<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>
■CBRE(株) <8月29日>
上尾市領家の不動産投資開発プロジェクト「Landcube上尾」の全行程をワンストップでサポート/ 開発用地売買から施設開発サポート、リーシング、施設管理、施設売却まで
CBRE(株)は、埼玉県上尾市領家の不動産開発プロジェクト「Landcube上尾」の全工程をワンストップでサポートしたと発表した。同開発プロジェクトにおいて開発用地売買から施設開発、リーシング、施設管理、施設売却までを同社が担うというもの。CBRE懇意先(売主)が所有するゴルフ練習場の土地6,471坪を物流用地として開発を進めるため、当該売主からCBREが当該用地売却の仲介業務を受託したとしている。
CBREが建物プランの作成提案および開発計画に伴う調査を実施したところ、開発には道路拡幅のための住宅の移転、大型車両出入り確保のためのガードレール撤去、老朽化した橋の新設など様々な作業が必要となることが判明。同開発プロジェクトの成功には、これら課題の解決が必要で、通常開発案件より難易度が高いことが想定されることから、売却候補先の選定では、開発事業への知見が深く、実績が豊富なアセットマネージャー(社名非開示)と、相対取引による土地の売買契約を締結するに至ったとしている。
本件の物流施設については、CBREがリーシングマネジメントと施設管理を担当。2021年6月からリーシングを開始し、2022年11月に施設が完成した際に、施設管理も開始した。その後、首都圏の物流リーシングチームが全員で、同社ネットワークを活用し、物流会社、倉庫会社などの借主候補先へのアプローチを通じたリーシング活動を展開。その結果、施設竣工の約1年前には貸床面積の半分の契約が決まり、さらに竣工から約半年後の2023年6月までに全テナントが埋まり、施設が満床稼働するに至った。続けて施設売却の依頼を受け、某生命保険会社(社名非開示)への売却仲介業務を担当。開発用地の売買から完成施設の売却まで、全行程をワンストップでサポートし、同開発プロジェクトを成功に導いた。
CBREはまた、現在も継続中の施設管理業務の一環として、再生可能エネルギーの一つである太陽光パネルの設置工事を管理したという。パネルの設置工事は2023年7月に開始され、2024年3月末に完了し、同年4月1日から本格稼働を開始。本取組により、賃貸物件の収益性が向上し、さらにカーボンニュートラルな社会への貢献が可能になったとしている。
※「Landcube 上尾」の施設概要
所在地:埼玉県上尾市領家61-1
土地面積(開発用地):2万1,392㎡(6,471坪)
延床面積:3万7,127.96㎡(1万1,231.21坪)
構造:鉄骨造
規模:地上4階
竣工:2022年(令和4年)8月末
■イオンネクスト(株)<8月30日>
2027年度開業予定の「久喜宮代CFC」を着工/「誉田CFC」の約2倍の供給量を誇る第3号CFC
イオンネクスト(株)は 9月2日、埼玉県南埼玉郡宮代町で、最先端技術を導入する新たな顧客フルフィル メントセンター(CFC)「久喜宮代 CFC」の建設に着手する。
同施設には最先端の自動化技術を同施設に導入する。これにより、同社第1号CFCである「誉田 CFC」(千葉市緑区誉田町)の約2倍の供給能力を確保するとともに、効率的で迅速なオペレーションのほか、正確な商品ピッキングと 配送を実現する。 立地面では、東北自動車道 (久喜ICまで約5km)・首都圏中央連絡自動車道 (幸手ICまで約8km)へのアクセスに優れ、東京都心部まで約60分(約50km)と交通利便性の高い場所に位置。同施設の開業により、第1号「誉田 CFC」・第2号「八王子 CFC」(東京都八王子市)と合わせた 3つの CFC で、1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)の主要エリア最大約1,500万世帯 への配送をカバーできる見込みだ。 同社はは今後も、最新の自動化技術のさらなる導入と物流体制の最適化を進め、業務効率を飛躍的に向上させるほか、従来以上にスピードとサービス品質の向上を図ることで、利便性が高く安心できるサービスを提供していく。
※「久喜宮代 CFC」の施設概要
所在地 埼玉県南埼玉郡宮代町和戸横町2-1-2
敷地面積: 8万7,051.06㎡(2万6,332.94坪)
建築面積: 3万6,824.42㎡(1万1,139.38坪)
延床面積: 5万8,517.98㎡(1万7,701.68坪)
構造規模: 鉄骨造、地上3階建て
着工日:2024年9月2日
