<2023年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>
■成田運輸(株)<8月17日>
千葉県流山市に新物流センター「流山SPセンター」を開設、卸売業大手からの受託で大手スーパーマーケットを主たる顧客とする物流ニーズに対応
成田運輸(株)は、千葉県流山市の「GLP ALFALINK5」に、新たな物流拠点「流山SPセンター」を開設した。
卸売業大手より受託した同センターは、大手スーパーマーケットを主たる顧客とし、多様な物流要件に対応するため、先進的なMH機器を装備した物流拠点。センター名称の「SP」は、Sustainable(サステナブル)、Premium(プレミアム) のイニシャルをとり、「継続的に高品質な物流を提供していく」という思いを込めて命名したもの。同社は、変化の激しい市場環境のなかで安心・安全かつ安定した物流サービスを、継続的に提供し続けるという使命を果たしていくとしている。同社は今後、運営する他センターとのさらなる連携強化により、環境問題への配慮とともに、地域経済の発展や、ワーカーの幸福感向上にも貢献できる、より合理的な物流センター運営を行う考え。
■東京建物(株)<8月17日>
京都市伏見区の「T-LOGI 京都伏見」が7月21日に竣工、西濃運輸(株)が専用拠点として運用
東京建物(株)は、物流施設「T-LOGI」シリーズでは初めてとなる関西エリアでの物件「T-LOGI京都伏見」が2023年7月21日に竣工したことを発表した。同物件は、西濃運輸(株)が専用倉庫として入居し、同社の京都支店として開業する予定。
〇「T-LOGI京都伏見」の概要
①京都中心部への配送拠点として優れた立地
第二京阪道路「伏見IC」まで約1.5km、国道1号利用で京都駅まで約8.5kmの距離に位置している。加えて、第二京阪道路「巨椋池IC」まで約4.9km、名神高速道路「京都南IC」まで約3.7kmと、大阪中心部をはじめとする関西一円を輸配送エリアとすることが可能。
②雇用とオペレーションに優れた物流倉庫
また、同施設周辺には、工場や倉庫などが集積しており、24時間稼働を前提としたオペレーションが可能。伏見区は京都市内で最も人口の多い行政区でもあり、大規模な住宅地が広がる向日市・長岡京市などにも近接していることから、雇用確保の面でも優れた立地となっている。
③京都市中心部への多頻度配送を想定した施設設計
同施設は、物流施設としては貴重な京都市内の物件であり、関西一円への配送ニーズに加え京都府中心部への多頻度近距離配送のニーズが見込まれる。そのため、1階の両面にバースを設けることで、トラックの頻繁な入出庫に対応し、敷地内の周回性を確保している。
〇西濃運輸による利用形態
西濃運輸では重点戦略において「特積みのセイノー」から「ロジのセイノー」への進化として、トラックターミナルに物流倉庫を併設する「ロジ・トランス機能」の全国展開を進めている。 現在の京都支店を本施設に移転することで、「ロジ・トランス機能」を持つ拠点になり、保管から全国配送までの一貫したサービス提供が可能となります。約5,285坪の倉庫には空調が完備され、従業員にやさしい環境を整備した。また、トラックターミナルはプラットフォームの面積が現在の京都支店の約4 倍となることで、さらなる顧客満足度の向上と収益拡大を目指す。
同施設では、更衣室、パウダールーム、娯楽室、仮眠室、バス・シャワールームおよび洗濯コーナー等の設備も追加で設け、ターミナル拠点としてワーカーに快適な就業空間を提供する。
東京建物は、本施設の開発を通して、「HERAT for LOGISTICS」のブランドコンセプトの4つの
約束を体現し、西濃運輸のロジスティクスパートナーでありたいとしている。
※ 「T-LOGI京都伏見」の施設概要
〇物件概要
竣工:2023 年7月21日
