ほか
融資:(株)北洋銀行
事業地:北海道千歳市流通2丁目3-5、3-6
土地面積:1万4,238.57㎡
施設:大型マルチテナント型物流施設
着工日:2025年3月(予定)
竣工日:2026年10月(予定)
延床面積:2万4,500㎡
CBREサポート業務(予定を含む):用地取得、融資サポート、アセットマネジメント、プロジェクトマネジメント(工事企画設計・設計施工者選定等)、プロパティマネジメント(施設管理)、リーシングマネジメント(賃貸仲介)、物件売却サポート(売買仲介)

■東京建物(株)<10月16日>
神奈川県高座郡寒川町で建設を進めていた物流施設「T-LOGI寒川」が 竣工/ケー・エム・カーゴ(株)の専用倉庫として稼働開始


 東京建物(株)は10月16日、神奈川県高座郡寒川町で建設を進めていた物流施設「T-LOGI寒川」が9月30日に竣工したと発表した。同施設は、「T-LOGI」シリーズにおいて神奈川県内で開発済の物流施設として、「T-LOGI横浜青葉」「T-LOGI綾瀬」に続く第3弾。 同施設には竣工と同時にケー・エム・カーゴ(株)が入居し、同社専用倉庫として稼働を開始しているという。

〇同施設の主な特徴
①運用面、雇用面において優位性の高い立地

同施設は、圏央道と東名高速道路の利用が可能で、圏央道「寒川北IC」 や東名高速道路「厚木南IC」 を経由して、関東全域への配送のほか、東海道エリアへの広域配送にも適した立地となっている。また、「横浜港」を利用したドレージも見込めるため、千葉、東京といった巨大商圏への地域配送も可能。 寒川町は都心への通勤圏内にあり、5万人近い人口を有していることから、雇用面で周辺物流集積地帯と同等のポテンシャルを秘めている。
②使い勝手に優れる施設仕様
同施設は、4階建てボックス型の施設内に、T-LOGI シリーズの神奈川県内施設としては初の両面バースを採用。バース内には大型車計 45 台が接車可能で、車庫証明を取得し、車両の保管場所として利用することできる。また、1階の倉庫内耐床荷重を2tとしているほか、全フロアで2.5tフォークリフトの運用が可能な仕様としたことで、多様な商材に対応できるほか、垂直搬送基計6基、荷物用 ELV 計2基を備えており、縦搬送能力も十分な仕様となっている。
③環境配慮の取組
同施設では、他のT-LOGI シリーズと同様、屋上に設置した太陽光パネルにより発電された電力を商用電力と併せて施設内で自家消費する予定。また、同施設内で消費しきれない余剰電力については、東京建物が所有する施設に送電することにより、再生可能エネルギーを余すことなく活用する。同施設はこうした自家発電・自家消費の仕組みにより、環境に配慮した施設の証である「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」最高ランクである「ZEB」認証および「CASBEE」Sランクを取得する予定だ。

※「T-LOGI寒川」の施設概要
竣工:2024年9月30日
所在地 :神奈川県高座郡寒川町倉見1820-1(地番)
敷地面積:1万2,070.39 ㎡ (約3,651 坪)
延床面積:2万7,305.03 ㎡ (約8,260 坪)
形状:4層ボックス(1F両面バース)
構造:S造
耐震区分: 耐震
プラットフォーム: 1階 高床式1.0m
梁下有効天井高:各階5.5m
柱スパン:11.5m(W)×11.0m(D)
床荷重:1階2.0t/㎡、2~4階1.5t/㎡
ドックレベラー:1階 6基
バース数:大型車計45台
駐車場:普通車計13台(近傍駐車場あわせて計41台)
トラック待機場 3台

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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