開業予定:2027年度
■ケイヒン(株)<8月30日>
横浜市中区で建設を進めていた「本牧埠頭流通センター」が竣工/定温庫設置で高付加価値商品に対応、9月1日から営業開始
ケイヒン(株)は、神奈川県横浜市中区の横浜市本牧ふ頭(A突堤)で2023年3月から建設を進めていた物流センター「本牧埠頭流通センター」が8月に竣工し、9月1日から営業を開始すると発表した。
同社グループは、国内物流事業の収益力向上と海外・国際物流事業の拡大、基盤強化、グループ経営の基盤強化を基本方針として、高機能物流への取組等を通じ、事業基盤の強化を進めている。同センターの設置はこの事業戦略の一環で、経営基盤のさらなる強化、グループ会社間の連携を活かした国内外物流事業を推進するための拠点として位置づけられている。
同センターは、横浜港の港湾地区の中心に位置し、高速道路網へのアクセスにも優れる。建物は、災害対応面から制振構造を採用。BCP対策としては非常用発電機を設置しており、さらに環境負荷低減の取組としてLED照明を採用したほか、太陽光発電設備の導入も予定しているという。また、高付加価値商品に対応する定温庫を設置しており、顧客ニーズの要望に応じ、商品の入庫から保管・出庫までの荷役作業・流通加工のほか、配送手配にも対応する。
※「本牧埠頭流通センター」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市本牧ふ頭9-90
延床面積:2万3,827㎡(うち定温庫1万8,522㎡)
構造:鉄筋造(一部鉄骨造)地上6階建て(倉庫5階建て)
開設日:2024年9月1日
■SBSフレック(株)<8月30日>
神奈川県厚木市に冷凍冷蔵倉庫「厚木定温DC」を開設/4,000坪4階建て、パレット・ケース・ピース単位の幅広いニーズに対応
SBSフレック(株)は9月1日、神奈川県厚木市に倉庫面積約 4,000 坪4階建ての冷凍冷蔵倉庫 「厚木低温DC」を開設する。
同倉庫は、首都圏中央連絡自動車道「海老名IC」から約 6.5km、東名高速道路「厚木IC」から約7km と、首都圏を中心とした広域へのスムーズな配送が可能。4,000 坪の広大なスペースを活用し、複数拠点を同倉庫に集約すれば、 物流コスト削減と効率化が図れる。また、同倉庫を全国配送の中核拠点に利用すれば、2024年問題への対策にもなるとしている。
同倉庫では、冷凍・冷蔵食品をはじめとした各種商品の保管・管理を一括で行う。パレッ トやケース単位での出荷はもちろん、ピース単位でのバラピッキングなど、幅広いニーズにも対応可能だ。
※「厚木低温DC」の施設概要
所在地:神奈川県厚木市飯山南3-16-7 LOGI FLAG COLD 厚木Ⅰ
賃貸面積:4,167.46 坪(内 チルド 1,283.99 坪、フローズン 2,883.47 坪)
建物概要:5階建て(倉庫4階建て)
梁下有効高:5.5m
床荷重:1.5t/㎡
■東京建物(株)<8月30日>
マルチテナント型冷凍冷蔵物流施設と危険物専用倉庫併設型物流倉庫の開発に着手/いずれも「T-LOGI」シリーズとして初めて、国際物流総合展で詳細展示
東京建物(株)は、マルチテナント型冷凍冷蔵物流施設「(仮称)T-LOGI 大阪弁天町」と危険物専用倉庫併設型物流施設「(仮称)T-LOGI 厚木」の開発に着手した。これらマルチテナント型の特殊倉庫(冷凍・冷蔵倉庫および危険物倉庫)の開発は「T-LOGI」シリーズとして初めて。これまで首都圏で開発した BTS 型冷凍冷蔵倉庫やマルチテナント型施設での冷凍冷蔵区画対応で得たノウハウを基盤に、両施設の開発に着手したものだ。両施設の詳細は、 9 月 10 日に東京ビッグサイトで開幕する 「国際物流総合展2024」の展示で紹介する。
※「(仮称)T-LOGI 大阪弁天町」の施設概要
竣工:2027 年後半(予定)
所在地:大阪府大阪市港区弁天6-5-44 他(地番)
敷地面積:約2,851 坪
延床面積:約5,970 坪(予定)
規模:地上4階建て 4層ボックス(1 階片面バース)
耐震区分:耐震
主な特徴:
① 希少な大阪市内に位置し、大阪中心部・大阪港へのアクセスも抜群の立地により、都心配送・広域配送等様々なニーズに対応可能。
② JR大阪環状線「弁天町」駅から徒歩圏内であり、雇用にも優位。
③ 1 棟貸対応・分割対応いずれも可能なことから、幅広い規模の面積に対応可能。
※「(仮称)T-LOGI 厚木」の施設概要
竣工:2027 年春(予定)
所在地:神奈川県厚木市金田 960-1 (地番)
敷地面積:約4,460 坪
延床面積:約7,030 坪(予定)
