トラスコ中山(株)⇒愛知県北名古屋市で建設中の「プラネット愛知」で上棟式を実施/複数商品をまとめてユーザーに直送する同社独自サービスの展開強化へ、2024年問題や環境負荷低減などへの貢献も見込む

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 機械工具卸売商社のトラスコ中山(株)は6月6日、愛知県北名古屋市で建設中の物流センター「プラネット愛知」の上棟式を行った。同社は、モノづくり現場に必要なプロツール(工場用副資材)を「必要な時」に「必要なモノ」を「必要なだけ」届けることをめざし、全国28カ所の物流センターに約60万アイテムの在庫を保有している。2026年7月稼働予定の同施設は、29カ所目となる物流センターで、最先端の物流機器と約100万アイテムの在庫保有により、同社では即納体制の一層の強化を見込んでいる。
 プロツール流通では、2024年問題に加え、「荷分かれ」によって出荷個数が増加するなど、さまざまな物流課題が顕在化している。同社はこうした状況に対応するため、複数商品を可能な限り一つの箱にまとめ、ユーザーに直接届ける「ニアワセ+ユーチョク」のサービス展開をさらに強化。同施設稼働をもって在庫アイテム数を約100万アイテム(現在の約2倍)に拡大し、一箱で荷合わせできる商品の数を増やすことで、荷分かれによる出荷個数増加を抑制する。さらに、通常発生していた卸売業から小売店経由の配送を省略することで、サプライチェーン全体の効率を高め、納期、梱包資材、配送運賃、環境負荷、作業負荷の半減を実現するとしている。
 同施設の立地は、JR「 名古屋駅」から約 10km(車で 20 分)、名古屋高速「春日 IC」から約 1.7km(車で 6 分)と利便性が高い。ここから日本全国への「ニアワセ+ユーチョク」に対応し、商品が手元に届くまでのリードタイムを短縮する。 また、愛知県への物流拠点設置で東京・大阪間の長距離配送を削減するとともに、「ニアワセ+ユーチョク」を拡大することで、不要な荷量と配送を減らし、ドライバー担い手不足や時間外労働の上限規制、カーボン ニュートラルなどの課題解決に貢献するとしている。

※「プラネット愛知」の施設概要
所在地:愛知県北名古屋市名古屋 19 街区 1~39-4 他
敷地面積:1万2,595 坪(4万1,634 ㎡)
延床面積:2万6,795 坪(8万8,579 ㎡)<東京ドーム約2個分>
建物構造:複合構造(柱 RC 梁 S 構造)、免震構造
階数:倉庫4階、事務所4階
能力:出荷行数⇒10万 行/日、保管点数⇒100 万アイテム
竣工:2025年1 月
稼働:2026年7月予定

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