所在地:京都府京都市伏見区横大路菅本2-3外(地番)
敷地面積 :約 1万1,429 ㎡(約3,457坪)※仮換地地積
延床面積 :約 2万5,576 ㎡(約7,737坪)
建屋:地上4階
形状:4 層ボックス(1F両面バース)
構造:RC/S 造
耐震区分:新耐震
〇倉庫仕様
プラットフォーム 1階:高床式1.0m
梁下有効天井高 :各階5.5m
柱スパン :10.2m(W)×13.6m(D) ※8t 車10.2m(W)×10.2m(D)
荷重:1 階:2.0t/㎡、2-4 階:1.5t/㎡
ドックレベラー :1 階:8基
バース数 :18 台(40ft)26台(8t車)
駐車場 :普通車計64台
■ESR(株)<8月17日>
「ESR川西ディストリビューションセンター」1期2棟着工、敷地50.5万㎡の日本最大の物流施設プロジェクト
ESR(株)は、兵庫県川西市東畦野の総敷地⾯積50万5,281㎡(15万2,848坪)に開発中の巨⼤物流施設パーク「ESR川西ディストリビューションセンター」(川西DC)の1期2棟の建設に着手した。
〇ESR史上のみならず⽇本最⼤の物流施設プロジェクト
同施設は、甲⼦園球場13個分の広さに上る総敷地⾯積50万5,281㎡(15万2,848坪)を誇る、ESR史上最⼤、⽇本でも最⼤の物流施設プロジェクト。造成計画の進捗から2期に渡り4棟の物流施設を創出する。
1期の「ESR川西ディストリビューションセンター1」(川西DC1)と「ESR川西ディストリビューションセンター2」(川西DC2)は、ともに地上6階建て、免震構造のシングルランプ式マルチテナント型物流施設。「川西DC1」は敷地⾯積6万2,998㎡(1万9,057坪)・延床⾯積11万9,450㎡(3万6,149坪)で、2023年10⽉1⽇着⼯、2025 年 5 ⽉ 31 ⽇竣⼯の予定。一方、「川西 DC2」は敷地⾯積 8万1,471 ㎡(2万4,645 坪)・延床⾯積 12万4,668 ㎡(3万6,149坪)で、7⽉10⽇に着⼯済みで、2025年3⽉31⽇竣⼯予定となっている。
「川西 DC」は ESR の物流施設として全国で35件⽬、関西圏では5件⽬の着⼯プロジェクトで、1期の総投資額は502億円を予定している。
〇関西主要都市まで1時間以内、ラストワンマイルから広域配送まで強みを持つ
「川西 DC」は充実した高速道路網を背景に、関西圏のみならず⻄⽇本エリアまでをカバーし、⼤阪中心市街地から北部、神戸市など阪神間のラストワンマイルにも対応可能な物流拠点です。
川西市北部・舎羅林⼭(しゃらりんざん)の北側、国道 173 号線沿いに位置し、新名神高速道路「川西 IC」より 3.9km、国道173号線経由で「池田木部IC」(5.1km)から阪神高速11号池田線を利用して大阪国際空港(伊丹)に11 kmと近接。また、新名神高速道路「箕面とどろみIC」経由で箕面有料道路や新御堂筋を利⽤することにより、北摂エリアまで10分、⼤阪中⼼市街地まで30分以内、神戸市、京都市までも1時間以内での配送が可能。さらに、2027年度に予定されている新名神高速道路の全線開通後には神戸市〜三重県四⽇市市が 1 本でつながり、東名・新東名のダブルネットワークが形成され、渋滞解消や所要時間短縮など交通利便性がさらに向上することが期待されている。
また、能勢電鉄妙見線「⼀の⿃居駅」から「川西 DC」の⻄ゲートまで約 200m(徒歩 2 分)と公共交通のアクセスにも優れており、近隣には⽣活環境が整った阪急北ネオポリス地区をはじめとした⼤規模ニュータウンがあり、職住近接の就労環境が整っているため、⼈材確保にも有利な⽴地だ。
〇最⼩区画1000坪、物流効率性が⾼くあらゆる物流ニーズに対応できる建物設計