規模:平屋建て 危険物専用倉庫 2棟 地上5階建4層ボックス(1階片面バース・5階事務所)1 棟
耐震区分:耐震
主な特徴:
① 一般倉庫では保管できないアルコール類や家庭用蓄電池等の「第 4 類引火性液体」の保管が可能。
② 大規模なドライ倉庫も併設させることで、顧客のニーズに合わせた柔軟な対応が可能。
③ 圏央道のICだけでなく、名古屋圏(中部圏)と関東を繋ぐ東名高速道路のICも利用可能なことから、関東一円への配送のみならず、2024 年問題に対応した広域配送の中継地点としても利用可能
■大和ハウス工業(株)<8月30日>
埼玉県南埼玉郡宮代町で冷凍冷蔵物流施設「DPL久喜宮代Ⅱ」を着工/イオンネクスト(株)が運営するネットスーパー「Green Beans」の専用施設に
大和ハウス工業(株)は9月2日、埼玉県南埼玉郡宮代町で、3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)対応物流施設「DPL久喜宮代Ⅱ」(地上3階建て、敷地面積:8万7,051.06㎡、延床面積:5万8,517.98㎡)の建設に着手する。
同社は、施設建設・運営を通じて培った企画力・技術力を活かし、テナント企業のニーズに合わせた施設開発を行い、これまで25棟の3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)対応物流施設の開発を手掛けてきた実績があり。今回の開発施設もその経験・ノウハウを活かす。
同施設は、地上3階建て、敷地面積8万7,051.06㎡、延床面積5万8,517.98㎡(隣接する事務所棟などを除く)の3温度帯の設備を導入する。ロボットやMH機器を設置できるよう、床の耐荷重性や強度を高めるフラットスラブ構造を採用し、設備に合わせて柱スパンや天井高を大きく確保する。また、施設内の空気を除湿循環させる空調システム(デシカント空調)を導入することで、適切な温湿度を均一に保ち、庫内の結露発生を抑制。BCP対策としては、約2日分の非常用自家発電設備を設ける。
立地面では、大型マルチテナント型物流施設「DPL久喜宮代Ⅰ」(2022年11月竣工)と近接する物流施設で、東北自動車道「久喜IC」から約5km(車で約10分)、圏央道「幸手IC」から約8km(車で約15分)の距離に位置する。複数の幹線道路に近いため、首都圏をはじめ、東北や信越方面などへのアクセス性に優れており、東京都心部まで約50km(車で約60分)と交通利便性が高い。また、JR東北本線・東武伊勢崎線「久喜駅」から約1.7kmと、施設内で働く従業員の通勤利便性にも優れる。このほか、同施設で働く従業員や配送用車両のため、約800台収容できる駐車場や洗車場も設置する。
同施設は、ネットスーパー「Green Beans」を運営するイオンネクスト(株)が顧客フルフィルメントセンター「久喜宮代CFC」として1棟全体を利用する。英国・Ocado Solutions社が開発したロボットやAIなどの先進テクノロジーを活用することで高効率な物流オペレーションを実現し、同社最大の配送量を誇る施設とする予定だ。
※「DPL久喜宮代Ⅱ」の施設概要
所在地埼玉県南埼玉郡宮代町和戸横町2-1、2
敷地面積:8万7,051.06㎡(2万6,332.94坪)
建築面積:3万6,824.42㎡(1万1,139.38坪)
延床面積:5万8,517.98㎡(1万7,701.68坪)事務所棟などを除く
賃貸面積:5万7,366.90㎡(1万7,353.48坪)
構造・規模:鉄骨造、耐震構造・地上3階建て
着工日:2024年9月2日
竣工日:2026年5月29日(予定)
稼働開始日:2027年度(予定)
■ラサール不動産投資顧問(株)、九州電力(株)、九電不動産(株)、(株)大福物流<8月30日>
福岡県糟屋郡粕屋町で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「ロジポート福岡粕屋」が竣工/福岡市中心部および九州全域・中国地方への配送拠点に
ラサール不動産投資顧問(株)、九州電力(株)、九電不動産(株)、(株)大福物流の4社は、福岡県糟屋郡粕屋町で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「ロジポート福岡粕屋」が竣工したと発表した。
同事業は、ラサール、九州電力、九電不動産の3社が地上3階建て・延床面積9万1,878.28㎡(約2万7,793坪)のマルチテナント型物流施設を、同施設のため組成された福岡プロパティー特定目的会社を通じて開発したもので、1階全フロアを大福物流が賃借することが決定している。
