■物流施設 投資関連情報2024版<6.13~6.19>

  • URLをコピーしました!

<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>

■NTT都市開発(株)<6月13日>
大阪府八尾市で同社初の物流施設建設に着手/4階建てBOXタイプで2区画分割が可能、2025年8月下旬に竣工予定


 NTT都市開発(株)は、大阪府八尾市で同社初の物流施設の建設に着手した。事業名は「(仮称)八尾市物流施設計画」。物流施設の建設地はNTT西日の八尾独身寮跡地で、西名阪自動車道「藤井寺IC」まで約3.3kmと、大阪市都心部および広域の双方への配送に対応可能な物流適地だ。JR関西本線「志紀駅」からは徒歩8分と通勤利便性にも優れており、就業者の人材確保においても立地的に優位性が高い。
 同施設は4階建てのBOXタイプとし、2区画への分割が可能な仕様とする計画で、シングルテナント・マルチテナント双方に対応できるものとする。また、倉庫スペースにも一部空調を実装し、労働・保管環境にも配慮した施設とする方針だ。BCP対策では最大48時間稼働可能な非常用発電機を設置し、防災設備の稼働および災害時の執務対応を可能にする。また、環境性能確保に向け、全館LED照明の採用、太陽光パネルの設置などの取り組みにより、設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量に対して48%にまで削減することでBELSの5つ星を取得するとともに、これらの取り組みを含めた建築物の環境性能が総合的に評価されるCASBEE大阪みらいのAランクを取得している。
なお、同施設の竣工は2025年8月になる予定だ。

※「(仮称)八尾市物流施設計画」の施設概要
所在地:大阪府八尾市二俣3-8-1,8-2の一部(地番)
敷地面積:約1万1,850㎡
延床面積:2万4,230㎡
階数:4階
構造:鉄骨造
用途:倉庫業を営む倉庫
竣工時期:2025年8月下旬

■(株)ヤマタネ<6月14日>
物流部門の収益力向上のため「本牧埠頭営業所」を開設/多品種貨物保管ニーズへの対応で定温空調設備を装備、環境配慮設計でBELS・CASBEE認証も取得


 (株)ヤマタネは、神奈川県横浜市中区に「本牧埠頭営業所」を開設する。同社が中期経営計画「ヤマタネ 2025 プラン」では、物流部門の収益力向上のため、新倉庫の開設や既存倉庫のリプレイスを目標としており、同営業所開設はその取り組みの一環。そのおおもとは長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」で、「物流と食の流通を通じ、より豊かな社会づくりにチャレンジしていく」ことを掲げており、同社ではその実現のために中期計の目標を設定し、今回の同営業所開設につなげた。
 同営業所は、首都高速道路湾岸線「本牧ふ頭IC」から約2kmの位置の本牧埠頭A突堤に立地し、輸出入貨物取扱拠点、および流通加工等にも対応可能な配送センターとしても利用できるという。定温空調設備を備えているため、多品種貨物の保管ニーズにも対応可能だ。また、「BELS」の最高ランクである5つ星およ「ZEBReady」の評価のほか、「CASBEE」ではA評価を取得している。庫内すべての照明に人感センサー付きの照明機器を使用するなど、一次エネルギー消費量を省エネ基準の50%以下にまで削減。高い省エネ性能を有し、環境負荷の低減に配慮した倉庫オペレーションを実現している。なお、同営業所は、国土交通省から物流総合効率化法に基づく総合効率化計画の認定を受けているという。

※「本牧埠頭営業所」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市中区本牧ふ頭8-112
敷地面積:7,915.50㎡(2,395.65坪)
延床面積:1万9,584.00㎡(5,924.16坪)
構造:鉄筋コンクリート・鉄骨造 地上4階建て
着工: 2023年3月
開設: 2024年7月1日(予定)

■(株)ロジランド<6月17日>
福岡県小郡市で計画中の物流施設2案件の1件目「LOGI LAND 小郡鳥栖インターⅠ」を着工/延床面積2万㎡超のBOXタイプ2階建て、1棟・分割どちらの利用にも対応可能


 (株)ロジランドは、福岡県小郡市で計画中の物流施設2案件の1件目「LOGI LAND 小郡鳥栖インターⅠ」の建設に着手したと発表した。同施設は、同社が九州エリアで開発する物流施設としては初めての案件で、今後、同施設南側の敷地に2件目となる「LOGI LAND 小郡鳥栖インターⅡ」を建設する計画だ。
 同施設は、長崎自動車道「鳥栖IC」から約2.3km(車で約6分)に位置する。北部九州の高速道路の結節点となる「鳥栖JCT」を経由し、福岡市内への配送や九州全域をカバーする広域配送拠点に適した立地で、西鉄天神大牟田線「西鉄小郡駅」と甘木鉄道「小郡駅」から徒歩圏内と、公共交通機関による通勤も可能。また、自動車通勤も多いエリアのため、同施設敷地内に合計 113 台の乗用車駐車場を用意する計画だ。小郡市中心部の住宅地に近接する立地のため、近隣からの雇用確保も期待できるという。
 同施設は、延床面積2万2,421.48 ㎡(6,782.49 坪)のBOXタイプの2階建てで、1棟・分割どちらの利用も可能な設計になっている。開発物件に対する同社のこだわりとして、広い柱スパンを確保するとともに、バースに柱を出さない仕様としたほか、多数の従業員やドライバーに配慮したトイレを設置。また、荷物用エレベーター2 基と垂直搬送機3基を実装し、階層を2層に抑えた仕様とこれら設備による高い縦搬送能力により、効率的なオペレーションを実現する。2024年問題の1つである「トラックの待機時間」への対応も考慮し、スムーズな荷下ろしや積み込みができるように、44 台接車可能な広いトラックバースを確保。ランプウェイ型の施設と同程度のバース比率を想定したものだ。
 一方、これから建設する「LOGI LAND 小郡鳥栖インターⅡ」は、敷地面積が2万3,430.96 ㎡(7,087.86 坪)、延床面積が3万6,027.48 ㎡(1万898.31坪)の両面バースBOX タイプの3階建て。こちらも1棟・分割どちらの利用も可能で、需要の高まっている危険物倉庫の設置のほか、入居企業のニーズや課題にあわせた施設の開発を計画しているという。