「川西DC1」、「川西DC2」ともに、倉庫の梁下有効⾼は1階・6.5m、2階-6階5.5m、床荷重は1階2.0t/㎡、2階~6階1.5t/㎡、柱ピッチは11m×11mを確保。1フロアを最⼤3分割・最⼩区画約1,000坪とするなど、物流効率化を促進し、輸送拠点やクロスドック型物流、保管型、⾃動倉庫等あらゆる事業者の多様なニーズに応えられる汎⽤性の⾼い設計となっている。
〇「HUMAN CENTRIC DESIGN.」-ラウンジ、24時間営業ショップ、無料の託児所も完備
ESRは働く「⼈」を第⼀に考える「HUMAN CENTRIC DESIGN.」を基本理念に、同社施設のワーカーにとって快適で安全な職場環境とサービスの提供に研鑽しており、新しい施設を開発するごとにさらなる進化を⽬指している。
「川西DC1」、「川西DC2」ともに休憩ラウンジと24時間営業のショップを完備。また、「川西DC2」には同社が⼈材確保と⼥性のキャリア形成の⼀助になると考え、産休明けの職場復帰や⼦育て世代の⽀援策として注⼒している無料の託児所「BARNKLÜBB(バーンクラブ)」も設置し、稼働後に開園する計画だ。
両施設とも、建物エントランスのスロープや館内のバリアフリー設備、優先駐⾞場の確保など、⾞いすユーザーや障碍者が安⼼して働ける設計。また、2024年問題を⾒据え、ドライバー専⽤の休憩室やトイレも完備し、トラック待機場も⼗分確保するなど、ドライバーの皆様にも配慮した施設となっている。
さらに、⼊居企業の雇⽤促進とワーカーの通勤利便性向上をサポートするために、駐⾞場は「川西DC1」に151台、「川西DC2」に395台、バイク駐⾞場・駐輪場も各施設に20台以上確保する計画。
〇ESGへの取組み
ESR は ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みは、企業が⻑期にわたって存続し、持続可能な社会の実現のためには必須であると結論。2030 年までに達成すべき⽬標や重要課題を特定した「ESG2030 ロードマップ」に沿って事業を推進し、企業価値の向上を⽬指している。2022年6⽉に国連責任投資原則(PRI)の署名機関にもなっております。
「川西DC1」、「川西DC2」でも、全館LED照明、トイレ・喫煙室の⼈感センサー付照明など環境配慮型照明システムを導⼊し、外壁には断熱性の⾼いサンドイッチパネルの採⽤。ヒートポンプ式空調・節⽔器具など省エネルギーの設備機器を導⼊するなど、環境負荷低減に配慮した建築計画によりCASBEE 4 Aランク認証を取得している。
また、建物屋上には太陽光パネルを設置し、⾃家消費型太陽光発電所を稼働させる計画で、将来的に100%オフグリッドによる電⼒供給を⽬指している。
〇免震構造、強固なBCP対策・セキュリティ体制
ESRは施設運営・管理のスペシャリストであるプロパティマネジメントチームのもと、万全なセキュリティ対策、様々な災害対策を構築し、⼊居企業とワーカーに安⼼・安全な施設環境を提供している。
「川西DC1」、「川西 DC2」は⼤地震発⽣時に⼊居企業の資産とワーカーの安全を守り、建物の損傷を軽減させる効果が期待できる免震構造を採用。BCP対策として、両施設に⾮常⽤⾃家発電機を備え、停電時でも防災センター機能、荷物⽤エレベーターの⼀部、トイレ等が⼀定時間使⽤可能な保安用電源源を確保する。
セキュリティ体制については、24 時間 365 ⽇の有⼈管理で、⾮接触型カードリーダーに加え、顔認証セキュリティシステムの導⼊など、さらなるセキュリティ強化を図る計画。
〇地域社会と共存共栄を⽬指す
「川西DC」の計画地は、1993 年から⺠間事業者により⼤規模住宅地として開発が進められたが、⾦融機関の破綻の影響等で計画が頓挫し、川西市にとって⼟地の活⽤が⻑年の課題になっていた。川西市と ESR は本計画を連携して進めることに合意し、川西市は既に都市計画決定された第1種低層住居専⽤地域および第1種中高層住居専⽤地域から工業地域への用途変更を1年という短期間で行うと同時に、同社が都市計画法29 条開発許可を取得したことで本プロジェクトの開発に着⼿することができ、この度の着工に至ったという。