同施設は、福岡市の中心地から約10km、九州自動車道「福岡IC」から約1.7kmと、福岡中心部への配送に加え、九州全域や中国地方等への広域配送拠点として活用できる立地。また、福岡空港まで約6km、博多港まで約10kmと、陸上輸送のみならず航空・海上輸送にも適している。JR香椎線「土井駅」にも徒歩9分と交通アクセスの利便性が高く、通勤にも適した立地だ。
機能面では、1階は両面バース式、2階・3階は大型シングルランプウェイと天候に左右されない中央車路式を採用。フロア面積は、1階が約8,200坪、2階・3階はそれぞれ約7,300坪で、最小区画約600坪から分割可能だ。
施設内には、2階と3階に休憩室を備えるほか、売店、シャワー室、コインランドリー、バリアフリートイレを完備し、快適な労働環境を提供。また、敷地内には約440台分の駐車場、約20台の大型車待機場、バイク置場等を整備した。
防災面では、災害リスクの低い高台に位置しており、洪水・高潮ハザードマップの浸水想定エリア外となっている。施設内では、24時間365日稼働の防災センターがセキュリティを維持し、エレベーター、トイレ等の電力を約72時間維持する非常用発電機や、非常時用の防災備蓄倉庫を備えている。環境負荷低減にも配慮しており、人感センサー付きLED照明や、節水型衛生器具等を導入したほか、屋上への太陽光パネルの設置も予定している。また、CASBEE-建築(新築)のSランク及びZEB-Readyの認証を取得済みだという。
※「ロジポート福岡粕屋」の施設概要
所在地:福岡県糟屋郡粕屋町江辻840-2
敷地面積:8万1,663.97㎡ (約 2万4,703坪)
延床面積:9万1,878.28㎡ (約 2万7,793坪)
構造:鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 / 3階建て
用途:マルチテナント型物流施設
着工:2023年6月15日
竣工:2024年8月30日
■(株)長谷工コーポレーション<8月30日>
東京都羽村市で開発を進めていた物流施設「羽村ロジスティクスセンター」が竣工/事業主体・設計・施工の一気通貫体制での物流施設開発は同社として初めて
(株)長谷工コーポレーションは、東京都羽村市で開発を進めていた物流施設「長谷工羽村ロジスティクスセンター」が7月に竣工したと発表した。同社は、中期経営計画「HASEKO Next Stage Plan」において、「建設事業の領域拡大」を重点戦略の一つと位置付け、非住宅分野での建設受注拡大に取り組んでいる。物流施設については、これまでJVによる開発や設計・施工での取組実績を重ねてきたが、事業主体から設計・施工まで一気通貫体制で行ったのは、今回が初めて。
同施設は、首都圏中央連絡自動車道「青梅IC」から約4.3km、国道16号より約1.5kmの距離に位置しており、東名高速道路・関越自動車道・中央自動車道などの主要高速道路を利用して、首都圏はもちろん広域配送への対応が可能。1階部分には東西両側に室内トラックバース(トラックの荷下ろしスペース)を設け、荷物用エレベーター・垂直搬送機・ドックレベラー(各2基)を実装し、幅広い業態に対応できる汎用性のあるスペックとした。羽村市周辺エリアでは、1社専用利用できる希少な物流施設になっており、同社では今後、堅調な需要が見込まれる大都市圏での多様な物流ニーズに応えるとしている。
※「羽村ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:東京都羽村市緑ヶ丘3-5-4
敷地面積:6,507.04 ㎡
延床面積:1万3,137.38 ㎡
構造・規模:鉄骨造・地上4階
設計・施工:長谷工コーポレーション
竣工:2024年7月
■日鉄興和不動産(株)<9月2日>
物流施設「LOGIFRONT」シリーズの 中部圏第 1 弾「(仮称)LOGIFRONT 名古屋みなと」を着工/ 日本製鉄(株)の「NSCarbolex®Neutral」を民間デベロッパーの大型物流施設で初採用
日鉄興和不動産(株)は、物流施設「LOGIFRONT」シリーズの中部圏第 1 弾となる「(仮称)LOGIFRONT 名古屋みなと」(愛知県名古屋市)を、トヨタホーム(株)との共同事業として着工した。完成は2025 年 11月末の予定。
同施設は、中京工業地帯を形成する主要な工場集積エリアである名古屋市港区に所在し、名古屋第二環状自動車道「南陽IC」から約 4.0km、名古屋高速道路「港明IC 」から約 4.2kmの場所に位置する。名古屋市内に立地しているため、施設内従業員の雇用確保面でも有利だ。