※「LOGI LAND 小郡鳥栖インターⅠ」の施設概要
所在地:福岡県小郡市
敷地面積:2万545.75㎡(6,215.08坪)
延床面積:2万2,421.48㎡(6,782.49坪)
構造:鉄骨造
規模:地上2階建て
竣工:2025年冬頃 (予定)

※「LOGI LAND 小郡鳥栖インターⅡ」の施設概要
所在地:福岡県小郡市
敷地面積:2万3,430.96㎡(7,087.86坪)
延床面積:3万6,027.48 ㎡(1万898.31 坪)
構造:鉄骨造
規模:地上3階建て
竣工:2026年(予定)

■(株)ビーイングホールディングス<6月17日>
富山県富山市での新規物流施設「富山SCMセンター(仮称)」建設を決議/北陸エリアにおける常温・冷蔵食品の物流業務合理化が目的


 (株)ビーイングホールディングスは、6月17日開催の取締役会で、富山県富山市の第2期呉羽南部企業団地での新規物流施設「富山SCMセンター(仮称)」建設を決議した。北陸エリアにおける常温・冷蔵食品の物流業務合理化が目的。同施設の竣工・稼働後は、石川県内および富山県内の業務の一部を同施設に移管するとしている。

※「富山SCMセンター(仮称)」の施設概要
所在地:富山県富山市北押川29番5、6、7
敷地面積:1万8,188.82㎡(5,512坪)
建築面積:2,217.38㎡(672坪)
延床面積:2,439.66㎡(739坪)
構造:鉄骨平屋建て
温度帯:常温、冷蔵
投資総額:約6億2,900万円(予定)
資金計画:銀行借入(予定)
着工:2024年9月(予定)
竣工:2025年3月(予定)
稼働:2025年4月(予定)

■東京ロジファクトリー(株)<6月18日>
埼玉県川越市の富士見工業団地内に「鶴ヶ島第2物流センター」を開設/生産性向上を見込んだ最適レイアウトなど、付加価値のある物流サービス提案が可能


 東京ロジファクトリー(株)は6月19日、埼玉県川越市の富士見工業団地内に「鶴ヶ島第2物流センター」を開設する。同施設は、埼玉県下の同社物流拠点として12棟目。12棟の総延床面積は約5万5,000坪に達し、同エリアで約600人の雇用を創出したとしている。
 同施設は、延床面積2万3,406㎡(7,080坪)の4層BOXタイプ。垂直搬送機3基、荷物用EV3基を備え、フォークリフトによる中継搬送を減らし、荷物用EVや垂直搬送機の上下搬送を活用することで、荷捌き場、トラックバースの回転を上げる。
 同施設は、施工会社との設計段階からの打ち合わせにより、防火壁以外のブレース構造を極限まで少なくしたもの。自社物流業務の生産性向上を図るため、最適なレイアウトを含めた顧客への提案が可能となっている。また、海上コンテナのデバンニング、バンニング作業に対応したドックレベラーを4基配置し、2階以上の上層階には空調設備を導入。温度管理の必要な商品の品質保持のほか、現場従業員の労働環環境整備にも活用する。また、同施設では、屋上に設置された太陽光パネルで発電された電力を自家消費するとしている。
 同施設が立地する富士見工業団地は、東武東上線「若葉駅」から徒歩圏内にあり、近隣には商業・住宅も多いため、現在100人規模での採用が決まっているという。同工業団地内800mの距離には「鶴ヶ島物流センター」(2020年に稼働、約6,300坪)があり、約150人が化粧品、日用品、精密機器の物流業務に従事しており、倉庫スペースや人員、配送車両、自動仕分け機などを近隣施設で共有するなど、緊密な連携も見込めるとしている。
なお、鶴ヶ島第2物流センターは、2024年中での7割稼働を予定しており、既に顧客数社からの受注が決定、もしくは引き合いが舞い込んでいるという。

※「鶴ヶ島第2物流センター」の施設概要
所在地:埼玉県川越市竹野14-1
敷地面積:1万492㎡(3,174坪)
延床面積:2万3,406㎡(7,080坪)
構造:RC造4階建て、BOXタイプ
設備:荷物用EV 3基、垂直搬送機 3基、ドックレベラー 4基、倉庫内空調設備(2階以上)

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

目次