こうした背景もあり、地域社会からは「川西 DC」を通じた経済効果や環境改善に期待が寄せられている。同社はその期待に応えるため、川西市および兵庫県と連携を強化し、雇⽤創出や災害時の防災拠点としての役割を果たすなど、地域社会・地域経済の発展にも寄与していくとしている。
なお、2期の敷地⾯積合計36万812㎡(10万9,146坪)に開発する「川西DC3」・「川西DC4」については、現時点で延床⾯積約42万2,300㎡/約6万3,600㎡、共に2027年以降竣⼯で計画しており、時代のニーズに対応できるよう、今後柔軟に計画を検討・変更する予定だ。
■霞ヶ関キャピタル(株)<8月21日>
大阪府茨木市の物流施設開発用地を売却、物流施設開発に係るマネジメント業務を受託
霞ヶ関キャピタル(株)は、2023年8月21日開催の取締役会で、販売用不動産を(同)LOGI FLAG 8号に売却することについて決議したと発表した。
同社はまた、LOGI FLAG 8号とアセットマネジメント契約を締結し、物流施設開発(開発、運用、売却等)に係るマネジメント業務を受託。本件開発期間中におけるプロジェクトマネジメントおよびサブアセットマネジメント業務については、同社子会社であるロジフラッグ・デベロプメント(株)が受託し、同社と連携して物流施設の開発を進めていく。
※本物件の概要
所在地:大阪府茨木市
物件種類:土地(物流施設開発用地)
敷地面積:1万5,135.31 ㎡
延床面積:2万9,357.02 ㎡
■澁澤倉庫(株)<8月21日>
大阪府茨木市で危険品倉庫を建設、リチウムイオン電池の取り扱いを予定
澁澤倉庫(株)は、長期ビジョン「Shibusawa 2030 ビジョン」に掲げる、物流事業の競争力強化とサービス領域の拡大に向け、大阪府茨木市の茨木営業所敷地内に危険品倉庫1棟を建設すると発表した。
新倉庫は、消防法危険物第 4 類貨物の保管・入出庫業務が可能な機能を有しており、近年需要が増加しているリチウムイオン電池の取り扱いを予定。同社は、同施設建設により、多様化する顧客物流ニーズに引き続き対応していく。
※新倉庫の施設概要
所在地:茨木市西河原北町6-15
敷地面積:3,574.50㎡
延床面積:795.30㎡ (約 240.57坪)
構造:鉄骨造、平屋建
着工:2023年10月2日
竣工:2024年3月29日(予定)
■(株)ベルーナ<8月23日>
埼玉県比企郡吉見町の「吉見ロジスティクスセンター」を増築、約3万坪を新設して2023年8月から稼働開始
(株)ベルーナは、埼玉県比企郡吉見町の物流センター「吉見ロジスティクスセンター」を増築し、2023年8月から稼働を開始したと発表した。
同施設は、物流機能の強化を目的に2014年8月から稼働しており、今回は「通販事業での外部倉庫在庫の集約による倉庫費用削減」、「ベンダー物流の引込みによる商品横持ち費用の削減」、「物流受託事業のキャパシティ拡大」などを目的として2021年11月に増築工事に着手し、このたび増築棟の完成をみたもの。増築棟では、自家消費太陽光発電設備を導入し、経済産業省より「エネルギー利用環境負荷低減事業適応計画」の認定を取得。購入電力の非化石化の取組等を通じて、付加価値の創出と炭素生産性の向上を図るとしている。
※「吉見ロジスティクスセンター」増築棟の施設概要
所在地:埼玉県比企郡吉見町西吉見南部地区
敷地面積:2万3,051㎡(6,973坪)
計画延床面積:9万8,350㎡(2万9,751坪)
稼動予定時期:2023年8月
投資予定額:約130億円
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。