同施設は、車両と歩行者および自転車の出入口を分離し、安全性に配慮した動線計画とした。1 階に片面バースを備えた地上 4 階建て BOX 型の施設とし、2 分割でも利用可能な汎用性のある平面計画としている。外観は、断熱性・耐震性・美観に優れた金属断熱サンドイッチパネルを採用。シルバーとダークグレーのモノトーン調を基調としたデザインとする。昇降設備は、荷物用エレベーター・垂直搬送機をそれぞれ 2 基標準装備とし、上下階の荷物の搬送に十分な能力を確保。また、キュービクル等の重要設備は屋上に設置し、入居テナントのBCP対応にも配慮した計画となっている。
環境面については、グループ会社である日本製鉄(株)と協働し、同社が提供するマスバランス方式を適用したグリーンスチール「NSCarbolex® Neutral(エヌエスカーボレックス ニュートラル)」を、民間デベロッパーとして大型物流施設に初めて採用。同施設では、鉄骨H形鋼の一部に採用する。また、日本製鉄の高機能製品・ソリューション技術「NSCarbolex® Solution(エヌエスカーボレックス ソリューション)」に内包される建築ソリューション「ProStruct®(プロストラクト)」も併せて採用。これらの製品およびソリューションにより、同施設において鉄鋼生産から施工時における CO2排出量を約 10% 削減できる見込みだ。同社は、物流施設の環境への取組として、太陽光発電設備の設置、全館 LED 照明の採用、CASBEE新築(A ランクの取得)等の多くの実績を積み重ねてきており、環境配慮へのニーズが高まるなか、今回の日本製鉄「NSCarbolex®」シリーズの採用にとどまらず、今後も新たなツール採用を検討する考えだ。
※「(仮称)LOGIFRONT名古屋みなと」の施設概要
所在地:愛知県名古屋市港区当知2-1301
敷地面積:1万555.80 ㎡(3,193.13 坪)
延床面積:2万1,535.91 ㎡(6,514.59 坪)
構造・階数:S 造・4 階 BOX 型
着工: 2024 年 9 月着工
竣工:2025 年 11 月末(予定)
■CBRE(株) <9月3日>
マルチテナント型物流施設「小郡ロジスティクスセンター」の開発プロジェクトを全面サポート/用地売買からSPC組成、施設開発サポート、リーシング、施設管理、施設売却まで
CBRE(株)は、福岡県小郡市の不動産開発プロジェクト「小郡ロジスティクスセンター」について、開発用地の取得から施設の開発、リーシング、施設管理、施設売却までをワンストップでサポートしたと発表した。
本プロジェクトは、CBRE福岡支店が、「小郡IC」至近で九州各県へのアクセスが可能な交通の要衝に位置する土地の売却ニーズをキャッチしたことからスタート。マーケットの調査・分析結果に基づき、ボリュームプランを含む企画設計を行い、この土地の不動産価値を最大化するプランを策定したという。以後は、同プランに基づき、投資用不動産運用部門であるアセットマネジメント(AM)部門が主導。AMの一部の業務を(株)ボルテックス投資顧問へ委託する形で、共同で物流施設の開発を進める事業スキームを構築し、投資家3社が出資する特別目的会社(SPC)を通じて用地を取得した。また、開発・施工フェーズでは、CBREがコンストラクションマネジメントの立場となり、計画・設計・入札・施工・維持管理の各段階で品質管理、コスト管理、スケジュール管理などのマネジメント業務に至る全てをサポートした。
小郡ロジスティクスセンターの運用フェーズでも、CBREがリーシングマネジメントと施設管理を受託。福岡支店の物流リーシングチームのネットワークを活用し、卸売や物流企業などの借主候補先へのアプローチを通じたリーシング活動を展開した結果、施設竣工の約3カ月前の2023年12月には、1棟借りテナントと賃貸借契約を締結し、満室稼働で竣工した。CBREのAM部門としては、用地取得時、竣工後に本格的にテナントリーシングを進めて1年後に売却する予定だったが、早期に満室稼働を実現できたため、想定していた時期より前倒しで売却する方針に切り替え、投資家の資金効率を高めることに成功したとしている。
※「小郡ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:福岡県小郡市山隈字向浦83-20
敷地面積:1万2,167.09㎡(3,680.54坪)※登記面積
延床面積:1万9,106.61㎡(5,779.74坪)※登記面積
構造・規模:鉄骨造・地上3階建て
竣工:2024年2月末
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。